片倉小十郎は分かりにくい…。
忍者(名取信介)が側にいない理由
京姫様が伊達家をわざわざ訪ねて助けを求めていただいたことに心密かに歓喜した!
まあ、殿にはバレているようですが。
しかし、忍が一緒に居るとは離さなければ殿にも私にも邪魔でしかない。
さて、先ずはどうやって京姫様と忍を離そうか…。
~部屋に案内されてからすぐの出来事~
「そこの忍には、仕事がある。今すぐに、其奴と一緒に行って仕事をしてこい。」
いきなり現れてそう言ったのは、龍の右目と称される片倉小十郎(景綱)だ。
マジで、本物すごい。 さっきみたいな冷たい態度なのは相変わらずだけど…。
内心感動しながら彼を見ていると、さも不機嫌です。と言う感じの、名取信介さんと目が合った。
私は、そこで彼に告げた。
「私も、信介も居候の身なのだから出来るだけここの方たちには従いましょう。」
(うん。片倉さん怖いし素直に従っておいた方が良いよね)
そう言うと、彼は少し不満そうな顔をして片倉さんと一緒に来た従者さんについていった。
それを眺めていると片倉さんがいきなり
「姫様、失礼。」
彼は、そう言って私を抱き上げた。
「えっ!」
私は、驚きながらされるがままになっていた。
そして彼は私にはほとんど、聞こえないくらいの声でなにか呟いた。
「狂」
聞き返そうかと思ったが舌を噛みそうだったのでやめた。
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