哀れなポラル
当日。
教室はファンシーな装飾で飾られている。
「…メガネ」
黒縁メガネを執事服に着替えたレオに強制的につけさせられたフィリアは不満顔。
「似合ってるよ。かわいいって!クールな感じ!」
「…そう」
「フィリアさん、メガネのときは無口キャラでお願いしますの」
「了解」
「あれ、リンゴさんはコスプレしないの?」
いつものフリフリワンピ姿のリンゴへライラは疑問をぶつける。
「え、私はこの服が一番似合ってるですのよ?それに…無理やりコスプレして誰かさんのように気持ち悪くなるのはごめんですの」
チラ、と誰かさんの方を見てリンゴは答える。
「さて、どっかの誰かさんをあててみよう!!
一、ポリッカ。二、ケレンス。三、ポラル。
さー、どれでしょう?」
「…全部同じ人だよ、ライラ」
「いーのいーの」
不憫なキャラになりつつあるポラル。
「…そういえば、シベリスはどこへ?」
「ん?裏方だよ」
「あっそう」
「さぁ、回転しますの。みなさん用意は良いですの?」
「オッケーだよ!!」
「ドンと来いだね!」
リンゴの声掛けに調子よく答えるクラスメイト。
「はぁ…」
ガガガと校門が開くと、人が雪崩のように入ってくる。
「…去年より、多くない?」
「さー、いらっしゃいですの~。2-3の喫茶店ですのー」
「…本当に、客寄せするんだ」
「当たり前でしょ、フィリア」
「では、私は放送室をのっと…放送をかけてきますの。後をよろしくですの」
リンゴが教室を足早に去っていく。
「乗っ取るって言いかけてたよね?」
「気のせいだよフィリア」
「…ライラ、少しそのまま動くな」
スススとレオがライラの後ろに隠れ、教室の前に立っている人物から姿を隠そうとする。
「え、うんわかった」
「「わかっちゃうんだ!?」」
バンとドアが開いて客がなだれ込んでくる。
「…よし、ばれなかった。次は1時間後くらいだろう。それまで安全だな」
「誰から隠れてたの?」
「父さん」
ニッコリと営業スマイルを浮かべてレオはライラの質問に答える。
「ほら、チャキチャキ働こうね」
「…わかってるもん、言われなくても」
「「かわいー!!」」
テンションが高いお客さんたち。
中心にいるのは、レン。
哀れなり…。




