21話 ダンジョンの視察 再び 其の2
誤字脱字報告、ありがたいです。
報告に感謝します!
「確かに通常のダンジョンであれば、ダンジョンコアを外に持ち出したらダンジョンは崩れるな」
女神様のおかげで通常のダンジョンとは違うのだよ。
「ダンジョンマスターもおらず、意識をもつダンジョンコアが外にでても崩れないダンジョンか、ガイア殿を討伐せねば、このダンジョンは攻略できないわけか」
「おいおい、恐ろしい事を言わないでくれ。俺はまだ死にたくないぞ。それに俺が死んだら交易ができなくなるぞ。せっかく友好的に接しているのに、ぶち壊す気か勇者殿は?」
「いや、すまない。ダンジョンが人間と友好的に付き合っていると聞いた時は、耳を疑ったし、マキノ殿が操られていると思ったのだ。それに今だに自分でも信じられないのだよ、モンスターと人間の共存など」
「正しくは俺のダンジョンモンスターだから、可能なだけだ。他の野良のモンスターや、通常のダンジョンモンスターとは共存はできないと思うぞ。奴らは俺達とも敵対しているからな」
「同種族のモンスターもいるだろ? それらとも敵対行動をとるのか?」
「当たり前だ。いうなれば、ダンジョンとは1つの国だ。そしてダンジョンモンスターとは国民であり、兵士でもある。人間だって、人間同士で争うではないか。それと同じだ」
「なるほどな、よくわかった。だが、よく見わけがつくな」
「そこはダンジョンモンスターの本能ともいうべきものが備わっているんだ。どういう理屈かは俺にもわからん。それに家のダンジョンモンスターは服を着ているから一目瞭然だろ?」
「確かにガイア殿のダンジョンモンスターは皆服をきているな。窮屈ではないのか?」
すると、護衛のミノタウルスが喋った。
「窮屈ではありませんよ。むしろ腰蓑一つでいる同族がしんじられません、あんな変態の野良のモンスターや他のダンジョンモンスターと一緒にしないでいただけると助かります」
「なっ、ミノタウルスが喋った!? 噂には喋ると聞いていたが本当に喋るのだな」
「家のダンジョンモンスターは言語を理解しているし、喋る。交易の時は喋る機会がなかったからな」
そうして、ようやく。
ダンジョンに到着。
「ようこそダンジョンへゴブ。皆さまをお待ちしておりましたゴブ」
「ゴブリンまで喋るのか!?」
「だから喋ると言っているだろう勇者殿」
「いきなり失礼な勇者様ゴブ」
「ちなみにこいつらも喋るぞ」
と俺が紹介したのはホムンクルススケルトンメイジとホムンクルススケルトンだ。
「お初にお目にかかります。勇者様」
と、ホムンクルススケルトンメイジが優雅に礼をする。
「スケルトンまで!?」
「私達はただのスケルトンではありません。ホムンクルススケルトンです。確かに初対面ではわかりづらいでしょうが。そして、ようこそおいでました。シミル様もマキノ様もお元気なようでなによりです。人間には見わけが付かないでしょうが、私は何度か会っております」
「毎回同じ者が来ているとおもったが違ったのか?」
「私もそう思っていましたわ」
と、シミルとマキノ。
「まぁ、気にするな、2人とも。見た目はほぼ同じだから、分からなくてもしょうがない。いつまでも入り口にいてもしょうがない。中に入ろう」
中に入ると3人とも安全だと言われてもやはり緊張するのだろう、警戒しながら進む為、足取りが遅くなる。
「そう警戒するな、確かに1層から3層まで迎撃ように作られているからダンジョンモンスター達の配置も気になるだろうが、いつ侵入者がくるかわからんからな」
俺は1層から3層までの迎撃用のダンジョンを軽く案内する。
「ここまでで、ご感想は?」
「あまり、普通のダンジョンと構造は変わらないイメージだな。ただモンスターの数が異様に多いが」
「確かに構造事態はあまり変わらないな。ただ宝箱などが見当たらないぐらいだな」
「そうですわね、通常でしたら、1階層にも薬草ぐらいあってもいいはずですけど」
と、勇者、シミル、マキノ。
「通常のダンジョンなら、人間を呼び込むためにそうするだろうが、俺は呼び込むつもりはないからな」
「それで、この階段が4階層に続く道か?」
「そっちはダミーでここと同じような作りになっていて洞窟タイプになっている。本来の道はこっちだ」
と俺は壁を押すとガコっと音共に扉が開く。
「隠し扉か!? しかし見わけが付かなかったぞ」
と、シミル。
冒険者ギルド長でも見わけがつかないならこの隠し扉は合格だな。
そして4階層の食堂と遊戯場に到着する。
なかでは、家のダンジョンモンスターが思い思いにすごしている。
飯を食べながら、酒を飲む者、遊戯で遊んでいる者などだ。
「ここからは、我がダンジョンモンスターの憩いの場だ。それぞれが好きに過ごす場所だ」
3人はこの光景に啞然としているようだ。
「なんだ、ここは?まるで人間の酒場!? いや、それ以上ではないか!?」
「それに見たことの無い遊戯まであるわ。これがガイアの言っていた企業秘密ってやつね」
「モンスターがこんなに楽しそうに過ごしているのか」
と、シミル、マキノ、勇者。
「どうだ、ここだけ見れば、平和そのものだろ」
「確かに危険はないようだ、これなら、殿下を呼んでも問題ないだろう。ガイア殿信じているぞ」
「何度も言うが人間と敵対する気はない。我々モンスターだけでは、作れない食い物も多いからな。だから、人間達と交易をしている」
「5階層はどうなっているんだ?」
「まあ、降りてみればわかる」
俺達は5階層におりる。
「ダンジョンの中に太陽だと!?」
「あれは疑似てきなものだ。俺の能力の一つだな。外の時間と会わして、ちゃんと夜も来るように設計してある。ここでは、畑など、各種宝箱に採石場に温泉が用いしてある。どうだすごいだろ?」
「すごいなんてもんじゃない。これでは、まるで、人間と変わらない生活をしている、いや、それ以上かもしれないな」
と、シミル。
「で、殿下を呼ぶのか?」
「ああ、そうだな。殿下をお招きしよう、ガイア殿の事を信用して」
と、勇者。
「じゃあ、早速、戻るぞ。すまないが、宴の準備をしていてくれ。最悪殿下をここに泊めるかもしれん」
「了解ゴブ、しっかりと用意しておくゴブよ」
「じゃあ、3人とも俺に捕まれ。これから、町の近くまで転移する」
「転移魔法までもつかえるのか?」
と、勇者。
「ダンジョンの中だけだ、だから近くの街道までしか行けんぞ」
「それもでも大分時間は短縮できるな」
と、シミル。
「それでも私達の移動用の馬車ぐらいは必要だわ」
と、マキノ。
「たしかにそうだな、では、馬車事転移しよう」
俺達は馬車のおいてある、場所まで転移して今度は馬車事、町近くの街道にでる。
「初めて転移を経験したが一瞬でこの距離を移動できるのか」
と、勇者。
俺達は、王太子殿下のまつマキノの屋敷へと移動する。
殿下は屋敷でくつろいでいたようで、紅茶を飲みながら将棋を配下の者と楽しんでいた。
「殿下、ただいま戻りました」
「おお、案外早かったではないか勇者よ。で、ダンジョンは行けそうか?」
「はい、私がお側に居れば問題ないかとおもいます。ガイア殿も信用してよいかと」
「では、決まりだな。早速出発しよう」
「殿下、もう昼も過ぎています。出発は明日の明朝になされては?今からでは、帰りは夜になり危のうございます」
「なに、夜になれば、ダンジョンに泊まればいい。その方が安全だろ。天幕もある。ガイア殿、泊まれる場所ぐらいあるのだろう?」
「あるにはあるが、本当に天幕を使うことになるぞ?」
「なに、構わん。これも行軍の一環だと思えばよい」
アクティブな王太子殿下だな。
こうして、俺達は再び、ダンジョンに戻る事になった。




