ライさん、不憫・・・
今日は、フィリアの誕生日です。
ついでに言うと明日はライラの誕生日となります。
さて、衝撃的な王様たちが去ると客の入りがドッと多くなりました。元から多かったんですが。
「忙しいねぇ」
「フィリア、遊びに行こうよ!!リンゴさんが、私とフィリアなら抜けてもいいって!レオが抜けると大変だからダメって言ってた」
「…そ。じゃ、フィリア行ってきなよ。朝からずっと客の相手してるだろ?」
少し休憩していた3人は、レオを残して学園祭を楽しむことに。
ワイワイガヤガヤとあらわすのがピッタリな校内の様子にライラとフィリアは目を丸くする。
「おー」
「凄いね。流石、他国からの留学生を受け入れている我が国いちばんの学園」
「あー、うん、そうだね。…校長はメッチャ変態だけど」
「それは言ってはいけません!」
「あ!!ね、フィリア!あれ、したい!」
「あれ…?」
ライラは3-3が出している模擬店をさして叫ぶ。
「これであなたも恋人とラブラブ!恋人の心をつかんじゃえゲーム!!」
「…ねぇ、ライラ。私たちは女の子どうしだからね?」
「……あ、あはは!やだなぁフィリアは。何を言っているのかな!?」
しばし沈黙の後、優しく諭そうとしたフィリアにライラはひきつった笑い声をあげる。
「わかっているならいいんだ。それに、兄様の所だから……入ってみるか?」
「ライさんが不憫だよ!?」
「いいじゃない?」
「よくない」
好奇心から店をのぞこうとしたフィリアの頭をライが叩く。
「うっわ!?に、兄様!?なんで後ろに!」
「逃げてきたんだ」
「誰から!?」
「うるさい黙れ。バレるだろう。見ているこっちが気の毒になるようなこと、できるか」
フィリアとライラを連れてその場を離れようとするライに悪魔の手(笑)が忍び寄る。
「ラ~イ~君?どこへ行くのかなぁ~♪」
「ツララ?これは、あー……妹が見えたんで、自主休憩だ」
ツララがライの肩に手を置き、そのまま力ずくで店の中へ連れ込もうとする。
「え、妹!?わ、フィリアちゃん!あ、あのね、これは違うの!別にライとフィリアちゃんのラブラブタイムを邪魔しようと思ったんじゃなくて…」
「は…?」
ツララは呆気にとられているフィリアに気が付くと、必死で弁解をする。
「あの、ライさん…」
「言うな。言わないでくれ」
「…わかりました」
ライラがそっと肩を落としているライに話しかけた。
「あれ、フィリアちゃん、メガネかけたの!?かわいい!ちょ、ちょっとさ…あの、お帰りなさいおねぇちゃん、とか言ってもらってもいい?」
「はい…?いや、今のは了承のハイではなくてですね?」
「ツララー!何サボってんの!早く戻ってきなさいよ!ライ君もいるんでしょ!?」
「…行くぞ、ツララ。フィリア迷惑をかけてすまない。コイツの言うことは気にしなくていいから」
店の中から聞こえてきた声にライはツララを連れて戻っていく。
「あれ…?ライさん、逃げ出してきてたんじゃなかったっけ…」
「言わないで上げて…。不憫すぎる」
「所でさ、よらない?」
「却下!1も2も3もなく却下!」
店へはいりたそうにしたライラと、それを断ったフィリアの間に火花が散る。
『ピンポンパンポン!2-3のフィリアさん!ある人が暴れかけなのですぐに戻ってきてください!』
「…ね、名指しされたよ」
「ある人って、誰だろね?」
わかりきっているが、フィリアを名指しで呼ばないと止められないような人って一人しかいない。
「おかしいな、何かあったら止めないといけない立場にいる人のはずなのになぁ」
「フィリア、現実逃避になってるよ。とりあえずいそごっか。どうなるかわからないし」
「そうだね…。ヤダな。止められると思わないよ」




