全く・・・いい加減にしてくれないかい
放課後。
「会議を始めるぞ。…父上、逃げないでください。母上は、フィリアからいい加減、離れましょうね?」
王族専用の会議室でリランが音頭をとる。まぁ、最後の台詞でかなり閉まらないものとなったのだが。
「…閉まらねぇー」
「アース。そう思うんなら、この人たちを一回でもいいから、止めてみるんだな」
リランがアースのボヤキへ疲れたように注意する。
「ちょ、母様!?ど、何処を触ってるんですか!!」
「たわわに実った2つの果実」
「やめてください!!」
「はい、母上。フィリアを放しましょうねー。また今度、触る機会は上げますから。今は、落ち着いて座っていてくださいねー」
「それも問題です!?」
ファイナが、フィリアに引っ付き虫のごとくくっついて剥がれない王妃をベリっとはがす。
「…そろそろ本題に入ってもいいかい?って、あ!?父上!何処へ行くんですか!?」
リランがさらに疲れて進行しようとすると、リカルドが会議室を抜け出そうとしているのが見え、なかなか、進まない。
「ねぇ、フィリア。いつもこんな調子なの?」
「そうだよ。だから、我慢して付き合ってね。父上?どこ行くつもりなんですかー?」
ライラの呆れ声にニッコリと笑ったフィリアがリカルドを扉から引き離して座らせる。
「さて。今回話し合わないといけないのは、シーファントムらしきものが復活したらしいという情報のことです」
「それ、話しあわないといけないんですか?」
リナがリランへ反抗的に尋ねる。
「ああ。父上がなかなか捕まらないからな。それに、誰に担当してもらうかも決めたい」
「フィリアで良いでしょう?学校なんてものに通ってるんだから」
「リナ姉。それ、俺もだから」
「ライは良いの。パシ…ゴメン、手伝ってくれるから」
「私だって実験台、なってるよ!?」
「ダメ。それだけじゃ足りないんだよぉ」
「なっ!?」
「だってさ、逃げるでしょ?」
「良いから、先に進ませてくれ!こっちには溜まりまくった書類が待ってるんだ!!誰かが手伝ってくれるんなら、こうやって騒いでいても、僕は止めないよ!?」
フィリアとリナの押し問答に怒りが頂点に達したリランがバンと机をたたいてその場を鎮める。
「「う…」」
「さて。くだらないことはさっさと終わらせたい。協力してもらうぞ、フィリア。シーファントムの目的がわかったら、処理の方法はフィリアに任せるから。国民が怖かったとしか情報をくれないんだ。それ以上のことは分からないが、がんばってくれ」
「はぁい、リラン兄様…」
「次は、ライラについてだ。君は、竜の子らしいけど、何処までその力を扱える?使える駒にしたいから、訓練を受けてもらいたいところだけど」
渋々フィリアが頷いたのを確かめるとリランは次の議題へ進む。
「え、私ですか?透視とか自己再生力は龍並です」
「そうか…。では、後日王宮に来て、セイロウの訓練をうっけるように。あいつも…あー、その半獣だから。そっちには詳しいだろう」
言いよどんだリランの言葉にライラは思わず叫ぶ。
「え、あ、あの!?私、訓練受けること決定なんですか!?」
「当たり前だろう。いざというときのために、変化位できるようになっていてもらいたい。フィリアの補佐になったからには、義務付けられるだろう?」
「そ、そうなの!?」
「あとね、誰に向かって口をきいているの?敬語くらいきちんと使ってくれないかな?いくらっフィリアの友達だからって僕にも我慢できる限度はあるんだからね?」
「はい!!」
ニコニコ笑顔のリランを恐怖対象とみなしたライラは竦みあがる。
「兄上、時間が…」
「ああ、そうだね。馬鹿な貴族の面会が入っているんだったっけ?父上が行ってくれてもいいのにね?」
「面倒くさいからやりたくないね。大体俺は、貴族制度は廃止したんだ。いまだにそんな古臭い名称を使う奴は問答無用でたたきだしとけ」
「なら父上がやってください!!」
ファイナがリランへ時間を促すと彼はあわただしげにたたがって、リカルドを一喝してから、ファイナと共に部屋を出て行った。
「…忙しい人」
「原因は、誰でしたっけ~?」
リナの呟きでアースが意味ありげに目配せをする。
「ハイハイ。俺は十分頑張ったからいいんだよ、別に」
「良くないでしょう父上!!リラ何上がぶっ倒れたらどうするんです!?」
「あー、そしたら、自分でするさ、政治くらい」
「今からやっていてくださいよ!!」
ライとアースのリカルドへ集中攻撃が行われる中、フィリアとライラは部屋をソーと出ていく。




