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不器用な。

作者: RYUN

―――満たされない。カラダもココロも。


ボクは女には不自由してないんだ。


ホラ、今だって。


ボクの隣にはぐっすり眠った女がいるんだ。

きっと、ボクは昨日この女と恋をしたんだ。だから、カラダを重ねたんだ。

でも、ボクは()を求めている。


求めてたって、ボクから来なくても相手からくるんだ。

今も、ボクの枕元にある携帯が鳴っている。


―――ねぇ、昨日は何で会ってくれなかったの?昨日、誰と何処にいたの?


なんて女の問いかけに、ボクは苦笑。"保護者かよ"って。

けど、そんなことは口には出さない。ただ曖昧に、優しく甘い言葉を囁いて。最終的に、"ボクにはキミだけだよ?"って。そしたら、女は簡単にボクの言葉を信じるんだ。


―――これでいい。"愛してる"なんて言葉はいらない。


"愛してるって言って?"なんて女の言葉も誤魔化して流して、ただ"スキだよ"って。そう言えばいいだけ。もっと、ボクに溺れればいい。ボクしか見えなくなって、ボクだけに乱れて…。


なんて、ボクは自分勝手な男。

ボクが可愛がってあげるのは、一人じゃないんだ。


一途じゃないボクを許して。



いつも女たちは問う。"どうして愛してるって言ってくれないの?"って。面倒くさい。何で答えてやらなきゃいけないんだよ。

そんな問いかけにボクは、"言わなくても分かってるだろ?"って。


こういう時、ちゃんと顔を作れてるかな。ちゃんと笑えてる?


ボクが"愛する"ということを知らないって、バレてない?



でも、ボクにはこれで丁度いい。愛なんて知らなくても…愛なんて、重そうなものよりも…


恋のほうが、楽じゃん?



ある日。ボクの双子の姉の部屋に用事があって、ノックをした。

けど、応答はない。


"入るよ?"と一言、そのまま部屋に入った。


姉の部屋には写真が数枚壁に貼っていた。

ボクとの小さい頃の写真や、友達と写っている写真。


ふと、ある写真が目に付いた。


姉が、ボクの知らない男と写っている。


そのとき、ボクの中でなんともいえない感情が渦を巻いた。

ボクが、一番姉に一番近い存在だと思っていたのに。


安心していたのに。



ベッドで眠っている姉の姿を見る。布団も被らず寝転んでいるところから、帰ってきてからすぐベッドに寝転んだと思われる。


そして、目元には泣いた跡。



あの男なのか?なんて思うと、頭がおかしくなりそうだった。


丁度目を覚ました姉は、部屋にいるボクをみて驚いている様子。

そんな姉にお構いナシに、ボクは姉に覆い被さる。


固まっている姉の顔の横に顔をもっていく。

そして、耳元で小さく叫んだ。












"愛してる…。"

ある歌を聴いて。


コレ、分かる方いらっしゃったら凄い。

RYUNさんがお祝いします←

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― 新着の感想 ―
[一言] 彼は、他人と合わせるのは器用だったけど、自分の気持ちを伝えるのは不器用でしたね。 ・・・ただこういう男って、包容力のある大人な女性に、コロッと落ちたりするんだよな~ (笑)
[一言]  でたな…、アブノーマル娘…   =○)`O゜)ァゥッ  なんてジョークはさておき。 いいね、この不完全燃焼と背徳のミックス感。 双子って設定が好き。 なんか双子って不思議よね…思考や…
[気になる点] 主人公と双子の関係の姉ということなら、 ある日。双子の姉の部屋に の所、僕と双子の姉の部屋ににした方が。  [一言] こんにちは♪ 今年三年生ですか? 危ない作品書いてますね。面白いけ…
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