表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼国物語  作者: 松谷 真良
第11章 学園祭happening!
84/268

宰相さんも、不憫だった!

そして、フィリアの言葉を受けたテアトゥは…。


「何よ、1000万ごときって!?」

「ですから、謝ったではありませんか。あなたがあまりにも想定外な言葉を放ったものですから?」

「私に失礼でしょう!?あんた何様なの!?自分が少しかわいいからって!!ウザいのよ!!!」


テアトゥはキンキンと響く声をさらに大きくして、フィリアへ指を突き付ける。


「何様…?ただの学生ですが?それが何か問題だったでしょうか?」

「大有りよ!!さっきの彼は、緑国の第一王子様。そんな方に謝られるわたくしってなんて凄いのでしょうね!?対してあなたはただの学生。謝られてもぜんっぜん嬉しくないのよ!!」

「…ふぅん、そう。へぇえええええ」


くすくすという嘲笑が漏れ出すフィリア。




「…ブタ2号といった命名はどうだろう?」

「ナイスですの、レオさん!!」



「なっ、何よ!?自分がかわいいからって調子に乗っちゃって!庶民なんでしょ!?私は由緒ある貴族でしてよ!私はお前を許しませんからね!!!」

「…やだなぁ、もう。お父様に言いつけてしまうぞ★」


きらりと黒い星を輝かせてフィリアはテアトゥにつぶやく。


「お父様がなんなのよ、このブス!!」


「フィリアを、ブス…だと?お前のほうがよっぽどブスに見えるがなぁ!!」



「「「全くだ」」」


フェカが突然、実体化をして叫ぶ。

それに同意するその場の人たち。


「もう、フェカ?勝手に実体化しないで。大体ね、フェカは…って、消えるな!!さて、あれは置いておいて。

あなたね?さっきから私が下手に出ていたから調子に乗っちゃいました?貴族なんて、ろくなもんじゃないというお父様のお言葉は当たっていたようですね。迷惑なものです。庶民、貴族などという身分の隔たりはお父様がなくしたのですよ?知っておりますか?お父様が、即位の際に、貴族制度は廃止され、あなたたち国民はみな平等になりました。ねぇ、何故それを知らないのですか?貴族が偉かったのは、今から30年は前の話になりますよ?あら…自然と貴方の年齢もわかってしまいますね。それにしては、ずいぶんと老けて見えること。どうやら、宰相殿との間柄がうまくいっていないようですね?ここへ来たのも、若い恋人を作るためなのでしょう?すべて、報告書としてまとまっておりますわ。ウフフ…宰相殿にはバレバレでしたからね?あなたの行動は。彼も可哀そうですよね。先代国王の命で、あなたのような人と結婚をしなくてはならんあくなってしまって。さて、どういう処分がよろしいですか?やはり、不敬罪や、身分差別などの容疑で…」


素晴らしくにこやかな笑顔を作ったフィリアは、妙に丁寧な言葉を紡いていく。


「こ、国王の娘!?」

「あら、今更気づいたのですか?フフフ、私の愛しい婚約者様のことには気づいても、私には気づいてもらえないなんて…悲しいですわ」


華麗な花のような微笑をフィリアは浮かべる。





「…愛しい婚約者様だってさ。良かったね?」

「ん?フフ、焼き豚ってうまいよな」

「ちょ、レオさん!?いやね、何を考えているのは分かりますけど!?それはどうかと!?」


踏んづけていたブタを縄で縛ったレオは、指先に焔をともし、ブタへ近づけていく。


「冗談だ。真に受けるな」

「受けるよ!!あんたの言葉はどこまでが本気か区別つけにくいんだから!!」

「そりゃ失礼」

「きちんと目を見て謝りやがれ―――!!」


ライラの絶叫は、クラスメイトの同情を買った。




「こ、これはっ、そのっ!!」


一方、フィリアが王女であることに今更ながら気づかされたテアトゥは顔を真っ青にして、弁解をしようとする。


「ええ、わかっております。あなたは悪くないのでしょう?ですから、私の私情を挟ませてもらいます」


ニコとかわいらしい笑顔を浮かべるフィリアだが、言っていることはえげつない。


「し、私情…!?」

「はい。何かいけませんか?あのですね。テアトゥ様。あなた、見苦しいんです。わかりますか?見苦しいのですよ。貴族としてもふさわしくないわ。それに、貴族は、私、嫌いなの。だから、少し頭を冷やしてくるといいと思うのです。よって!宰相殿と一晩、膝を突き合わせてお話ししてくるといいでしょう!」


この宣言を聞いたライラはぼやく。


「…宰相さんが、かわいそうだよ、それは」

「話し合った結果、離婚へ持ち込ませるんだろう。宰相も、このチャンスは逃さないだろう。…まだ、若い?から」

「若い?何歳よ」

「……聞きたいか?」

「うん!気になるじゃん」

「宰相は、一応、神籍に入っているので、永遠の29歳だ」

「うっわ微妙な歳!ってか、神籍って?」

「不老…不死のことだ。まぁ、誰にでも得られるものではなくて特別な儀式をした者だけがなれる」

「何それ!羨ましい!!いいなぁ、不老不死」

「お前は、龍との混血だから、寿命の方は心配いらないだろう。おそらく1000年は生きられる…はずだ」

「あ、そうなの?」

「多分、な」


あれ、新設定が…出来上がってしまったぞ?


キャラの暴走が、止まらない。

もう・・・こんな設定を付けるつもりはなかったのだが。

あー、でも、ライラの長寿の件は、少し前から考えてた、かも?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ