名取信介(なとりしんすけ)という男
信介の漢字を毎回間違えて直してを繰り返してます…。
私は、龍ヶ峰家に代々遣えている忍である。
「ねぇ、信介ワタシが私になっても護ってくれる?」
幼い頃姫様に、こう訊ねられたとき私は答を持ち合わせてはいなかった。
「ワタシ、きっとすぐ16になるわ。だからワタシは、私ではない誰かにこの身体を呪いを押し付けてワタシは自由になるの。だから何も知らない誰かさんを信介、貴方が護ってね。」
姫様は、そう言って「城下町 に行くわ」と呟いて出ていった。
忍には、いや私には重すぎる使命だった。
そんなある年の姫が16になり半月たったころ。
「姫様!!逃げてください。織田が、織田信長が攻めて参りました。」
家臣の一人が部屋に飛び込んで来たとおもったらいきなりそんなことを言い出した。
私は、直ぐ様姫様を抱え城の外に逃げ出した。
「そう、彼が一番なのね。信介、この前呪いの話しはしたわよね。後は、頼むわ。ワタシはもう限界らしいわ…結局運命は変えられないのね。」
それからしばらくして、腕に重みが少し加わった。
私は、人知れず涙を溢しながら織田から逃げるためにひたすら足を動かしたのだった。
城から、かなり離れた場所で姫様を下ろした。
そして、何事も無かったかのように新しき姫となる方に挨拶をする。
姫様は、私に未来を託された。ならば私も答えよう。
「姫様、お目覚めになりましたか。」
今が未来に繋がるなら私は歴史の礎になりましょう。
今でもあのときの問いの答を探しながら…。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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