✒ 第4回、動画撮影
マオキノ
「 セロ様,マオ様──、準備が整いましたエリ 」
マオ
「 6回目は何をするんだ?
言っとくけど、オタ芸は踊らないからな!! 」
マオキノ
「 ボク達は諦めませんエリ!
マオ様はボク達と一緒にオタ芸を踊りますエリ!! 」
マオ
「 嫌だって言ってるだろぉ~~。
それで──、このピアノとオルガンって── 」
マオキノ
「 いつぞやのクリスマスにセロ様が御用意されたピアノとオルガンですエリ 」
マオ
「 見掛けないと思ったら、ちゃんと有ったんだな~~。
それで?
ピアノとオルガンで何をする気なんだ?
言っとくけど、オレはピアノもオルガンも弾けないぞ 」
マオキノ
「 オルガンはボクが弾きますエリ 」
マオ
「 えっ?
マオキノってオルガンを弾けるのか? 」
マオキノ
「 キノコンは大抵の事なら出来ますエリ★ 」
セロフィート
「 ピアノはワタシが弾きます 」
マオ
「 そう言えば、セロってピアノも弾けたんだっけな 」
マオキノ
「 マオ様、配信を始めてくださいませエリ 」
マオ
「 分かったよ 」
オレはキーボードの1ヵ所を軽く指で叩く。
マオ
「 ──画面の向こうに居る視聴者さん、御早う!
今日わ,今晩わ!
第6回目の【 セロに聞いてみよう! 】を始めます!
オレは助手のマオ!
此方がセロです! 」
セロフィート
「 視聴者の皆さん、1週間振りです。
如何御過ごしでしたか? 」
マオ
「 えぇと──、今回はピアノとオルガンを用意してるんだ。
セロがピアノを弾いてくれるよ!
因みにオルガンはシュンシュンの式神──マオキノが弾くらしいよ 」
セロフィート
「 今回は──、ピアノ楽譜本に載っている曲を弾いてみたいと思います 」
マオ
「 ピアノ楽譜本ってなんだ? 」
マオキノ
「 此方に御用意してますエリ。
【 セロカ君の本屋 】で取り寄せしましたエリ 」
マオ
「 本屋の宣伝を然り気無く挟むなよ…。
それにしても随分と種類が有るんだな。
子供向け,大人向けって分かれてるんだな 」
セロフィート
「 初めてのピアノ回ですし、子供向けから弾きましょう 」
マオ
「 其処まで落とすのかよ?
クリスマスにストリートピアノで “ 魔王 ” を弾いてたじゃんか 」
セロフィート
「 初めてのピアノ入門から徐々に楽譜本のレベルを上げて行くとしましょう。
これからピアノを始めたい子供さんが視聴してくれてるかも知れませんし 」
マオ
「 そうかな?? 」
セロフィート
「 セノコン、編集する時には画面の下に鍵盤を出しない。
押した鍵盤には色を付くように。
指使いも分かる様に番号を付けなさい 」
マオ
「 番号って──親指なら①とか人差し指なら②とか? 」
セロフィート
「 そうですね。
右手が赤の① ~ ⑤,左手が青の① ~ ⑤と色分けすると視聴者さんにも使っている指が分かると思います 」
マオキノ
「 それならマオ様でも弾けるかも知れませんエリ 」
マオ
「 オレにも弾かせる気なのかよ?
勘弁してくれよぉ~~ 」
セロフィート
「 鍵盤の上に楽譜の音譜も付けると、楽譜の何処を弾いているのか分かると思います 」
マオ
「 セロもオレに弾かせようとか考えてるのか? 」
セロフィート
「 さと、どうでしょうね。
演奏を始めましょう 」
セロは吟遊詩人の衣装を着たまま椅子に座る。
既に高さの調節が済んでいる椅子らしい。
鍵盤に指を軽く乗せたセロがピアノを弾き始めた。
子供向けの楽譜本──初めてのピアノ入門に載っている曲の演奏が終わる。
セロフィート
「 マオ、ワタシの演奏はどうでした? 」
マオ
「 ……………………………………んあ?? 」
マオキノ
「 セロ様の演奏中に居眠りするなんて、マオ様くらいですエリ。
大物ですエリ~~ 」
マオ
「 ……………………終わったのか?? 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
このまま続けましょう。
セノコン、編集は任せます 」
セノコン
「 はいですエリ。
お任せくださいませエリ 」
マオキノ
「 セロ様、次の楽譜本ですエリ 」
マオキノから楽譜本を受け取ったセロフィートは、再びピアノを弾き始める。
演奏が始まるとマオは再びウトウトし始め、居眠りを始めた。
居眠りするのがマオで無ければ、容赦無く〈 テフ 〉へ変換されている処
それからもセロフィートは楽譜本の1冊分を弾き終わると、楽譜本を変えては演奏を続けた。
とうとう大人向けのピアノ入門の楽譜本に突入する。
マオがぐ
全
マオ
「 …………………………な……なに?? 」
セロフィート
「 ピアノの演奏は終わりました。
マオ、何
マオ
「 ……………………え……?? 」
マオキノ
「 マオ様、ぐっすりなマオ様の寝
マオ
「 えぇっ?!
起こしてくれたら良
セロフィート
「 ふふふ…。
涎
マオ
「 酷
マオキノ
「 マオ様、締めてくださいませエリ 」
マオ
「 分かったよ。
今回は、この辺で御開きな。
──視聴者の皆
次回の【 セロに聞いてみよう! 】で会おうな! 」
オレはバイバイしながらキーボードの1ヵ所を軽く叩いた。
マオ
「 なぁ──、オレの寝
セノコン
「 バッチリ使わせて頂きますエリ★ 」
マオ
「 嘘だろぉ~~~~!!
勘弁してくれよぉ~~!! 」
セノコン
「 きっとバズりますエリ★ 」
マオ
「 止
セロフィート
「 マオ、チャンネル登録してもらう為です。
諦めてください 」
マオ
「 酷
マオキノ
「 次の撮影の準備をしますエリ。
暫
マオ
「 何
セロ、睡眠
セロフィート
「 マオ──、ピアノを弾きながら睡眠
マオ
「 セロなら朝飯前だろ~~ 」
セロフィート
「 ワタシを過大評価し過ぎてます 」
マオ
「 良
あっ、そう言えばさ、オルガンは弾いたのか? 」
セロフィート
「 さて、どうだったでしょう?
ふふふ… 」
マオ
「 どっちだよぉ~~ 」