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蒼国物語  作者: 松谷 真良
第8章 メリークリスマスッ!?
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クリスマスパーティ

―色々あって夜―


「…うん。王宮のパーティはすっぽ抜かす。レオもでしょ?」

「当然。またあんな地獄には戻りたくない。面倒くさい奴らが沢山いるからな」


注文通り露出がいつもより多いドレスを着ているフィリア。


そこら中で鼻血を拭いて倒れる男子、女子。


何故女子もいるかと言うと。それはフィリアの隣を歩いてエスコートするレオのせい。


まんま、王女様、王子様って感じになっている。


「羨ましー」

「じゃ、俺がしてやろーか」


フェカが一人呟いたライラの隣にすっと現れて聞いた。


「ひ!え!は?…ああ。べっつにぃ」

「いーじゃん、どーせダンス踊るんだし」

「は?何言ってんの。私は踊っているフィリアの写真を連写するんだよ!!踊る訳がないじゃん!」


ライラはカメラをポケットから取り出して、フィリアの姿を連写した。


「…ライラ悲しくないか、それ」


「全然~!!おいしい物も食べれるし!!」

「そうか…」


フェカがそんなライラを見て呆れた。


「レオ…周りの人が多い。なんか見られているよ!」

「フィリアがかわいいからだろ。気にすんな」

「気にしよう…そこは気にして、レオ」


『メリークリスマス、諸君!!』


校長が壇上に現れてマイクに向かい喋る。


「メリークリスマス!!」


生徒も乗り良く挨拶を返し、パーティは始まった。


「いやぁ、食った食った。腹いっぱいやぁ~」


ライラがお腹を擦りながらフィリアとレオの2ショットを取りまくる。


「ライラ…お下品。そんなんだから、もてないの」


フィリアがライラを見て酷い事を言う。


「ヒド…」


「さて、と。踊りませんか、愛しの姫君」

「っ、レオ!茶化さなくていいの!!」


レオが貴公子然としてフィリアへ手を差し出し、会場の中央へ移動する。


「あ、何すんの?」

「踊るんだよ…。ライラは?誰か相手いんの?」

「いないけど?」

「…じゃあ、踊るか」


フェカは軽くため息をついてからライラの返事を待たずに、踊る体勢をとる。


1曲踊り終わると、フィリアとレオのもとへダンスの相手申し込みが殺到した。



そんなこんなで無事(?)にクリスマスパーティは終わった。


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