✒ 動画配信 2
マオは森で果物──リンゴ,ミカン,バナナ,スイカ,モモ,メロン,パイナップル,キュウイ,ブドウ…等を調達し、順調に食材を増やしていた。
キャラクターを平地へ移動させ、葉野菜類,根菜類,穀物類も調達し、順調に食材を増やす。
キャラクターを山にも移動させ、茸類を調達し、順調に食材を増やした。
何時でも交換が出来る様にと拾える物も調達しながら先を進める。
マオ
「 後は魚介類と肉か── 」
セノコン
「 そろそろ寝泊まりの出来る場所を作りますエリ。
雨風の防げる洞穴を掘るのがオススメですエリ 」
マオ
「 持ってる道具で洞穴を作るんだよな。
えぇと──確か、ツルハシ,シャベル,クワ,スコップ──。
これで洞穴を作るんだよな 」
セロフィート
「 水場から離れた場所に作りましょう。
ある程度、高い場所が理想的です 」
マオ
「 ゲームの中なんだから、増水と氾濫とか津波とか起きないんじゃないのか?
場所を探すの大変だし、平地で良いじゃん 」
セノコン
「 マオ様、少しでも段差の在る場所に作る方が賢いですエリ。
夜には夜行性の肉食動物が徘徊しますエリ。
住居に侵入されたら食べられて死んじゃいますエリ 」
マオ
「 ゲームの中だろぉ!!
そういう妙なリアル感なんて、ゲームに求めてないんだけどぉ! 」
セノコン
「 発売当時のマイクラでは、当たり前のシステムでしたエリ 」
マオ
「 ………………餓死するとか、溺死するとか、落下死するとか、動物に襲われて死ぬとか──要らない要素が多過ぎるだろ…… 」
セロフィート
「 大人を対象にしたゲームの様ですし、お子ちゃまなマオには少々難しいかも知れませんね? 」
マオ
「 誰が “ お子ちゃま ” だよっ!!
オレは成人してるってのぉ!
大人向けなら、大人のオレにだって出来るに決まってるだろ!
黙って見てろよ、立派な洞穴住居を作ってやるんだからな!! 」
ムキになったマオは、使える道具を駆使して洞穴を作り始めた。
因みにマオが洞穴を作る前に、セロフィートとセノコンが住居にする場所を決めたのは言うまでもない。
マオ
「 ふぅ──。
何とか洞穴っぽく掘れたかな? 」
セロフィート
「 マオ、出入り口を大きく掘り過ぎではないです?
風が入って来て寒いのではないです?
暖を取れる様にしなければ、冬は越せませんよ 」
マオ
「 暖ったって……。
ゲームだし、関係無いんじゃないか?
それより、此処まで頑張って掘ったんだぞ!
褒めてくれても良いんじゃないか? 」
セロフィート
「 頑張ったのは画面のキャラクターであって、マオは〔 ボタン 〕や〔 方向キー 〕を押していただけでしょうに 」
マオ
「 辛辣ぅ~~ 」
セノコン
「 夜になると洞穴の中は真っ暗になりますエリ。
ランプを設置してくださいませエリ 」
マオ
「 ランプなんて道具の中に無かったと思うけど? 」
セノコン
「 [ 交換ボックス ]を使いますエリ 」
マオ
「 は?
交換ボックスぅ??
そんな便利そうなボックスなんて持ってたかな? 」
セノコン
「 マオ様、ステータス画面の左下に[ 交換ボックス ]の表示がされていますエリ。
其処を押すと[ 欲しい道具一覧 ]の画面に切り替わりますエリ。
欲しい道具を選択すると交換する道具や食材の名前と必要数が表示されますエリ。
道具,食材と必要数を選んで決定すると[ 交換ボックス ]に入れる事が出来ますエリ 」
マオ
「 そうなんだ?
よし、先ずはランプをゲットしよう!
その後は、ドンドン交換して必要そうな道具を増やして行くぞ! 」
セノコン
「 マオ様、欲張り過ぎないでくださいませエリ。
本当に必要な道具か吟味した方が良いですエリ 」
マオ
「 じゃあ、吟味はセロに任せる!
オレの代わりに吟味する役目な! 」
セロフィート
「 ワタシに任せてしまって良いです?
後悔しても知りませんよ 」
マオ
「 意地悪言うなよな!
頭を使うのはセロの得意分野だろ 」
セロフィート
「 勝手に得意分野にしないでください 」
マオ
「 ムッ!
売れない絵本作家のクセにぃ! 」
セロフィート
「 誰が絵本作家ですか。
勝手に職業をバラさないでください 」
マオ
「 動画配信で宣伝したら売れるかもだろ? 」
セロフィート
「 趣味で描いている絵本です。
売れなくても何等問題無いですし 」
マオ
「 そゆこと言う~~ 」
セロフィート
「 マオ、ランプは手に入りそうです? 」
マオ
「 う~~ん…………珊瑚が30個…………持ってないな。
珊瑚以外なら、何とか足そうなんだけど── 」
セノコン
「 珊瑚は海に入る必要が有りますエリ 」
マオ
「 海か──。
序でに魚,貝,海草なんかも獲りたな 」
セロフィート
「 海に行きます? 」
マオ
「 ランプは必需品だもんな?
ランプをゲットする為に珊瑚を集めに行くぞ! 」
そんな訳で、マオは〔 方向キー 〕と〔 ボタン 〕を押しながらキャラクターを海へ向かって移動させた。