当たり前のように茶碗蒸しを2個食べる
昨夜はM-1グランプリだった。それと同時に私の誕生日でもあった。
昔からサプライズが苦手で嫌いだった。
他人が喜んでくれるだろうと催してくれた期待値と同じくらいの喜び方ができない。
他人が選んでくれたプレゼントでもらって嬉しかったと思ったものが一度もない。
嘘をつくのも上手くない。大体のことを正直に話してしまう。
「嬉しい」という感情の表現がこの世で一番苦手かもしれない。
私は私でしかないのに。誰かに好いてもらおうなんて思ってないけど、好きでいてくれる人を傷つけたいとは思っていない。
そのいい塩梅ができない。難しい。
友人から一緒にM-1グランプリを見ようと誘われたけど、LINEの画面で誕生日だと知られていたらどうしよう。
祝われたら面倒臭い。という理由があり、誘われた時は本当に体調が悪かったため、体調がすぐれないからと断った。
お笑いを好きになってからもう何年も経つが、誰かと一緒にM-1グランプリを見た経験も、実家を出てから当日誰かに直接誕生日を祝ってもらったこともない。
それを寂しいとは思っていないけど、この生活がいつまで続くんだろうという不安もある。
年末年始は東京から唯一逃げられる。1年越しの東京からの逃避行。
本当は誕生日前に実家に帰って祝ってもらうという名目でご飯やケーキを食らおうと思ったけど、姉がお笑い嫌いで落ち着いて見れないかもと思い諦めた。
そんな姉は茶碗蒸しも嫌い。
母が定食屋が好きで外食は大体定食屋だったが、そういう時は決まって私が茶碗蒸しを2個食べることになっていた。
昨年の年末年始も2個食べた。多分今年も2個食べることになる。
当たり前のように茶碗蒸しを2個食べる。




