先生、略せてないよ。
「レオ、大丈夫かなぁ」
「大丈夫でしょ、あんなに毒吐いてたんだから」
「ん~…だといいけど」
「なんでさ?」
フィリアとライラが話すのをクラスの人が興味深げに眺める。
「あ」
『惚』
「バカァ!!!フィリアのバカァ!!!」
フィリアがふと思いつき、録音レコーダーを取り出して再生ボタンを押すとライラがそれを取り上げて削除した。
「あああ!!!わ、わた…私の…宝物ぉ~!」
それを見たフィリアの目に涙がウルウルと浮かびあがった。
「わ、フィリア?!」
「フエエエエ!!ラッ、ライラのバカァ~なにも削除しなくて良かったじゃんかぁ」
「フィ、フィリア!!な、泣くの?このタイミングで泣くの?!私、悪者決定?!」
ベソベソとフィリアが顔を覆って泣きだすのを見て焦ったライラは、手に持っていた録音器具をフィリアに渡す。
「フフフ、なんてね。女の涙は安くないんだよ~。引っ掛かったね~」
「な、う、嘘泣き?!まさかの!」
「フフン、王女様の実力をなめるんじゃないのだ。欲しい物なら何だって手に入れるさ~ハハハ」
「それ…悪役のセリフじゃないの、フィリア?間違っても、主人公が言うセリフじゃないよね?」
高笑いをしているフィリアにセノーテが冷静に突っ込んだ。
「気にしないの、セノーテ。じゃ、また明日~」
「明日~」
―翌日―
「さぁ、待ちに待った、校外体験実習略して体験実習!!ですよ、皆!!」
朝からテンションの高いルーピンが校門にクラスの人が全員そろったのを見て声を張り上げる。
「待ってないし、言われたの昨日だし、略せてない…」
「うん。バカだしアホだしクズなのが丸見えだな」
「レオ、黒い。本音暴露しすぎ」
「お?気を付ける」
「気を付けて…」
なんだかテンションの低いフィリアをライラが励ます。
「大丈夫、何にも起こらないって!!フィリアは可愛いから!!」
「関係無いし」
―なんか良く分からないけど森ってか山の奥的な場所―
『え~、体験実習の…(略)…で、本題にはいります。2日間、自給自足で生きてこの場所に帰って来て下さい。武器は支給しません。各自で魔法なり、持ってきたサバイバル道具なり使って生きて帰って来て下さい。魔物とか居るんですけど、殺されないでね。ではでは、またあさって~』
ルーピンはかなり無責任な事を言ってワープでとっとと帰ってしまった。
「え…」
「嘘だろ…」
「きゃー、ポラル怖ぁ~い!!誰か守ってぇ~!!できればレオ君(ハァト)」
若干1名、緊張感ないばかりかずうずうしい奴がいますが、おいて置いて。
2―3の人達はザワザワとどよめきました。
「ってか、先生どー考えても言い逃げだよねぇ。もうほんと、信じらんない~」
「そうだね。後私は個人的な意見なんだけどポラルを魔物の餌にしてしまいたいかな」
「俺もフィリアに賛成。気持ち悪いし、悪寒が走った。もう本当にこの世界から消滅して欲しい…クソブタ」
3人はルーピンに連れてこられた場所の真ん中の方で話をしてこの後どうするか算段を付ける。
「で、えっととりあえず食料かな?後は、寝る場所。確かこれ、成績が付けられているでしょ?ほら…監視委員の人によってさ。だからチーム対抗ってとこでどう?魔物を倒せば倒すほど点は高くなるんじゃない?成績も良くなったりして~」
フィリアがクラスの人に聞えるようにそこそこ大きな声で話す。
「はい、それで良いですの~」
「おう!!」
「じゃ、そういうことで」




