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僕と魔女さん  作者: 霧芽井
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第14話 ナナさんのとても幸せな一日

「ナナさん、僕に納得の出来る説明をして下さい」(ニコリ)


「あ、あのさ、ハルカ。その笑顔、怖いからやめて……」


「僕はちっとも怒っていませんよ。それよりも、説明はまだですか?」


「だから、事故なんだって! 私のせいじゃないよ!」


「へ~、僕とナナさんが裸で一緒のベッドで寝ていた事もですか? 変わった事故ですね?」


「えっと、それは……、その……」


「早く説明して下さい」(ニコリ)


 今、私は非常に追い詰められている。目の前に立つハルカが物凄く怖い。ハルカは笑顔を浮かべているが、目が笑っていない。明らかに激怒している。その証拠にハルカを中心に部屋の中が凍り付いている。もはや冷凍地獄だ。私だから良いものの並みの人間なら、既に凍って死んでいる。


 あぁ、何故こんな事に……。昨日の「はるか」はあんなに素直で可愛かったのに……。






 事の起こりは、昨日の午前中だった。


 その時、ハルカは踏み台に乗り、棚の上の物を取ろうとしていた。


「ハルカ、何してるんだい?」


「ちょっと、棚の上の物を取りたくて」


「魔法を使えば良いじゃないか」


「僕は何でも魔法で片付けるのは嫌なんです。そんなのだから、ナナさんは家事が出来ないんですよ!」


「大きなお世話だよ! 私は魔女だから魔法を使うのが正しいんだよ!」


 全く、最近のハルカは私に対して生意気だ。私は伝説の三大魔女の1人にして、あんたの保護者兼、雇用主兼、師匠だよ!もう少し、尊敬すべきだよ!


 そう思っていた、その時。


 グラグラッ!


 割りと大きめの地震が起きた! それだけなら、まだ良かった。だが、その揺れで踏み台の上にいたハルカがバランスを崩し、転倒した!


「あっ!?」


「ハルカ!」


 私が手を伸ばすも間に合わなかった……。


 ガンッ!


 激しい音と共に床に頭をぶつけたハルカは気絶してしまった。


「ハルカ! 大丈夫かい! しっかりしな!」


 慌ててハルカに駆け寄る私。ハルカはぐったりとしたまま動かない。不味いね、この子、まともに頭を床にぶつけたよ。とりあえず、脳内出血等を起こしていないか調べないと。






 それから2時間後。私はハルカの部屋にいる。目の前のベッドにはハルカが眠っている。


 調べた結果、幸いにも脳内出血等は起こしていなかった。良かったよ、この子に死なれたら、私は生きて行けないよ。今やハルカは私の生き甲斐だからね。ただ、いまだに目を覚まさない。早く目を覚ましておくれよ、ハルカ。


 そう思っていたら、


「……ん」


 小さな声を上げてハルカが目を覚ました!






 良かったよ、やっと目を覚ましてくれた! 私はハルカに話しかける。


「良かった! やっと目を覚ましてくれたね! 心配したよハルカ! 大丈夫かい?」


 だが、ハルカの様子が何だかおかしい。私の声に答えず、ボーッと私を見ている。不審に思い、もう一度話しかける。


「ハルカ、どうしたんだい?」


 するとハルカは不思議そうな顔で、こう言った。


「ふぇ? はるか?」


 まるで小さな子供の様に舌足らずな口調で小首を傾げる。明らかにおかしい、普段のハルカと違う! 嫌な予感がする!


「ちょっと、あんた自分の名前言えるかい!?」


「なまえ?」


 やはり舌足らずな口調で聞き返すハルカ。これはまさか!


「じゃあさ、私の名前は?」


 質問を変えて私の名前を聞いてみる。


「ふぇ?」


 ハルカは不思議そうな顔で「ふぇ?」と言うだけで私の名前を答えない。なんてこった! ハルカは記憶喪失及び、幼児退行を引き起こしている。


 私は次の瞬間、ハルカを抱き締めて大号泣していた! ハルカが私の事を忘れてしまうなんて~っ!


「ふぇ?」


 ちなみにハルカは、不思議そうな声を出すも無抵抗だった。






 ひとしきり、大号泣したら何とか落ち着いた。考えてみれば、ハルカは記憶喪失になっただけだ。死んだ訳ではない。それに私の力を持ってすれば記憶喪失ぐらいすぐに治せる。だが……、可愛いんだよね、今のハルカ。小さな子供みたいで。しばらくはこのまま様子を見るかね。


「良いかい? あんたの名前はハルカ。分かったかい?」


「うん、ぼくのなまえ、はるか」


「よしよし、偉いねぇ」


 まずは自分の名前を覚えさせる。今のハルカは記憶喪失ながら、言葉は覚えていた。これは幸いだった。


「そして私の名前はナナ」


「なな」


 次は私の名前を教える。でも呼び捨ては良くないね。


「ちょっと待った。私の事は……」


 そこまで言って、ふと閃いた!


「ハルカ、私の事はお姉様と呼びな」


「おねーさま?」


「そうそう、偉いねぇ」


「えへー、おねーさま!」


 褒めてやると嬉しそうに笑うハルカ。いや~、可愛いねぇ。癒されるよ。そうだ、今の幼児退行したハルカは普段と区別を付けるため「はるか」と呼ぼう。






 さて、これからどうしようかね? 何せ私はずっと独身で子供の世話をした事など無い。とりあえず、子供の喜びそうな遊びを考えるかね。そうだ、本を読んでやろう。定番だね。



『フフフ、可愛いよヒナコ、すっかり準備万全ね』


『そんな事言わないで下さい、ユリカお姉様……』


『大丈夫、私に全部任せて』


『ユリカお姉様……』



 私は、はるかに愛読書「百合の嵐」を読み聞かせている。百合小説界のカリスマ「リリィ・ブラック」先生の最新作さ。私はこの人の大ファンで、全巻揃えているよ! ハルカにも薦めたけど、


「そんな百合小説、読みません!」


 と、断られたよ。百合の素晴らしさを余すこと無く伝える、百合界の聖典なのに……。


 でも、今のはるかなら素直に私の言う事を聞く。しっかり読み聞かせて、百合の素晴らしさを分かってもらおう。そして、いつか美味しく頂こう。そう思っていたんだけど……。


「はるか、ごめん。もう無理……」


「え~、もっとよんで~」


「ごめん、本当に無理……」


 私は子供を甘く見ていた。何度も何度も繰り返し読まされて、喉をやられた……。世間のお母さんは偉いと心底から思ったよ……。






 その他にもこんな事が……。


 本(ガチ百合小説)の読み聞かせの最中、急にはるかがぐずり出した。


「ふぇ……」


「ちょっと、どうしたんだい、はるか?」


 ジョワ~~~ッ、ポタポタ……。


「ふぇえぇぇえぇ~~ん!」


「あ~っ! ちょっと、はるか!」


 そう、お漏らしだ……。今のはるかは完全に精神面が幼児化しているからね……。怒るに怒れなかったよ……。その後魔法で、はるか及び、部屋を綺麗にしたけどね。






「くぅぅぅ……」


 何やら、妙な音がした。


「くぅぅぅ……」


 まただ。今度は、音の出場所が分かった。はるかのお腹だ。そういえば、もう昼飯時を過ぎていた。はるかもお腹を押さえている。


「おねーさま、ぼく、おなかすいた……」


「分かったよ、何か作って……、あっ!」


 ここで問題に気付いた。私は家事が出来ない! いつもハルカに任せていたから。だが今のはるかでは家事は無理だ。さぁ、どうする? はるかは早く何か食べたいと目で訴えてくる。魔法を使えば容易いが、たまには私の手料理をご馳走したい。私に作れて、しかも幼児受けする料理……、そうだ!






「よし、ホットミルク完成!」


 私にも作れて、幼児受けする料理、ホットミルク。砂糖を入れて甘口にしたよ。温度も人肌程度にしてある。私の愛情たっぷりの手料理さ。ホットミルクなど料理の内に入らないとか言う奴はぶち殺す!


「さて、マグカップに……」


 ここまで言った時、閃いた! もっと良い物が有る!






「ほ~ら、はるか。私の愛情たっぷりのホットミルクだよ」


 私はホットミルクの入った哺乳瓶をはるかに渡す。美少女が哺乳瓶でホットミルクを飲む姿、想像するだけで、そそるねぇ。変態とか言う奴、ぶち殺す!


 だが、はるかは哺乳瓶を不思議そうに見るばかり。飲み方が分からないらしい。仕方ないね。


「ほら、貸してごらん。これはこうして飲むんだよ」


 私は哺乳瓶を手に取ると、少しホットミルクを飲む。うん、味も温度も丁度良い。そして再びはるかに哺乳瓶を渡す。


「飲み方は分かったかい?」


「うん、おねーさま!」


 おねーさま、何て甘美な響きだい! しかもハルカの口から聞けるなんて!


 そして、はるかは哺乳瓶に口を付けホットミルクを飲み始める。


 んくんくんく……


 可愛いねぇ、本当に癒されるよ……。あっ! 良く考えたら間接キスだ、これ! 私が口を付けた哺乳瓶ではるかがホットミルクを飲んでいるから。よっしゃぁあああ! はるかと間接キス達成! ザマミロ、小娘!


 同時刻、スイーツブルグ家


「何だか今、物凄く不愉快な気分になりましたわ! 一体、何故かしら?」


「ハッハッハ! もしかするとナナ殿がハルカ嬢との仲を進展されたのでは?」


「お黙りなさい! エスプレッソ!」






 さて、その後は私の呼び出した精霊達と遊んだりして過ごしたよ。幼児退行したはるかはちょっとした魔法でも大喜びしてはしゃいでいたよ。


「おねーさま、すごーい! もっともっと~!」


 いや、生まれて初めてだよ。魔法を使って、こんなに無邪気に喜ばれるのは。






 夕食(今度は魔法で作った)を済ませ、いよいよ、風呂の時間だ。普段は私が一番風呂を頂く。屋敷の主だからね。だが今回は、私とはるかの2人で入る。別にやましい考えは無いよ。今の幼児退行したはるか1人で入浴は危ないからね。保護者として一緒に入るのさ。嘘つくなとか言う奴、ぶち殺す!






 ザァァァァァァ……。


「や~~ん!」


「ほら、じっとして。頭を洗ってあげるから。はるかは良い子だろ?」


「うん、おねーさま。ぼく、よいこ」


「よしよし、偉いねぇ」


 私ははるかの髪を洗ってやる。いや、本当に綺麗な銀髪だねぇ。サラサラ、艶やか。枝毛なんか1本も無い。世間の女達の嫉妬を買うね。


 肌も色白できめ細かくてスベスベ。みずみずしいよ。若さだねぇ。


 別に嫉妬してないからね!






「気持ち良いかい、はるか?」


「うん、おねーさま!」


 今は、私とはるか、2人で浴槽に浸かっている。私の屋敷の浴槽は大きくてね。大人2人、余裕で浸かれるのさ。ハルカは無駄に大きいと掃除の際、文句を言っていたけど、こういう時に役立つね。


 それにしても本当に気持ち良いねぇ……。私の懐には、はるかが収まっている。私がはるかを後ろから抱き抱える形で入浴しているのさ。いや、本当に幼児退行様々だよ。普段のハルカにこんな事をしようもんなら、容赦無く、氷魔法をぶっ放してくるからね……。






「おねーさま」


 突然、はるかが話しかけてきた。


「何だい、はるか?」


「ぼく、おねーさまのこと、すき!」


「へ!?」


 ちょっと待った! 今、この子、何て言った? 私の事が好き?


「あのさ、はるか。

 今、何て言ったんだい? 私の事が好きって聞こえたんだけど?」


「うん。ぼく、おねーさまのこと、すき!」


 私は全身が熱くなるのを感じたよ。ハルカが私の事を好きと言ってくれた。私が望んでいた言葉。いやいや待て。今のハルカは幼児退行している。素直に受け取るわけにはいかない。もう少し、踏み込んで聞いてみよう。


「ねぇ、はるか。あんた、私のどういう所が好き?」


「んっとねぇ……、きれいだし、やさしいし、おっぱいおおきいし、すごくいいにおいがする!」


「あ……、あ……」


 我ながら情けない。その言葉を聞いて、頭の中が真っ白になってしまった。何せ、生まれて初めての愛の告白だったから。


「よっしゃぁあああぁあ! 生きていて良かったぁああぁあ! 人生は素晴らしい! 世界は美しい!」


 思わず、絶叫してしまったよ!


 さて、これはお礼をしないとね。はるか、あんたを最高に気持ち良くしてあげるよ。






「はるか、ありがとう。お礼に私がはるかを気持ち良くしてあげるよ」


「ふぇ? きもちよく?」


「そう、最高に気持ち良くしてあげるよ。私に全部任せな」


「うん。ぼく、おねーさまにきもちよくしてもらう!」


 ああぁ! 可愛過ぎる! この可愛さはチートだよ! フフフ、はるか、あんたに女の快楽と喜びを教えてあげるよ!






「それじゃ、今から気持ち良くしてあげるからね。良い子だから、じっとしているんだよ?」


「うん。ぼく、じっとしてる!」


 本当に可愛いねぇ、このはるかがどんな良い声で鳴いてくれるか、想像するだけで興奮するよ!。鬼畜とか言う奴、ぶち殺す!


 それじゃ、手始めに胸を揉んであげるか。ハルカの胸は大きさ、形共にちょうど良いし、触り心地、感度共に抜群なのさ。揉んであげるといつも良い声で鳴いてくれるよ。私も気持ち良いしね。


 ムニュン!


「ひゃっ!?」


 はるかが可愛い声を上げる。やはり普段より幼い感じの声だね。色気に欠ける。普段はもっと色っぽい声を出すよ。


「おねーさま? なんで、ぼくのおっぱいをさわるの?」


「良いから、私に全部任せな。すぐに気持ち良くなるから」


「うん。わかった、おねーさま!」






 ムニュン、ムニュ、ムニュン、ムニュ、ムニュ……。


 あれから、はるかの胸を揉みしだきまくる。あぁ、楽しい~! いくら揉んでも、はるかは無抵抗。私にされるがまま! 普段のハルカなら絶対に有り得ない!


「はぁ……、はぁ……、おね~さま……。ぼく、きもちいいですぅ……」


 はるかはすっかり蕩けた表情でそう言う。


「そんなに気持ち良いかい?」


「うん、きもちいいですぅ……。もっともっとぉ……」


 ふーん、じゃあお望み通り更に気持ち良くしてあげよう!


 私は、はるかの下半身。大事な所に手を伸ばす。そして弄り始める。


「ひゃあっ!!」


 流石に刺激が強かったのか、悲鳴を上げて身体を震わせる。


「おねーさま? なにしたの?」


「大丈夫、私を信じて。良い子だから」


「うん、おねーさま」






「おね~さま……、ぼく、とってもきもちいいですぅ……。ふにゅぅ……」


 私の快楽攻めで、すっかり蕩けきってしまったはるか。いや~、色っぽいね。身体は17歳なのに、精神は幼児。このアンバランスが良いね。


 ふと、邪な思いが脳裏をよぎる。はるかの唇を奪いたい。はるかの純潔を奪って、私の物にしたい。


 目の前のはるかは全くの無防備。すっかり蕩けた表情でぐったりしている。今なら容易い。


 ダメだ! それは出来ない! 慌てて邪な思いを追い出す! それは、ハルカに対する裏切りだ。


「どうしたの、おねーさま?」


 回復したのか、はるかが心配そうに話しかけてきた。


「ごめん、何でもないよ。それじゃ、肩まで浸かって百数えたら、上がるよ」


「うん。おねーさま!」


「それじゃ数えるよ……」






 その後、風呂から上がって着替えたら、またはるかに、小説(ガチ百合物)の読み聞かせをおねだりされたよ。


 そして、いよいよ就寝。私の部屋で一緒に寝る事にしたよ。はるかが、おねだりしたんだ。


「ぼく、おねーさまといっしょにねる!」


 やれやれ、はるかは甘えん坊だねぇ。






「はるか。寝る前に服は全部脱ぐんだよ」


「どうして?」


「それが、私のルールだから。私も脱ぐから、あんたも脱ぐ」


「うん、おねーさま!」


 そう言うとはるかは私の目の前で服を脱ぎ全裸になった。


 私も同じく服を脱ぎ全裸になる。私は元々、寝る時は全裸だ。全裸こそ生物として自然な姿だからね。


「さぁ、寝ようか」


「うん、おねーさま!」


 私とはるかは一緒にベッドに入った。私のベッドは二人同時に入れるサイズなのさ。こういう時の為にね。






「えへー、ぼく、おねーさまのことすき! おねーさまは、ぼくのことすき?」


「もちろん、好きだよ!」

「うれしいな! ぼくはおねーさまのことがすき! おねーさまはぼくのことがすき!」


「うん、私も嬉しいよ。それじゃ、もう寝ようか。おやすみ、はるか」


「うん。おやすみなさい、おねーさま!」


 そう言うと、はるかはすぐに寝てしまった。寝付きの良い子だねぇ。


 私は眠るはるかの頭を撫でながら話しかける。


「はるか、何も心配要らないからね。もしこのまま元に戻らなくても私が責任を持って面倒を見るからね」


 さて、私ももう寝ようか。また明日。






 そして翌朝


「ん~~、良く寝たよ……」


 時間は午前7時。いつもならハルカに起こされる時間だね。だが、今は私の隣で眠っている。可愛い寝顔だねぇ。よし、ここは私が起こしてやろう! いつも起こされているからね。


「はるか、朝だよ。もう起きな!」


 そう言って、揺さぶるとはるかが起きた。


 何だか、ぼんやりした感じで私を見ていたが、突然、大声を上げた!


「きゃあぁああああっ! 何でナナさんが僕と一緒に寝ているんですか!?」


「へ!?」


 事態が飲み込めない私。いや、昨夜あんたがおねだりしたからじゃ……って、まさか! 一晩寝たら元に戻った?






 で、今に至る訳だよ……。


 どうしよう、ハルカ、無茶苦茶怒ってるよ……。


「つまり、ナナさんは僕が幼児退行しているのを良い事に好き勝手していたんですね」


「そこまではしてないよ! ちょっとスキンシップをしただけだよ!」


「百合小説を読み聞かせたり、お風呂でセクハラをするのがスキンシップですか?」


「ごめんなさい!」


 う~~、ハルカ、怖いよ~~。


「罰として、今日から1週間、おやつ抜きです」


「そんな殺生な! 私の楽しみを奪う気かい!」


「獄辛麻婆豆腐、1週間も付けますか?」


「ごめんなさい!」


 冗談じゃないよ! 私を殺す気かい!?


「分かってくれれば良いです。反省して下さいね!」


「うん! 本当に反省してるから! 本当にごめんなさい!」






 かくして、今回の一件は幕を閉じた。


 でも、1つ気になる事が有る。風呂ではるかの言った言葉。


「ぼく、おねーさまのこと、すき!」


 あれは、何だったのだろう?


 幼児退行した「はるか」としての言葉なのか? それとも幼児退行したことで理性のたがが外れ、表に出た「ハルカ」の本心なのか?


 私には分からない。ハルカは私の事をどう思っているのやら?


 人の心とは複雑だねぇ。長い間生きているが未だに分からないよ……。





今回はナナさん、やりたい放題。さぁ、ミルフィーユお嬢様はどうする?。では、また次回。

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