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第1.5話 GUARDIAN

今回は部長に視点が当たります

「あれ。おかしいわねぇ・・・」


金髪ロングの女性、八雲紫は首をかしげた。


もちろん、自分の予測外のことが起きたためだろう。


テーブルには謎の少女が横たわっている。


外の世界の制服。右腕に盾が装着されていた



「紫様~お茶が-・・・・ん?」

ちょうど台所から湯飲みを持って戻ってきた九尾の狐の式、藍は目の前の状況に驚きつつも呆れた


またなにかやらかしたのかこの人は。と


「藍。気にしないで頂戴」

ごまかすようにほほえむ紫。


それから小道具でも片付けるようにその少女をそばに横たわらせた


「何があったんですか?」


藍はお茶が入った湯飲みを紫の前に置いて反対側に腰掛けた



「玄関叩いてきた知り合いを入れた。かしら」




「・・・本当のことを話してくれますか」

あなたの嘘はわかってますよといわんばかりの即答。


紫が少し回答に困って、それから茶を濁そうと湯飲みに手をかけようとすると、藍はその湯飲みを先に捕まえて自分の方へ持ってきた


紫は目を細めた。


それから、スキマを開いて無理矢理自分の湯飲みをとろうとするが、藍は埒があかなくなると考えたか彼女のお茶を飲んでしまった。



・・・二人とも眉間にシワ寄せて小時間。


先に紫が口を開く。



「わかった。冗談はやめやめ。・・・みての通りこの娘は外来人よ」



「いちいちその人をこっちに持ってきたんですか」



「違うわ。私のミスよ・・・・いや、違うわね。ミスさせたが正解かしらね」


紫は横たわらせた少女の右腕の盾を指さした



「この盾がどうかしたんですか?」




「一人だけ連れてきたつもりだけど、これのせいで磁石みたくこの娘も引っ張られた」




と、会話の途中で横たわっていた少女が目を覚ます。


「あら。気がついたようね」

と紫。


「おお・・・ここは桃源郷かな?」


少女は頭を押さえて、辺りと自身の盾を確認する


「あらあら。ここが貴女のユートピアや理想とした世界とは限らないわよ?」




「やっぱり?」



「ん?知ってる口ぶりね」



「まぁ、そだね。前々から知ってましたよ。えと・・・男の人は降ってこなかったかな?」



「紫様?磁石の片方のことですかね」




「ええ。そうよ。今頃この世界のどこかに落ちてるはずだわ」





「なら拾ってこねぇと」


彼女は立ち上がって部屋から出ようとする



「いえ。私が行くわ」




「!?」

藍は普段動かない主を見て変に思った。


怖いものなしの主人がここまで人に対して親切にしたことがあっただろうか。




「お、おお、すまない紫さん……頼らせていただきます」


とお辞儀。


「いいのよ。やんちゃな子供にはお仕置きが必要なのだから」



といって立て掛けてあった傘を持ち、スキマを開きその場から消えてしまった。

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