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第2話 シャイニング・ダークネス

・「戦い」というのがわかればいいのです。・・・すみません


その場に放置された少年。璃月視点で始まります



璃月はゆっくりと瞼を開けた。


落ちたはずだが、なぜか木にもたれかかっていた。

そのままもたれながら空を見て考えた。



あの薄暗い我らが部室から地面の感触がなくなってからどのぐらい時間が経ったのだろう・・・

1分?1時間?



あたりの風景は部室とはまったく違う。


どうみても部室ではなく外にいる。


あるのは木。草。土。


公園の奥にでもありそうな道にいた。




部長のやりたいことは成功した?


いや・・・もしかしたら目を閉じてる間に落とし穴に落とされたのかもしれない。


あの変な声だってスピーカーから流したに・・・・


そんなわけないか。本当にそれならすぐわかってしまう。




璃月は疑心暗鬼しながら左腕に装備されている部長から渡された盾を見る。


今でも細部から発光している。


だが中に電球などを埋め込む隙間はない。

単純に鉄かなにかの塊を平たく芸術品のように美しく加工したものだ。




魔法はある・・のかな。


部長が見せてくれたアレのように。


まあ。いいや。部室に戻ろう。


この盾を学校に発表すれば、一躍有名になるに違いない。



璃月は立ちあがって道に沿って歩きだす。


・・そういえばここはどこだ?

数メートル歩くと、人道に人影を見つける。





「だれかいる?」


璃月は走って、その人影を見るや驚いた。


金髪黒服の女性がところどころ切り刻まれて仰向けに倒れていたのだ。


服もボロボロで全身にはさまざまな刃物で傷つけられたような跡がある。


「ちょっと!大丈夫ですか!」

璃月は駆け寄り、しゃがんで女性を仰向けにする


早く救急車を・・・

と思ってポケットに手をやったがケータイの感触はない。


「部室に置いてきたままだった」


そういえば、こんな人は見たことない。


金髪。黒の長スカート。


学校でもこんな留学生はいないだろうし・・・



どうしようもない状況に突然、女性が目を開いた。

無表情だった。

痛そうな表情でもなく、体を動かすのがつらいでもなく

ゆっくりと、なにごともなかったように立ち上がった。



「だ、大丈夫ですか?」


話しかける璃月。


璃月の声が聞こえただろう女性は彼のほうを向いて、髪をかく

「ふふふ・・・あははは・・・」


「?!」


「まだいたのね・・・もしかして食べられに来たの?・・・いいわ、食べてあげる!」


女性は妖しく笑って足を広げて構えたかと思うと璃月に頭突きで頭に攻撃し、ふらついたところを足で吹き飛ばした。


「がっ・・」




璃月は数メートル吹き飛ばされて地面にたたきつけられる。


「ほら。人間。反撃しなよ?能力者なんでしょう?」



蹴り飛ばされ腹部に直撃した彼は衝撃は嘔吐した。



彼女は気が触れたのか目付きが変わった。

どこからともなく大剣を取り出し、だらりと腕を垂らして剣を引きずりながら璃月に近づいてゆく



(痛い・・・っ)

めまいと杭でも打ち付けられたような体の痛みのなか鉄の塊を引きずる鈍い音が聞こえてくる。


心臓は激しく鼓動する。


先ほどの状況から一転、自分の命に係わる状況に変わったからか。


璃月は地面に臥せている状況のなか近づいてくる女性を見、持っている巨大な刃物を見て




殺される。




その恐怖のみが脳裏をよぎった



「反応できたはずなのに。さっきの男とは違うの?」


(男・・・?!)



彼女は璃月の前に立つと大剣を振りかぶって璃月を頭めがけて振り下ろした



「うわああああ!」



その時左腕の盾が光り輝いた。


腕が動いて彼女の斬撃を防いでいた


「!?」



「盾が!?・・・っええい!」


彼がとっさに盾で振り払う。

彼女は後ろに飛び退くが、服の胴体部が切られていて、紅い血を吐きださせていた。


盾の先端部は側面から光の刃のようなものを発している。



「ふ・・・やればできるじゃない」


彼女は微笑して血をぬぐうと、剣を構える



(死にたくない!・・僕は・・・っ)


璃月は立ち上がる。


盾は呼応し盾の側面から光を放出させる。

まるで天使の翼のように。


「・・・闇で覆ってやる!『闇符』ナイトバード!」


闇の鳥を複数彼に発射させる。


がその鳥は彼の直前で霧になったかのように飛散してしまった。



彼にも彼女にも不可解だった。


羽の盾の存在。目の前の敵。



「なんなんだよ・・なんなんだよ!」


『盾は』璃月の腕を相手に向けさせると二匹の光の鳥を放つ。


彼女はそれを高速の袈裟斬り、切り返しで叩き落とす。



「真似した?」

空に浮遊し彼に接近し振りかぶって大剣で斬りつける。


が盾が装備された左腕は彼の前まで動き、連撃をことごとく避ける



(護ってくれるのか・・・この盾・・)




「ちっ、『触星』深淵のエレボス!」


彼女は飛び退いて剣を構えると漆黒の光線を放つ。

黒光は発射された場所から地面を抉り、辺りの植物を巻き上げ少年を呑み込もうとするが、


盾は変わらず光のオーラの様なもので彼を包み、光線は盾の直前でまたも飛散した。



「・・やめて」




「え?」




「やめてくれ!食うとか、わけのわからないことばかり!」




「貴方もわけのわからないことを。妖怪が人を喰う。茶飯事よ」






「そこまでよ」


突然謎の声が聴こえた。


そして空間が裂けるように黒いブラックホールのような裂け目が出現した。


その中から人。

紫色の傘を持った女性が裂け目から現れた。



「・・・スキマ・・・妖怪っ!」

黒服の彼女は驚いたあと苦虫を噛み潰したような顔をし、剣をその謎の女性へ向けて構える。



「ルーミア。だったかしら?この場から去りなさい」


紫は傘をルーミアと呼ばれる女性に向ける。



彼は呆然としていた。


人が出てきた謎の空間。

妖怪なんて空想の怪物・・・

鼻が長い、天狗や、お皿を頭に付けている河童の印象が強い・・・


妖怪と呼ばれる目の前の女性たちは・・・人間に見える。


妖怪というのは例えかな…


いや、あれは妖怪……あんな力化け物だ…


「スキマ妖怪。いちいち一人の人間に関わるの?」


「そう『いちいち』関わるの♪」



「・・・」

にこやかになる女性に対してルーミアは険しい表情になる。



「んー・・とりあえず今日は御引取り願うわ」


傘の女性が手をかざすとルーミアは断末魔を上げることもなく一瞬にしてあの黒い空間に引きずりこまれてその場から姿を消した 



一方、璃月は何が起こったのかまたわからなくなっていた。


彼女はため息をついて、彼の方へ向きを変える


「あんたは・・・」



「わからない?貴方が願ったからこっちに落としたんだけど・・?」



「落とした・・?」



「学校。部室。謎のお札。盾」


羅列される璃月に関わる単語。


この女性が


「・・・あの声はあんたの」




「私は八雲紫。貴方をこの世界に落とした者であり、この『幻想郷』の管理者よ」






To be continued

BBAでおk!


次も頑張る!

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