京姫がみる狂姫の夢
フラグ立てるくせに回収しないことど有名な悪魔の道化師が通りますよー
私は床につくとすぐに眠くなってしまった。
そして、ある夢をみた…。
「京姫様!!お客様がおみえになりましたよ。どこにいらっしゃるんですかー。」
遠くでワタシを呼ぶ声がする。
そういえば、今日は伊達家の息子がくるんだっけ?
でも、そんなことより城下町に行きたい。
ここは嫌いだ、ワタシは消えるんだから16まで好きにさせて欲しい。
そういくら説明しても城の人間は、誰も信じてくれはしない。
信長兄様は別、ワタシのためにこの城を近いうちに壊してくれるらしい。
間に合うかな?
きっと入れ替わってしまう。
なので私は、城下町へとくり出した。
ドンッ
キョロキョロ歩いていたのが悪かったのか人にぶつかった。
「すみません。よそ見をしていたもので、前を見ておりませんでした。」
と一気に言って頭を下げた。
すると
「京姫様?」
と呟くような声が上から降ってきた。
誰?と思い顔をあげると綺麗な瞳とぶつかった。
「上杉の息子?」
私が、そう呟くと彼は顔を輝かせた。
「なぜここに京姫様が?」
「それは私が貴方に問いたいです。私はこの国の仮にも姫ですから城下町に降りることくらいあります。」
「そうだよね。」
彼は苦い顔をして笑った。
これは、
「なにか用でもあったのですか?」
こちらから聞いてやろうと思い問いを口にした。
「実は、「若様!!」えっ!」
一人の男が上杉の息子の手を掴んだ。
「ちょっと離してよ!!」
彼は、抵抗をする。
「若様、皆が探しております。はよう向かわねばなりませぬ。」
男は、諭すように言った。
「だって…」
と彼は男に耳打ちした。
時折こちらをチラチラみるあたり私の話だろうと検討をつけて読唇術をしようと思ったがなんとなく知ってはいけない気がして止めた。
「じゃあ使いが来たみたいだから私は、もう行くわ。」
私は、そう言って逃げるようにそこを離れた。
「あっ。」
少し寂しそうな彼の声を背にして。
それとともに私の意識が水面から顔を出すように目が覚めた。
「あの顔もしかして…。」
呟いた言葉は朝焼けとともに消えた。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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