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蒼国物語  作者: 松谷 真良
第10章 あのライラに春が来た!?
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新入生って迷惑

―フィリアとライラの部屋―


「いやぁ、散々だったよ~」

「お疲れ様~」


フィリアが部屋に戻れたのはあれから1時間後でした。


「ライラこそ。良い物聞かせてもらいました~」


録音機を取り出して再生ボタンを押すフィリア。


『私を惚れさせてみれば!』


途端、ボッと顔が赤くなるライラをフィリアは面白そうに見つめる。


「!!ち、ちょっと!!なんでそんなものが!!」

「王女だから~」

「関係無い!!ってかレオは?」


「逃げているんじゃない?1年から」

「犠牲にしたのか!!」

「違うよ?」



「違わない…」


疲れた顔したレオが窓枠に足をかけて部屋に入って来た。


「どっから来てんだ―!」

「窓からだけど何か?」

「何かじゃないし!」

「あ、レオ。お疲れ様」


「そうそう、誰かさんのせいで走り回る破目になった」

「ごめんって」


全然悪く思ってなさそうな笑顔をフィリアはレオに見せる。


「…ま、いいけど」

「いいんだ!!」


ライラがレオに突っ込む。


コンコンと小さく部屋のドアがノックされた。


「そうだよね、普通はああやって入って来るべきだよね」


ライラがブツブツいいながらドアを開けると、ラキが居た。


「…あのね、おねーちゃん」

「ん?」

「とりあえず入りなよ…」


戸口で話をしているライラ達を見てフィリアが呆れながら提案する。



部屋にはいって再び。


「あのね、おねーちゃん」

「新しいいじめっ子とか?」


なんとなくラキの表情を見て言ってみたライラにラキが驚いた顔をして感激する。


「さっすが!!」

「さすがじゃないと思うんだけど…で、名前は?」


フィリアは小声で呟いてからラキに質問する。


「えーと、双子の姉の方で、ミチル…なんとかだったはずです」

「…マデュラめ」

「ホント、迷惑」


フィリアとレオはそれを聞いただけでピンと来たようで呪いの言葉を呟く。


「何、この置いてかれてる感は!」


フィリアが叫んだライラに説明をする。


「あ、ああ、ゴメンライラ。えっとね。ミチルとカオルは赤の国の王女だよ」

「さっきどさくさにまぎれて追っかけて来やがった」

「へぇえ」


ドンドンとドアがノックされる。


「すいません、1―3のミチルとカオルです」

「噂をすれば…」

「ラキさん、居ますか」

「ラキ~」


ファリャも居てドアの隙間からヒョコッと顔をのぞかせる。


「あ!」

「あ…」


フィリアとレオが同時に何かを思い出したようで声を漏らす。


「「2―3だけでの2日校外体験実習の集まり…」」

「おお!見事に声がそろった!!」


ライラが感心しているがフィリアはそう問わなかったようでレオに詰め寄る。


「…レオ」

「ん?」

「読んだね?」

「あー…どーだろ」

「…いいけどさ」

「ん」

「って、いけない!!ライラにレオ、急ぐよ!」

「あ…ラキ、私用事出来たから、ゴメン〝ワープ″」


ライラがフィリアとレオと一緒にワープして校外体験実習の集まりの場所へ行く。

ちなみに2―3のクラスルーム。


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