⭕ 第6回、動画撮影 5
──*──*──*── 旅館・中庭
旅館を出ると荒れ果てた中庭の中に8人の不良が地面に正座をさせられて居る。
何で不良って分かったかと言うと、さっきセロが言っていたし、【 不法侵入した不良◯です。罰してください 】って書かれたゼッケンを胸に付けられていたからだ。
因みに◯にはA ~ Hが書かれている。
不良達は何故かSMプレイに使われる猿轡を口に取り付けられている。
両手は頭の上で縛られているから乱暴な事は出来なくなっている。
セロフィート
「 他人様の土地に無断で不法侵入するとは困った若者達です。
視聴者の皆さんも御怒りですね 」
マオ
「 怒るっていうより、コイツ等がどんな目に遭うのか楽しみなんじゃないか? 」
セロフィート
「 土地の持ち主に許可なく無断で不法侵入した不良さん達に、お仕置きしましょう。
マオキノ、準備を始めなさい 」
マオキノ
「 畏まりましたエリ! 」
セロに向かってビシッと敬礼したマオキノは不良達を脅すと、有無を言わさず尻を出させた。
マオ
「 マオキノぉ~~。
涎を拭いてやれよ……。
不良達がマジでビビってるだろ。
お漏らししちゃったら全国ネットで笑い者になっちゃうぞ 」
セロフィート
「 良いではないですか。
全国配信ですし、有名になれます 」
マオキノ
「 準備が整いましたエリ。
ささっ、マオ様。
お持ちの釘バットを使い、悪い不良達に尻バットを御見舞いしてくださいませエリ 」
マオ
「 何で嬉しそうなんだよ……。
それより、涎を拭こうな? 」
撮影用のカメラでセノコンから撮られながら──、セロとマオキノに見守られながら──、オレは釘バットで不良達の尻を釘バットを振りかぶってノックしてやった。
深夜を回った夜中に不良少年達の悲痛な悲鳴が響いたのは言う迄もないだろう。
こりゃ病院送りは確定だな~~。
セノコン
「 マオ様、見事なノックでしたエリ!
これなら良い感じにバズる動画へ編集が出来ますエリ! 」
マオ
「 そ、そうか?
役に立てたみたいで良かったよ……。
今夜はこれで終わっても良いよな? 」
セノコン
「 バッチリですエリ 」
マオ
「 よし、じゃあ、終わるぞ!
──視聴者の皆、最後まで見てくれて有り難な!
次回の【 セロに聞いてみよう! 】で会おうな! 」
オレは撮影用のカメラに向かって笑顔でバイバイと手を振った。
セロフィート
「 お疲れ様でしたね、マオ。
彼等には不良仲間を呼び出してもらい、米●町の落書きを消して回ってもらいます。
壁も道路も舐めれるくらい綺麗にしてもらいましょう。
これは米●町の治安改善運動の一環として、掃除活動の様子を動画配信します。
米●町のマスコットキャラクターとコラボレーションをした無償の慈善活動です 」
マオ
「 米●町にマスコットキャラクターなんて居たっけ?? 」
マオキノ
「 マオ様、ベッカーちゃんですエリ。
秋桜と似ている米●と言う名前の花をモチーフにしたキャラクターですエリ。
“ 花の妖精のベッカーちゃん ” として米●町民から親しまれてますエリ 」
マオ
「 初耳なんだけど!? 」
セロフィート
「 《 セロッタ商会 》の看板キャラクター “ セロカ君 ” とコラボレーションした商品が販売されてます。
不良さん達には、セロカ君とベッカーちゃんのイラスト入りジャージを着てもらい清掃活動をしてもらいます 」
マオ
「 善良な一般市民に迷惑を掛けてる不良達を米●町の為にタダでコキ使うんだな?
ボロ雑巾になるまで馬車馬の様に── 」
セロフィート
「 当たり前です。
犯罪者予備軍の不良さん達をキノコン達に調教させれば、犯罪者となる不良さん達も減るでしょう。
更正するチャンスを与え、様々な慈善活動を経験させる事で、選択肢を増やしてあげます。
体験を通して出来る事が増えれば、自信を持てる様になりますし、選択肢が増えれば視野も広がります。
不良さん達の将来に役立ちます 」
マオ
「 ……………………そう上手く行くのか? 」
マオキノ
「 マオ様、大丈夫ですエリ。
ボク達は調教のプロですエリ。
更正する事を拒否する不良は────、ですエリ♥️ 」
マオ
「 見せしめに目の前で喰べるのは止めてやれよ?
恐がり過ぎて心が壊れて更正する処じゃなくなりそうだからな 」
マオキノ
「 検討させて頂きますエリ 」
セロフィート
「 今夜は御開きにして《 裏野ハイツ 》へ帰りましょう 」
マオ
「 やっと帰れるんだな!
不良達はどうするんだ? 」
セロフィート
「 キノコンに預けます。
彼等が《 自宅 》へ帰らなくても誰も心配はしません 」
マオ
「 何でだ? 」
セロフィート
「 マオ、此処は犯罪都市で、彼等は家族も頭を抱える不良さん達です。
言わずとも分かるでしょうに 」
マオ
「 犯罪者になって悪さをしてるか──、犯罪に巻き込まれて死んでるか──って事かよ? 」
セロフィート
「 さて、其処迄は知りません。
キノコン達には今から不良さん達を集めて、調教を始めてもらいます 」
マオ
「 行動が早いな。
どうやって連絡させるんだ?
白目を剥いて口から白い泡を出して気を失ってるのにさ──。
釘バットが痛過ぎて失禁迄しちゃってるしな~~ 」
セロフィート
「 米●町で悪さをしている迷惑な不良さん達は《 旅館 》の地下──[ 広間 ]へ転移させます。
旅館の敷地内から出られない様に結界を張りますから、逃亡は出来ません 」
マオ
「 ………………転移魔法で拉致るんだ? 」
セロフィート
「 拉致ではなく、“ 神隠し ” と言ってください。
最初は男性の不良さん達だけにするとしましょう 」
マオ
「 気の毒だよな。
今にも潰れそうな《 廃墟の旅館 》に転移させられてさ、得体の知れないキノコンに理由も分からず調教されないといけないんだからさ 」
セロフィート
「 米●町の治安を改善させる為に必要な事です。
《 裏野ハイツ 》へ転移します 」
セロは毎度お馴染みの古代魔法を発動させる。
地面に魔法陣が出現して、セロ,マオキノ,セノコン,オレは《 裏野ハイツ 》へ転移した。
◎ 訂正しました。
止めてられよ? ─→ 止めてやれよ?