マオ
「 社寺道どうってさ、自然信仰だっけ?
やおろやずの神様だったよな?? 」
セノコン
「 マオ様、八百万神やおよろずのかみですエリ…… 」
マオ
「 そう言っただろ? 」
セノコン
「 言えてませんでしたエリ。
マオ様には国語の勉強をして頂く必要がありますエリ 」
マオ
「 何なんでだよ…… 」
セロフィート
「 自然信仰の信仰神しんとして崇あがめられている八百万神やおよろずのかみは、〈 久宇宙を運行遠する大いな実るエネルギ成ーの根元 〉の方便身しんです。
大だい乗じょう佛ぶっ教きょうを説といたと言われている歴史上の人物である人格・釈しゃ迦かの人じん身しんを籍かりて世間に出現された釈しゃ迦か牟む尼に佛ぶつも──、佛教で信仰の対象となっている諸しょ天てん善ぜん神しん,諸しょ菩ぼ薩さつも〈 久宇宙を運行遠する大いな実るエネルギ成ーの根元 〉の方便身しんです。
人間の勝手な都合で社神しん寺道どうと寺佛ぶっ社教きょうに分けられ信仰されてますけど、信仰する対象──宗信教仰神神は同一の〈 久宇宙を運行遠する大いな実るエネルギ成ーの根元 〉です。
宇宙大自然には法則が在ります。
宗教の “ 宗 ” に使われている “ 示 ” は神諸天善神佛,諸菩薩である〈 久宇宙を運行遠する大いな実るエネルギ成ーの根元 〉を表あらわしています。
宗教とは神諸天善神佛,諸菩薩が “ 真しんの道德 ” である “〈 宇宙大自然の法則 〉を教える ” という事を意味しています。
世の中なかの根本を教えるのが宗教であり、世の中なかの決まりを教えるのも宗教です。
これは大だい乗じょう佛ぶっ教きょうの中なかに説とかれている事です 」
マオ
「 でもさ、知られてる事なら宗教や信仰心しんを利用して悪さをする罰バチ当あたりな人間は居いない筈じゃないか?
カルト宗教団体って呼ばれてる色んな宗教団体に所属してる信者達が様さま々ざまな問題や事件を引き起こしてる──ってニュースでも放送されてるじゃんか 」
セロフィート
「 人格・釈しゃ迦かの人じん身しんを籍かりて世間に出現された佛ほとけである神格・釈しゃ迦か牟む尼に佛ぶつが、人格・釈しゃ迦かの口を籍かりて説とかれた説とかれた大だい乗じょう佛ぶっ教きょうが幾いくら素晴らしい教えであっても、人間は自分達の都合に合わせる為に平気で真しんの義ぎ解かいを歪めます。
人知を基準にし、コジツケの理屈と悪意を持って内容を無理に曲まげて解釈する事例は昔から有ります。
その為、人間の都合の良よい様ように改竄され、歪められてしまい、“ 真しんの道德 ” が排除されてしまった経説法文記録が佛教の内容として弘ひろまり、実じつに多くの島と民みんに認知されてしまっているのが現状です。
知られていないのも仕方無い事です。
解釈違いの歪んだ罰バチ当あたりな宗教学を悪用し、信者に学ばせ洗脳マインドコントロールしていれば、信者が犯罪や事件を起こし、世間に迷惑を掛けてしまうのも必然的な事です 」
マオ
「 犯罪天国パラダイス都市だから、色んな事情の犯罪者出て来くるって事か?
必然的って事はさ、仕方無いのか? 」
セロフィート
「 悪い心こころ掛がけで生きていると〈 久宇宙を運行遠する大いな実るエネルギ成ーの根元 〉から使われる事が有ります 」
マオ
「 使われるって? 」
セロフィート
「 世間へ向けての対たい告ごう衆しゅうとして、時ときに悪あく事じとなる事を “ させられる ” のです。
大だい乗じょう佛ぶっ教きょうでは、これを “ 諸しょ法ほう無む我が ” として説とかれています 」
マオ
「 う~~ん……。
どういうのが悪い事なのか、悪い事をしたらど・ん・な・目に遭うのか──って事を教える為にか? 」
セロフィート
「 善ぜんを引き立たせ、人間達に “ 善ぜんとは何なにか ” を知らしめる為に、“ 悪あく ” も使われるのです 」
マオ
「 事件を起こして楽しむセロに言われても説得力は無いよな…… 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
人にんセロ形ぎょうフィートは人間の様ように対たい告ごう衆しゅうとして使われる事はないです。
〈 皇コウ 〉であるマオも、マオの眷属達もです。
安心してください 」
マオ
「 お…おぅ……。
セノコン、セロのヤバい台詞はカットな~~ 」
セノコン
「 “ ピー ” しときますエリ 」
セロフィート
「 そろそろマオキノと合流するとしましょう 」
マオ
「 そだな。
早く地下室から出たいよ! 」
セロフィート
「 はいはい。
──もう此こ処こには用ようは無いです。
上がりましょう 」
マオ
「 よし!
じゃあ、広間へ向かおう!! 」
オレはセロの右腕を引っ張る。
セロは走ってくれないから、早く地下から出たいオレは一苦労だ。
──*──*──*── 広間
マオ
「 マオキノ──!! 」
広間に到着したらマオキノが居いた。
マオキノと合流する事が出来たけど、何なにかを喰たべていた様ようだ。
マオキノが何なにを喰たべていたのかは聞かないでおこうと思う。
きっと知らない方が良いいんだ。
マオ
「 ずっと待っててくれたのか? 」
マオキノ
「 さっき着いたばかりですエリ 」
マオ
「 マオキノ、“ 大人の玩具おもちゃ ” は集め終わったのか? 」
マオキノ
「 バッチリですエリ 」
マオ
「 マオキノ、“ 大人の玩具おもちゃ ” なんて集めて何なにするつもりなんだ? 」
マオキノ
「 動画配信しますエリ 」
マオ
「 は?
動画配信??
回収した “ 大人の玩具おもちゃ ” の紹介でもするのかよ? 」
マオキノ
「 それも有りますエリ。
廃墟と化していた旅館から地下を発見した事や超絶怪しい地下室には幾いくつも部屋が在った事はセロ様とマオ様の動画で配信されますエリ。
見付けた “ 大人の玩具おもちゃ ” を仕分けして、視聴者へ紹介しますエリ。
好き者もんの視聴者達へのサービスですエリ 」
マオ
「 そんなサービスする必要あるかな? 」
セノコン
「 マオ様、此方こちらの動画は限定配信しますエリ。
視聴条件が揃っている限られた者しか視聴を出来ない様ようにしますエリ 」
マオ
「 そ…そうなんだな…… 」
マオキノ
「 何ど処この誰が使ったのか分からない使用済ずみのば・っ・ち・い・ “ 大人の玩具おもちゃ ” を使って、死刑待ちの死刑囚達で愉快痛快に遊ぶ動画を配信しますエリ 」
マオ
「 死刑待ちの死刑囚達??
それって刑務所に居いるって事じゃないのか? 」
マオキノ
「 刑務所から拉致って来くるに決まってますエリ 」
マオ
「 拉致って── 」
マオキノ
「 大人しく死刑になる日を待って生きるのは詰まらないですエリ。
死刑になる迄の期間中ちゅう、慈悲深ぶかくて優しいボク達キノコンが遊んであげますエリ。
心の隙間を “ 大人の玩具おもちゃ ” で埋めながら慰なぐさめてあげますエリ★ 」
マオ
「 ………………全国の刑務所から犯罪者達が一夜の内に消えた事件が真ま新あたらしいってのに、また刑務所から犯罪者を拉致るのかよ?
またニュースになるな~~ 」
マオキノ
「 刑務所から死刑待ちの死刑囚を拉致したら、間違いなくバズりますエリ★ 」
マオ
「 バズる以前に通報されそうだけどな…… 」
セロフィート
「 お喋りはその辺にして階段を上がりましょう。
旅館の敷地内へ不法侵入した不良達に、お仕置きをしなければいけません。
マオは犯罪者予備軍の彼カレ等らに対して、どんな “ お仕置き ” をしたいです? 」
マオ
「 何なんでオレに振るんだよ~~ 」
マオキノ
「 マオ様、此方こちらを御使いくださいませエリ 」
マオキノは笠かさの中なかで何なにかを探しているみたいだ。
マオ
「 オレに何なにを使わせようとしてるんだよ……。
変なのは駄目だからな! 」
マオキノ
「 此方こちらですエリ 」
マオ
「 ──っ!!
マオキノ、これって── 」
マオキノ
「 はいですエリ。
不良も惚れ込む最恐のボコりアイテムですエリ。
これで学習しない幼稚な不良達を千本ノックしちゃってくださいませエリ★ 」
マオ
「 ………………千本ノックなんてしたら確実に死んじゃうだろ…… 」
マオキノから手渡されたのは鋭く尖った釘が出ている野球バットだ。
一般的には “ 釘バット ” って呼ばれてる凶器だ。
一般的な “ 釘バット ” と違うのは、鬼の鉄かな棒ぼうみたいに鋭く尖った尖せん端たんが殴った相手に突き刺さる様ようになっている事だ。
だってほら、釘バットを普通に作ったら、尖ってる先端はバットの中なかに食い込む筈だ。
釘の平たいらになってる部分が当たっても痛いだろうに、尖った尖せん端たんが刺さるなんて、余計に痛いに決まってる。
セロフィート
「 マオが本気を出して殴ったら、首が吹き飛んでサヨナラホームランしますね♪ 」
マオ
「 一いち々いち言わなくて良いいよ……。
………………殺したくないし、釘バットで尻叩きを10回で良いいかな?
釘が尻に刺さったぐらいじゃ死なないだろ? 」
セノコン
「 マオ様は御優しいですエリ。
マオ様みたいに犯罪者予備軍へ情なさけを掛ける偽善者が居いるから、社会から犯罪者が減りませんエリ 」
マオ
「 酷い言われようだな?!
オレは偽善者のつもりはないんだけど? 」
マオキノ
「 偽善者は皆みんな、そう言いますエリ 」
マオ
「 セロぉ~~!
マオキノとセノコンがオレに酷い事を言うんだけど!? 」
セロフィート
「 はいはい。
兎に角、旅館の外そとへ出るとしましょう。
偽善者さん 」
マオ
「 セロ迄かよぉ~~~~ 」
広間で一ひと通とおり話した後あと、旅館の1階を目指して階段を上がった。
──*──*──*── 旅館・1階
旅館の中なかへ出ると、ランプの明かりを頼りに出口へ向かって歩く。
はぁ…………漸ようやく出られるんだな~~。
早く撮影を終わらせたいよ……。
マオキノの分身体とセノコンの分身体が歩き易い様ように床を片かた付づけてくれたけど、気を付けながら歩かないといけないのは疲れる。
幾いくら昼ひる間まに旅館の中なかを歩いたからって、暗い中なかを自由に歩ける訳じゃないんだよな……。
──って言うか、釘バットを持って歩いてるオレってば完全にヤバい奴じゃないか。
旅館の土地を《 セロッタ商会 》が買い取ってくれてて良よかった!