哀れなり、男たちよ
昼食も終わって魔物退治に勤しむフィリアとレオとライラ。
魔物を100匹前後倒したくらいの時にフィリアがピタッと立ち止まった。
「ん~んん?」
「どうした、フィリア」
「ん~……ん?大変だよレオ!変な男たちが目の前に急に出て来た!」
わざとらしくフィリアはおそらくワープで出てきたであろう男たち数10名に驚く。
「フィリア、ちゃんと言ってあげたらどうだ。お前らバカじゃないのか…と」
「おい!!ってか、最近私突っ込みキャラになってるよね。最初はボケだったのに…」
ライラの最近の切実なる悩みでした。
「お、おれたちを無視するな!!誰に雇われたとは言えないけど!!赤の第一王子直轄の俺らの実力をなめんな!!」
男たちのボス的な人が最初しか反応されず、あと無視されたので怒り怒鳴ってくる。
「うるせー、ってか雇い主ばらしてるぞ、てめえら」
「マデュラか…」
「あいつ、バカだしね。その部下がバカでもしょうがないかな」
……
沈黙が落ちました。
「え、な、なに?」
「いやぁ…なんでも?」
フィリアが笑っているのを誤魔化そうとそっぽを向きながら答えるが、肩がふるえているので隠せていない。
「お前に言われたくないんじゃないか、マデュラも」
「え、私バカキャラ決定なの?!」
「だってさ、お前テストはカンニングしてるだろ?それで100点取っててもなぁ」
「な、なんでわかるの!」
「ん~…普段バカなのにテストはいつも100点って奴がいるだろ?」
「ああ、いるねぇ…って私?!私なの、それ!!」
ライラのノリっ込み発動。
「どう考えてもお前以外ここに居る奴らには当てはまらないだろ。このタイミングでわざわざ俺が言ってるんだぞ」
「お、俺様発言来たぁ!!ビックリだ!」
「似合ってるからいいだろ?俺様してて似合ってない奴が居るから、俺様は嫌われんだよ。こっちからしたらお前の方が下僕だろって感じな奴が」
「似合ってる、似合ってないの問題じゃない!!」
フィリアは2人の会話を聞きつつ笑うのを我慢しようとして失敗し、むせている。
「似合ってるんだから…ライラと違って」
「ひ、ひど!!ってか俺様が似合ってもうれしくねェ!」
「そーか?得だぞ?」
「損得の前に人間性を疑われるよ!」
『私をっ!惚れさせてみれば、レオ!!』
突然、フィリアのポケットからライラの声が流れた。
「!?…な、ななななにそれ!!わ、私そんなこと言った記憶ないよ!?」
「うわ…マジ引くわぁ。何、俺がお前の事好きになるとでも思ったの?ってかお前の方が俺様じゃないか?」
「ち、違!!これは違う!!」
必死でライラが否定する。
「と、いけない。なぁに、リラン兄上」
ここでフィリアが胸ポケットから携帯端末を取り出して電話に出る。
『ああ、フィリア。あのさ、そっちに…』
「マデュラの?」
『そうそう。大丈夫?』
「誰に言ってんですか、兄上。レオと私がいるんですよ?で、本当の要件は一体?」
「あれ?待って!!なんでそれが着信音になってるの?!」
『なんかライラが叫んでいるけれど、どうかしたの?じゃなくて。きっと近くにマデュラが居ると思うから見つけたら縛ってアースにあげてね。外交に使うから』
「はい、了解です」
ライラの叫びをスルーしてフィリアは電話を切る。
「ってことで、レオ」
「了解。ポラルと~マデュラな。フフフフ…」
レオは剣をどこからか取り出すと無視され続けて沈んでいる男たちに切っ先を向ける。
「俺ら無視され続けてメンタルやられた上にぼこられるの――!?」
男たちの悲鳴はさておき。
「って、フィリアは戦わないんだよね!?」
「そうだけど?」
「じゃあ、ちょっと私の話を聞いて貰おうか!!」
ライラはフィリアと1対1で話し合う。
「勝手に着メロにするの止めてくれない?!しかも私、言った覚えないんだけどっ、それ?!」
「いいじゃない。ね?」
「良くないよ!?ねぇ、全然良くないんだけど!?」
「わかったから…」
「わかってないでしょ!?」
「わかってるもん!ライラのバーカ!」
「え!?い、いきなり!?」
「マデュラなんかいなくなっちまえー!」
いきなり叫ぶとフィリアはライラを前方に押し出す。
「ぎゃあああ!!?穴がー!!落ちるー!フィリアー私を殺す気!?」
「バイバイ、ライラ。きっと親切な誰かが救い出してくれるさ」
「ぎゃあああ!!」
ライラは前に有った穴に落ちて永眠。
「させるなっ!!勝手に殺すんじゃねぇ!!」
「あ…生きてた。良かったぁ、心配したんだよ!」
フィリアは白々しく目元に浮かんだ涙をぬぐうふりをする。
「何処がだ!!お前が原因じゃねーかっ!後それ目薬だろ!」
「はいはい、どーでも良いから先進むぞ」
男たちを退治し終わったレオが2人のと言うよりは一方的にライラがからんでいただけな争いも終わらせる。




