レオの暴走
ちょっと長いです。
「ぐっ!?…マズイ!」
レオが吐きかけて堪えた。
「効果は?」
「この程度の毒に影響される俺ではない!」
心配そうなフィリアにレオがえばって言う。
「そう…ならいいや」
「毒って言いきったよ!?」
ライラがポラルを少し同情の目で見る。
「が、ムカついた。んだよ、このクソマズイチョコ…」
レオが口元を拭ってポラルに殺気を放つ。
「ん?なんですか、オホホホ」
がポラルは殺気に気がつかない。
「あの…鈍感バカ、レオを怒らせた…」
「おい、テメェこの俺に何食わせてんだよ。クソデブ女?」
「ひ、酷いです!善意の塊ですのに!!」
「知るか。俺に何食わせてんだ!男子に食い物渡す時はキチンと上手いもん作って来い!まずいんだよ!」
「レオ…本性…」
フィリアが毒を吐いているレオに注意をする。
「フィリアは黙ってろ。これは俺とクソ女の問題だ」
「…本気で怒っちゃった。私はもう知らないよ?」
フィリアはレオに言われるとその場からライラを連れて離れ、傍観する。
「クソ女、一回地獄を見るか、おい」
「はい?」
「ふぅ…俺のフィリアに手を出したり、纏わりついたり、妙にライバル意識ともしたり…ウゼェんだけど?」
レオはため息をついてからポラルに毒を吐く。
「大体さぁ…何様のつもりな訳。この世で一番偉いとか思ってる訳じゃないよな?そこまでバカじゃないとは思うけど…どうかな?ってかさ、お前見てて気持ち悪くなるから…消えてくんない?手下沢山引き連れてて自分のこと良く言わせて、楽しいかい、小さな箱庭でお姫さましてるのは」
「レオ…もう、それくらいに…?もっと言っても良いんだけど…可哀そ…うじゃないかな」
「フィリア、結局何が言いたいの」
「別に…ポラルざまあみろなんて思ってない…かな」
「ああ、そう…フィリアも怒ってたんだね」
「違う…訳じゃないです、はい」
フィリア達がこそこそと話しているのは無視してレオが続ける。
「ああそうだメスブタ。今度さ、ブタの格好して惨めったらしく鳴いてくんない?ちょっと気持ち悪そうなのは想像できるけど見てみたい。で…この教室から出てって二度と来るんじゃねえ」
レオが魔法を使って教室を一瞬暗くする。
「ひ、ひど!!え、きゃあ、は…!!」
ポラルは泣きながら教室を出て行った。一瞬暗くなった間に何が起こったのかは謎です。
「ふん、良い気味だ」
「レオ…黒い。そんなに不味かったの?」
「あんなのが、上手い訳ないだろ!だいたい…って、おい。何見てんだよ。俺は見せもんじゃねえ。さっさと出てけ」
まだ残っていた女子をレオが追っ払う。
女子はキャーキャー言いながら教室を出て行った。
「ふふん…あ、フィリア」
「何?」
近づいてくるレオをフィリアは不思議そうに見る。
「フィリアって意外と鈍感?じゃなくてさ。不味いもん食ったからおいしい物食べたいなぁって」
「ん?おいしい物食べれば良いんじゃないの?なんでこっちに…!!」
レオがフィリアの手を掴んで壁際に追い詰め逃げられないようにする。
「ちょ、ま、待って!い、今の話の流れでどうして私が追いつめられるの!!レオ!ライラも、嬉しそうに見てな!!」
レオはそのままフィリアにキスをした。
ライラは横でカメラを構えて写真を撮りまくる。
しばらくしてレオがフィリアから離れる。
「…フィリア、ごちそうさま」
「!!な、ななな!」
フィリアの顔が真っ赤になっているのを見てレオは満足げに口元を拭った。
「へ、変態!!レオのバカ!ど、どどうして今の流れで…え、そうなのフェカ!?ちょ、ちょっと!…言いたいこと言って引っ込まないでよ!…と、とにかくっ!」
動揺しているフィリアはレオに怒っている途中でフェカに何かを言われたらしくさらに顔を赤くさせる。
「顔が赤いフィリアの写真、ゲット!!めっちゃレア!!」
ライラがカメラを見て鼻血をタラリと流す。
「…とりあえずライラ。そのカメラこっちに渡そうか!?」
「え、嫌だよ!嫌に決まってるでしょ!写真は私がみて楽しむんだから!!」
「レオ、さっき変態って言ったの少し誤ったかも…こっちの方が変態だよね」
「フィリア…おいしいもんない?」
「!さ、さっきのは…なんだったの?あ、ああれは必要なかったんじゃ…!!」
「もっと欲しいなあって…」
「へ、変態―――!!レオの変態――!!わー!!」
顔を赤くしてフィリアはレオに叫んだ。
「面白い…ほんとフィリアって変わらない」
「変わってる!!いっぱい変わってる!じゃなくて!!」
「いーじゃん、どーせ結婚するんだし」
「そ、そそそういう問題じゃない!!そういう問題じゃない!…あれ?そういう問題なの?ちょ、訳分かんない…」
「そーいう問題ってことで良いじゃん、な?」
「良くない!!なんかそれは良くない気がした!」
「…ちっ」
今のフィリアなら簡単に落とせるかもと踏んだレオがどさくさに紛れていった関係のあるような、無いような言葉は却下された。
「い、今、舌打ちしたでしょ!!ってかライラ!そのカメラ寄こせ!!ぶっ壊してやる!」
「ヤダ!」
「落ち着こう、フィリア」
レオがフィリアをなだめに入る。
「お前が原因なんだー!!レオ!」
「だから落ちつこうって」
「レオのほうが暴走してた!!」
「…アースさんが…」
レオが仕方が無いと言う顔をして窓の外をちらっとみてから呟く。
「え、アース兄上?!………落ち着け、私!!アース兄上が学校に居る訳が無いんだ。母様じゃあるまいし…」
フィリアはアースと言う言葉に反応してブツブツと何かを唱え出す。
「ねぇ、レオ…あれはあれで怖いんだけど」
「そうか?可愛いじゃないか」
「この…フィリアバカ」
「ライラだってそうだと思うけど…ま、いーや。今日はフィリアと一緒に寝たい」
「は!?」
フィリアが一瞬でこっちの世界に戻ってきた。
「冗談だよ、冗談。じゃあ、また…明日と言いたいところだけど、人生はそう上手くいかないっぽい」
「半分以上本気に見えたけど!?」
ライラがレオに突っ込んだ。
「気のせい…」
レオは疲れたように笑うと窓の外に居る人物に目をやった。
「あ…」
「また父さんが消えたのか?」
「あ、はい…すみまえん、すみませんっ!!!」
窓の外に浮いていた緑の国の偉い人はレオにペコペコと頭を下げる。
「…俺を殺す気か、父さんは?で、仕事は」
「国王の苦情とっ国王の品格を疑う書簡、国王を王の座から下ろしたいと言う書簡…等々です」
「最後のは俺がこっそり入れといた奴だから…気にするな。しょうがない、俺が対処する」
「最後の方何気カッコいい事言ってるけど、前半ダメだよね!?」
再びライラがレオに突っ込む。
「気のせいだ。じゃあ、フィリアまた…来月くらい?会おうな」
「あ…あー、うん?うんうん。分かった」
「ネコ耳…似合ってる」
レオが窓の外に居る人と一緒に消えた。
「はっ!なんかどさくさにまぎれて忘れてたよ!怖いね、ライラ」
「あ…ヒエー!」
ライラも忘れてたりした。今の悲鳴はフィリアがライラの首を絞めようとしたから。
「フフフフ…一回死んでこい!!」
『三度!!『モテル奴に以下略』のコーナーだ!!何と、フィリアの周りに居たレオが緑の国に帰ったぞ!!フィリアはネコ耳!!そこそこ美人なライラも居る!!男子の皆、今が狙い目だ!!レッツ、チャレンジだー!!今日は夜まで追いかけっこだー!!イエス!!ウィ―!キャン!!俺たちは何でもできるんだ!!好きな子の為なら命だってかけられる!!!そーだろ!!』
放送が入ってフィリアの邪魔をした。
「ち…邪魔しやがって。っと、ライラ。逃げるよ!」
「あ、うん?」
2人はバレンタインが終わるまでずっと逃げていた。




