ナチス阿部くんの優雅な一時
「今日もゴミがうるさいね、麻生くん。もう、足掻いても無駄なのに」
昔、平和主義を掲げ、平和と理想を掲げた国があった。ただ、その国は、国民の怠惰によって消滅したのだ。
対面には、もう一人の影、暗い一室で、2人で優雅なティータイムをいとなんでいたのだ。
「人がゴミのようだ、とは至言だね阿部くん。あの時、秘密情報保護法が成立した事を感謝しなければね。」
「もっと党内で反対されると思ったんだが…、案外大したことなかったね。まっ皆さん議員になりたかったはずなのに、真実は、自民党の奴隷になりたかったドエムだったようだよ。高い立候補の金も払ってご苦労なことだ。」
「そうそう、この前、自衛隊と、北朝鮮へハンティングに行ってきたのだよ。」
「今は、国防軍だよ、麻生くん。どうだったかね?アメリカが煩くて、仕方なく派遣したが、」
「いやー、無人機とは素晴らしいね、まるでゲームだよ。素人の僕でも、簡単にスコアをのばせたからね。」
「そうかい、今度私もやってみようかね。」
衆議院で、秘密情報保護法が通過した後、参議院で何の修正をする事もなく通過する事に成功した。
「それにしても、阿部くん。流石にこれで逮捕は無理があるんじゃないかな?」
2人の視線の先には一枚の紙。
その紙には、機密情報とかかれている。
「なぜかね?私は非常〜に大事な軍事的な情報だと思うのだがね?仙人の様に、私情を無くし、第三者風な気持ちになって考えても何の問題もないよ。麻生くん。」
「阿部くんの好きなものを、マスコミに話して捕まったとは、夢にも、思わないだろうね海江田くんは。」
「そうだろうね。麻生くん。裁判所の令状には、極秘情報を漏らした、とのみ書いてあるからね。」
そのほかにも、阿部くんの好きな食べ物や、麻生くんのお気に入りのネクタイまで機密情報扱いになっている。
「好きなものに毒物を混ぜられたりされたら、大変だからね。立派な軍事機密だよ。」
「それに、60年後には2人とも死んでいますからな〜」
「何を言いますか?麻生くん。君はまだまだ生きてもらわなくてわね?」
「マァ〜実際は軍事や外交以外にも、色々指定しましたがな〜」
「な〜に、外部にはばれんのです。60年後は例外中の例外中だと言い張り、公表しなければよいのだよ。麻生くん。」
「あっそうそう麻生くん。この度、党の名前を替えようと思うんだ」
「ん、なんだね阿部くん。どんなエレガントで素晴らしい名前をつけるのかね。」
阿部くんは、ただでさえ残念な顔をよりいっそう歪ませ、自慢気に言うのだった。
「自由封殺党何てどうだろう?」
「おー、何て威厳に溢れ、素晴らしい名前なんだ!エレガントだよ!阿部くん!」
「あー、そうそう、麻生くん。君の息子が元気なのは、わかるけど、この勢いだと、君…腹上死するんじゃないかね?」
「そこは、秘密だよ、阿部くん。あと、この前、議員に手を出してしまったんだよ…秘密にしてくれないかね?」
「もちろんだとも麻生くん。この前オパマと会ったんだが、秘密の指定が楽で、いいなと羨ましがられて困ったよ」
「あっ椅子。もう少し動かないでもらいたいね」
2人が座っている椅子は不思議な形状をしていた。足は4本あるのだが、頭があるのだ。
そのいすはかつて国民と呼ばれ、自身の権利を放棄したものたちの成れの果てである。
「あの時と、同じようにただ単に無関心に私達の言うことのみ聞いていればよいのだよ、椅子たち。」
感情が読み取れない表情をしたの椅子は無言で、2人が座りやすいように移動した。
「それにしても驚いたよ…、君がまさか、ヒトラーの生まれ変わりだと聞いた時は…」
「ふふ、これは、秘密だよ麻生くん。軽々しく口にしないでほしいね、」
「民主主義から、独裁者に2度も成功するとは、この麻生、お見逸れしました」
「そうだね、そのうち名前もかえるかね、」
「阿部、ナチス、ヒトラー2世とかどうだね?」
「だから秘密だと言っているだろうに麻生くん!」
そうして、朗らかに1日が過ぎていくのであった。
注意、これはあくまでフィクションであり、現実の話ではありません。