暗闇アヤトリ
滑るようにして金属が擦りあい火花が飛ぶ
互いに目線は外さず次の一手を仕掛けていく
目にも止まらぬ早さでの攻防は残像となりまるで何人もひとがいるかのようだった。
俺は針を投げ牽制しつつも相手の懐に飛び込むチャンスは見逃すまいとしていた。
途中オヒメサンが逃げるかと思ったがこっそり刺した麻痺毒が思いの外効いているらしく本人の意識とは別に体はそこに留まっていた。
本人は目の前の光景にただ呆然とこの戦闘に目を向けていた。
「っ!なかなかやるね!でも、もう終わりだよ!」
その瞬間信介の体は細い糸で身動きがとれなくなった。
「そいつは特製の糸でね束になれば刀でも簡単には切れないようになっているんだ!」
信介はなおももがくが動けば動くほど体に食い込み締め付けられていく。
「ッン」
痛みからか信介の口から耐える声が漏れる
「あー、これで邪魔者は排除できるね!オヒメサンのためにお前をここで殺すのはやめてあげるよ!俺も急いでるし!」
止めの毒の塗られた針を信介の体に刺し俺はオヒメサンを抱え再び信長さまの待つ安土城へと向かった。
「しん すけ 」
オヒメサンは忍びに動かない体を無理矢理伸ばそうとするが俺はそれが気に食わずオヒメサンを気絶させたのだった。
「安心しなよ!その毒も一日もすれば動けるように調整してあるしね!まぁ、そこから抜け出せたらの話だけど!」
最後に俺は情けで忍びに向けてそう言葉をかけてやった。
「くそっ!ンッ京姫様アアアア!」
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