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チェンジ・オブ・ザ・ワールド  作者: 林 秀明
第1章プロローグ
6/14

第6話 出発、そして哀しみ

「それじゃあ早速異世界へ行ってもらいますっす。僕はここであなたのプレイを見守っとくっす」


ソラシドが調子に乗っている。そして屁が臭い。だが僕にとっても良い取り引きなので図に乗らせておけばいい。


しっかりと1350円を受け取り、身支度を整えようと立ち上がるが、


「座って下さい! 時間がなく早く異世界へ行ってもらわないと禁断のチートが解除されてしまいます。メフィスト物語を立ち上げて、早くプレイなうを!」


ソラシドに促され、パソコンを立ち上げ、ソフトを起動する。「冒険の続き」を選択しようとしたら、蝿を叩くかのように手をパシッとされた。


「すいません。でも時間無いんです。中央左下に小さな小瓶があるでしょう? そこをクリックして下さい」


指図をされるのは嫌いだが、隣でアセアセされると余計暑くてイラするので、ここは従っておく。クリックすると「今プレイしている人の名前を入力して下さい」と指示がきた。


「ここは『ソラシド』enterで」


次に今度プレイする人の名前を入力して下さいと出る。


「ここはあなたのフルネームでお願いします」


厳島いつくしまそらっと・・・」


「名前負けしてるっす!」


「うっせーソラシド」


ぼそっと言い、enter ボタンを激しく叩く。その瞬間自分がパソコンの中に吸い込まれ、霧のように溶けていなくなるのがわかった。


「今気付いたんだが、今回の『勇者交代』、僕と同じような奴が他にもいるのか?」


「それは行ってからのお楽しみです。勇者空・・・いや空豆さん頑張って下さいっす」


ソラシドは永遠の別れを惜しむような哀しい顔をしていた。

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