✒ 動画配信 3
マオ
「 やっと海に着いたな 」
セロフィート
「 [ 地図 ]を使えば、自動で海まで動いてくれたのに── 」
マオ
「 そゆことは着く前に言ってほしかったんだけどぉ!! 」
セロフィート
「 何時気付くのか見てました 」
マオ
「 いけずぅ!
えぇと──、珊瑚は何処で採れるんだ? 」
セノコン
「 マオ様、珊瑚は採りませんエリ。
珊瑚を傷付けたり採ったりすると犯罪者の仲間入りですエリ。
【 マイン◯クラフト 】では珊瑚を拾いますエリ 」
マオ
「 ゲームだろ。
ゲームなんだから別に採っても良いんじゃないか? 」
セノコン
「 マオ様、今の時代にそれを言うと犯罪者予備軍のレッテルを張られますエリ。
ヤバい思考をしている危険人物としてマークされちゃいますエリ 」
マオ
「 危険視されるのか?
何でだよ?? 」
セノコン
「 今やゲーム,漫画,小説,ドラマ,映画の非現実的な娯楽世界と現実世界の区別が出来ない低能で幼稚なオバカさん達が増えたからですエリ 」
マオ
「 セノコン、そんな事を言って叩かれないか? 」
セノコン
「 キノコンにとって罵詈雑言は御褒美ですエリ。
キノコンに喧嘩を売る身の程知らずの身元を特定するのも社会的に抹殺するのも朝飯前ですエリ★ 」
マオ
「 “ 抹殺 ” は物騒じゃないか? 」
セノコン
「 マオ様はクリームあんみつ並みに甘ちゃんですエリ。
キノコンは敵対者には情けを掛けず、全力で徹底的に屈伏させますエリ★
キノコンに “ 喧嘩を売る ” とは “ 残りの人生を捨てる ” という並々ならぬ覚悟が必要ですエリ 」
マオ
「 可愛い顔と可愛い声で過激な事を言っちゃうとファンが引いちゃうぞ 」
セノコン
「 キノコンはファンの為に生きませんエリ。
ファンの為に生き方を変えたりしませんエリ。
外野で勝手に群がり盛り上がるファンが勝手に抱く理想像を気にしながら生きるなんて愚の骨頂ですエリ。
キノコンはファンの存在なんて望んでませんエリ。
ファンが居なくてもキノコンは困りませんエリ 」
マオ
「 ファンに対して辛辣ぅ~~ 」
セロフィート
「 当然の様に勇者の特権を行使し、民家へ不法侵入し、アイテムを盗み取り冒険を進める内容のゲームは様々な規制により絶滅に追い込まれている──という事です。
犯罪を “ 犯罪だと認識の出来ない ” 低能で幼稚な大人や遊び感覚で真似をする残念な子供が起こす事件が増えています。
時代が変われば規制も変わりますし、流れに合わせる事も必要です。
現実世界と非現実的な娯楽世界の区別がきちん出来る正常な人間も居ます。
彼等の為にも “ ゲームだから ” と割り切り、世間に反発し続け貫き通す姿勢も時には必要です 」
マオ
「 そうだよな!
割り切る能力って大事だよな!
ゲームの中だけでも大抵の事には寛大にしてくれないと楽しめないよ!
世界に平和をもたらす為に勇者は自分を犠牲にしての魔物と戦うんだから、自己犠牲の塊でもある勇者から、勇者の特権を無くしちゃ駄目だと思うんだ!!
勇者が勇者の特権を悪用して好き勝手して村人に迷惑を掛けるのは駄目だけど、宝箱を開けて中身を貰ってくくらいは許してほしいよ。
冒険を始めた頃は所持金も少ないしさ。
1番悪いのは、ケチ臭い王様だけどな! 」
セロフィート
「 マオ、珊瑚を拾いに行きましょう 」
マオ
「 そだな。
よし、珊瑚を30個拾ってランプをゲットするぞ~~!
処で──珊瑚って何処で拾えるんだ?? 」
セノコン
「 マオ様、[ 地図 ]を見てくださいませエリ。
珊瑚が拾える場所が分かりますエリ 」
マオ
「 そうなんだ?
よし、じゃあ早速── 」
[ 地図 ]の画面を出したマオは、珊瑚を拾える場所を探す。
マオ
「 何処に在るんだ?? 」
セロフィート
「 マオ、此処ではないです?
砂浜が桜色に染まってます 」
マオ
「 本当だな!
まるで “ さくらでんぷん ” を撒き散らしたらみたいな色してる!
如何にも怪しいな!
よし、行ってみるよ 」
マオは〔 方向キー 〕を押し、キャラクターを動かす。
キャラクターを桜色に染まる砂浜へ向かわせている途中、突然キャラクターが画面から姿を消し、画面が真っ暗になった。