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奏でる者のいない鐘  作者: 春子
プロローグ
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プロローグ

昔々、ある国がありました。


その国は沢山の人を殺しました。


沢山の国を戦争に巻き込みました。

その国で一番犯罪を犯しているのは王族です。


沢山の若い乙女が王城に吸い込まれて帰って来ませんでした。

沢山の美しい青年が王城に雇われて出て来ませんでした。


悲しみが満ちる中、ある青年が仲間と共に立ち上がりました。自由貿易都市を味方に着けた革命軍は国の半分を占領しました。


しかし、王族は諦める事などしませんでした。まず河に毒を撒きました、そして革命軍が通る町を焼きました。その後は革命軍の幹部の家族を捕らえると、全員みせしめに張り付けにしました。舌を抜き目をえぐられて、体を削られた彼等は苦しみながら死にました。


革命軍は揺らぎました。しかし、リーダーである青年は、反抗する幹部を全員粛清するという手で統制を保ちました。


「この憎しみを治める手は王族の血しかない!」


我等が憎しみを癒す物は只一つ!王族の血だ!


革命軍の合言葉はソレになりました。


王国軍との苛烈な戦いが続く中、ある朗報が訪れました。王家唯一の良心とよばれた【戦王子】ストラウ゛ィオスが暗殺されたのでした。


強く朗らかで民を思う王子は軍に慕われ、王国軍は王子がいるという事で辛うじて保っていた状態でした。反旗を翻す王国軍が続々と現れました。王国に味方した都市も革命軍に組しました。


とうとう王都は四方を囲まれてしまいます。王城に雪崩込んだ革命軍は、【黒凶王子】ネロアス率いる黒兵を打ち倒しました。既に王城は丸裸です。王族は王都に火を放ちましたが、革命軍は構わずに王城に進撃しました。


王城に侵入した革命軍は、老若男女関わらず全ての王族を捕らえると一人残らず処刑しました。


かって罪なき人々が怨嗟の声を上げた王城に、今度は王族達の苦しみの声が響きました。


四肢が欠けた人々の遺体が沢山王城の綺麗な床に広がりました。革命軍はそれを静かに見下ろすと、一言勝鬨を上げると立ち去りました。


そして、最後に王城に火を放ち貴族達を焼き殺すと、革命は終わりました。


満月が闇に食べられた、真っ暗な夜の晩の頃の話でした。

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