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異世界攻略RTA  作者: ぞうさん
3/5

街へ

街に着くまでの間、阿頼耶識との問答でいくつか決めたことがある。


ひとつは、戦力を高めるということ。いずれこの世界の災厄とやらに出会うことになるだろうから、その時に備えて力をつけなければ。


具体的な方針としては、スキルの獲得、分離・統合による最適化を繰り返すことで、戦術の幅、地力を底上げする。


ふたつは、資金力を高めるということ。この世界のこと全くわかっていないとはいえ、さすがにある程度の文明があることは阿頼耶識により把握している。


となると、力をつけ、名声を得るほどにそれを妨害してくるものもいるだろう。それらを跳ね除けるための力として、やはりお金は凄く効果的らしい。


その3、絶対に死なないこと。当たり前だが、死ぬという危険があることをそもそも行わない。例えば、明らかに格上とギリギリの死闘はしない。やむを得ない場合、生命を維持するためのいかなる手段も厭わない。


まぁこんな感じで阿頼耶識と相談した。とはいえ、ほぼ阿頼耶識に任せっきりだが。


そんなこんなで街にはすぐに着いた。街と言っても、城壁に取り囲まれた集落に近い。検問もしてないみたいだし、すんなり入ることが出来た。


阿頼耶識、とりあえず宿に泊まりたいんだけどお金とかどうしようか。


『はい、冒険者ギルドの宿舎に一夜に限り無料で泊まることができます』


さすが、阿頼耶識。持つべきは阿頼耶識。


『ただし、冒険者登録が必須となります。ですが、どの道これから生活を立てるには冒険者が最適なので、登録もしておくのが最適だと考えます』


冒険者か、何するのかイマイチパッとしないけどまぁ登録しておくか。登録者を増やす取り組みの一環みたいなものなんだろうな。


冒険者ギルドは、レンガ造りで周りの木造建築のなかで一際目立っていた。


テンプレだとビギナーは荒くれ者の冒険者に絡まれるっていうものがあるが、冒険者は入れ替わりが激しいらしく、初心者ほど誰も見向きもしないらしい。


「こんばんは、本日は何用でございますか?」


ギルドの受付は、公務員みたいな感じでお姉さんが対応してくれた。


「1晩だけ宿舎に泊めてくれると聞いたのですが…」


「はい、ございますよ。冒険者登録が必須となりますがよろしいですか?」


「ぜひ、宜しくお願いします」


よかった。てっきり誰も使わないサービスだとイヤな顔されるかと思っていたが、そんなことはないようだな。


冒険者登録はそこまで複雑な手続きではなかった。というより、見知った設定というか。


名前と、血液を1滴。それだけでギルドカードは作れた。なにやらすごい技術が使われてるらしい。


そして、ランクがFからAまで。Aランクはゴールド。それ以降の特級冒険者はプラチナ、最高ランクはオニキス。俗には国家権力とかけて、黒権というらしい。


そんなこんなで、無事今日の宿は確保できた。



俺はベッドに横になった。


さて、次の展望について話したいんだが、阿頼耶識さん。


『はい、聞いております』


ぶっちゃけ、阿頼耶識さん含めて自分の保有してる3つの初期スキルはかなり優秀な部類だと思うんだ。


『はい、そう言っていただけて光栄です』


だけど、この世界にどんな脅威がいるのか分からないから教えてほしんだよね。


『なるほど、かしこました。前置きしておきますが、あくまで私のアクセス権限の範囲内でしか伝えることができません』


ん?、アーカイブってとこで全て確認できるんじゃないの?


『はい、ですが一部の強者は情報をアーカイブにすら秘匿することができる可能性があります』


なるほどね、世界の理を超えた存在ってのがいるかもしれないんだね。


『追加で補足ですが、まだ生まれてきていない者のスキルも同様に簡易できません』


これから生まれてくる強者がいない訳でもないのか。じゃあスキルに胡座を書いてる場合では無いってことか。


『そうですね、判明している強者のスキルとして攻撃貫通、射撃距離無効などがあります』


攻撃の距離が関係ないとか、かなりチートじみてるな。攻撃貫通も防御が通用しないってことだろうし、聞いといてよかった。


接触する前にどうにか対抗できる準備を整えることから始めなきゃな。そもそも敵対しないようにが、1番いいんだが。


まぁ、頑張らなきゃってことは理解したな。そこで、次に手に入れるべきスキルを考えたいんだ。それを踏まえて明日から活動しようと思う。


『了解しました。恐らく今取れる選択肢の中で最適なのは最下級魔石を呑喰で捕食することだと考えられます』


最下級魔石か、魔法系の何かを手にいれた方がいいのか。


『はい、恐らく魔力感知が手に入ると思われます。この世界では魔力などを行使することにより身体を何倍もの強度に強化できるので、感知出来れば飛躍的に生存率が上がるでしょう』


おぉ、やっぱ魔力が存在してるのか。魔法とか使えたりするのか?


『部分的には正しいです。最上様は地球出身なので、本来魔力やその他いわゆるファンタジー能力を扱うことはできません。しかし呑喰を使えば、その枷を取り払うことができます』


よっしゃ。異世界ってきいて1番に思い浮かべるたのは魔法だ。正直あの神の話の途中からずっと詠唱の練習してたからな脳内で。


じゃあ明日早速魔石を取りに行こう!


『それは推奨しません』


なんで、最適な選択肢なんじゃないのか?


『はい、ですが採取ではなく、購入がいいかと』


あっ、別口でお金を稼いで魔石を買えば、直接採石場に行ったり、モンスターから取るというリスクを犯さなくて済むってことか?


『その通りでございます。具体的には、薬草などを採取しに行くついでに、あわよくばスキルを獲得しつつ、資金を貯めて魔石を購入するといった手順になります』


完璧なナビゲートだよ阿頼耶識さん。それで行こう。


考えがまとまると気持ち的に安心してすぐに眠気が訪れた。


俺はベッドで眠りについた。









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