表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/12

第12章 弥生(やよい)の章

第12章 弥生(やよい)の章

author : 青い羽飾り

生澤の伝説

まだ朝日が昇ったばかりの日差しに照らされた桜の木の下に二人はいた

黒岩 [いよいよ俺たち、二年生になるんだよな…]

生澤[そうね]

黒岩 [どんな一年になるかな]

生澤[楽しい一年になるといいね]

黒岩 [うん]

生澤の手には、包帯がまだ巻かれている

生澤[馬鹿なことしちゃったな…でも、これのおかげでこの人に会えたんだもの…神様、今度はメールでなく言葉でこの人に自分の気持ちを伝えていきます]

と心につぶやくと、そっと包帯に手を当てた。その手に一枚の桜の花びらが落ちてきた

それきり二人は黙って朝日の当たる桜の木を見上げた

大きな桜の木はたくさんの愛を見てきて、これからも、もっとたくさんの愛を見守っていくだろう


夕陽 輝の二人の伝説

ひらひらと舞う花びら。今を盛りと咲き誇る桜の木の下に二人は立っていた。

柊 「ねえ輝くん知ってる?この大樹、"愛の実る木"って伝説があるんだって…」

その時、かなり大きくなり目立ち始めた夕陽のお腹に、一枚の花びらがふわりと乗った。

柊 「え??今の!? あ!赤ちゃんが動いたよ!!」

緑川「天使が挨拶しに来たんだよ」

柊 「天使!?この子に…ってこと?」

緑川「伝説なんだろ?」

柊 「うん、そうだね!…いつかこの子も、ここで伝説の人に会えるのかな」

緑川「ああ、きっとな」

桜の大樹を見上げる二人。輝はそっと労わるように夕陽のお腹に手を伸ばした。

緑川「俺たちの子供か…まだ実感わかないなぁ…」

柊 「んもう!ちゃんとここに、赤ちゃんいるんだからね?しっかりしてよね、パパ♪」

緑川「大丈夫だよ。夕陽にはいつも笑っててほしいって言ったろ?俺、夕陽がいつでも笑顔でいられるように頑張るからさ」


夕菜の伝説 基本完結

二人は夕方の伝説の木の下にいた。夕菜は髪の毛をショートカットにして、少し大人っぽく見える

青井[もう寒くなくなってきたね]

山本[うんうん…これからすごく暖かくなるよ]

青井[あなたが私の前に現れてくれたとき…なんだか天使に見えたよ]

山本[そうかな]

青井[あのときあなたが迎えに来てくれなかったら、多分いまこの木の下に私はいなかったと思う]

山本[そうか]

青井[私たちにも新しい一年が、もうすぐ始まるね]

山本[うん]

青井[そろそろ夜行バスが出るよ。急がないと]

山本[今度は逃避行でなくて、二人だけの旅立ちがここからスタートだ]

青井[うんうん!また、笑顔でみんなに会えると思う]

山本[切符はちゃんとあるか?]

青井[うん、あるよ。ここに二枚]

と夕菜がバックから切符を出した。その上に一枚の桜の花びらがそっと乗っかった



ベンチに座って 日記を書いている志保

琴葉[今日で 私たちの一年終わりか〜]

   [色々あったな〜 みんなと また笑顔で合えるかな〜]

そのとき 風か吹き 一枚の花びらが 志保の日記の上に 飛んできた

琴葉[あっ かわいい 花びらだ〜]

志保は日記の上の花びらをそっと さわり

男  [おお〜い おいていくぞ〜]

琴葉 [まってよ〜 いま、いく〜]

日記をかばんにしまうと 校門のほうに走っていった

最後までお付き合いくださいまして ありがとうございました


よろしければ評価をいただければ幸いです


ありがとうございました

次回作にお会いいたしましょう

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ