panic!
そうこう騒いでいるとフィリアが目を覚ました。
「お、フィリア起きたか」
「ど、どお?」
「何がどうなんだ」
キョドったライラの問いにレオは呆れてつぶやく。
「失礼だな!身近な人が記憶喪失になったら、聞きたくなるでしょうが!」
「…そ」
「あれ……誰!?」
フェカを見て、レオに視線を移し、最後にライラを見てからフィリアはガバと身を起こす。
「うお…っと、アブね」
ガン!!
というフィリアとライラの額がぶつかったことで小気味いい音が響く。
「っつー…」
「痛い!?誰なの!?」
「…落ち着いてー、深呼吸」
「落ち着けないでしょ!?わ、私は王女様なんだから、何かしたら、刑罰が下るよ!?このっ、人さらい!!」
「違う。違うから。あのな?」
「おおおお!!!!」
涙目で精一杯虚勢を張ったフィリアに悶えるライラは置いておいて。レオがどうにかフィリアを落ちつけようとする。
「フィリアー。俺とこいつがわかんない?ちょっとおっきくなってるけど」
「ヒッ!?き、きゃあああああ!!」
フィリアの手をつかんだフェカに彼女は全力で悲鳴を上げる。
「…ううー」
「フェカ、ドンマイ。後、コイツ呼ばわりするな俺にはレオっていう名前がある」
「え、レオ?…あ…よく見れば、おっきくなったレオかも…後、フェカも…?」
床に手をついて落ち込みを表現したフェカの肩に手を置いてから、レオは戸惑うフィリアへ話しかける。
「落ち着いたか?」
「う、うん…多分」
「じゃあ説明するが、わからないところがあったら遠慮なく聞け」
「…わかった」
「まず、フィリアは記憶喪失で、今は13歳だ」
レオの言葉にフィリアは少し悩んでから、尋ねる。
「……私なにしたの?」
「…呑み込みが早くて助かる。敵に記憶忘却の呪詛をかけられて、フェカが解かなかった」
「え…?な、なんでそんなひどいことするの、フェカ!!」
フィリアは落ちこんでるフェカを揺さぶる。
「俺!?良いじゃん、フィリアが小っちゃいの…」
「良くないよ!?」
「ギャップ萌え!!その姿で言動が幼いとメッチャ可愛い!!…グエ!?」
フィリアに抱き着こうとしたライをレオが襟をつかんで止める。
「…誰?」
「とりあえず…精神年齢に合わせた体にしておくか」
ライラをその辺に放り投げたレオはフィリアの額に自分の額をぶつける。
「ひゃあ!?」
「縮め」
「デコつける必要なくないの!?」
「気分だ、気分」
ポンと音を立ててフィリアが小さくなる。
「…洋服がぁー」
「かっ、かわいすぎるよ!!何、この生き物は!!私を悶え殺す気ですか!?」
洋服がズレたフィリアに抱き着いて、頬ずりをしたライラへ彼女は冷たい視線を注ぐ。
「…変態がいる」
「そいつは、ライラって言ってお前の補佐だ」
「っ!?こ、こんなのが、補佐なの?…私、何を思ったのかな」
フィリアからライラを離したレオが答える。
「知らない。ああ、そうだ。セイロウでも呼ぶか?」
「会ってみたい!!」
「ちょ、やめ!?」
「よぉし。セーイローウくーん」
「…フェカ」




