甘い蜜
私は愛するものに依存してしまう
そのことに、いつも困らされてきたの
そこで私は考えた
離れられないのならば
無理にでも
離してしまえば良い
最初はお気に入りの本を燃やした
…確か、小学校5年生のとき
本が、私の大好きな本が炎の中で踊っていて
悲しい反面、安堵感もあった
しかし、その灰に固執してしまった
それを母親に見られてしまい
気味悪がられ
川にぶちまけられてしまった
そのとき私は思い付いた
水に沈めたら、
何も残らない
次に気に入ってしまったものは石、だった
だから沈めた
浮かんでこなかったから
私は満足した
それから、色んなものを沈めてきた
ゲーム機、携帯電話、テニスラケット、時計…
そして今、私は最後に
二つのものを沈めてきた
これで最後
やっと、誘惑という名の毒の抜き方を知ることができた
そろそろ、陽が上る
そこで人々は見るでしょう
私を誘惑させ続けたものを
―それは、
貴方というモノと、
私の肉体というモノ―
**後書き**
ちなみに雀羅は、このようなことはしておりません。
友人に尋ねられたので、誤解を受ける可能性があるのならば、と思い宣言しておきます。
まあ、この行為が悪いとは言いませんが。
私は寧ろ、そのまま依存してしまうタイプですので正反対、と言っても差し支え無いかもしれませんね。
このような文字潰しにまでお付き合い下さった方に、感謝の念を。それではまた、歯車が不協和音を奏で出すまで…。