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蒼国物語  作者: 松谷 真良
第7章 やりすぎだろライラ
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体育祭2日目~学年対抗リレー~

―学年対抗リレー―


「位置につーいてよぉいパァン!」


シリウスがすっかりなじんだピストルをぶっ放す。


「走れーファイトーですのっ!」


『フィリア・スィエルムーン、ダントツ一位!!相変わらずかわいーぞー!!』


「うっさい!だ、黙れ!!」


フィリアは順調に燎子へバトンを渡し燎子もまたポラルへ何事もなくバトンを渡した。

渡したのは良いのだが、もともと差があまりなかった為ポラルのところでいっ気に6位へ。


『ポラル・ケレンス!お前は1-3の邪魔をしたいんか!!』

「ち、違うわよ!!」


怒鳴るポラル。むだな体力を使うだけ。


『おお!ソフィー・ウィーズリーが頑張って3位に!!偉い!!偉いぞー!!けなげに頑張る女子はもてるぞー!!』


もはや皆が相手にするのを止めらた放送。


『無視しないで誰か反応してくれ――!』


「はいはい」


『1-3、4位になったぞー!!大丈夫かー!!』

「大丈夫だよ!僕は、負けないんだぁ!セノーテが見ているし!!」


レンが心の底から叫んだ。


『おおおおおおお!!!でぇきてるぅ~!!いーないーな!』


レンがレオにバトンを渡す。


「レオ、真面目にやって!!怒るよ!」


フィリアがレオに叫ぶ。手も振って可愛くサービスしてと隣のライラがコショコショと言ったからフィリアの顔がボッと赤くなった。

フィリアはライラに言われた通りに手を振った。顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに。


『フィリア・スィエルムーン、可愛いゾ!!凄く良い!!僕とお付き合いしませんかぁ!!』


放送部の男子によるフィリアへの突然の告白。


「嫌!!ってか今それを言うな!!断固として受け付けません!!」


フィリアが顔を真っ赤にして怒鳴った。


「フィリアは渡さない!」


闘志を燃やしたレオが余裕で1位になる。


「…あっさりと」

「まあ」


がレインが高学年の奴らに抜かされてあっという間に3位に。


「ライラ、頑張ってー!」

「うん、フィリアの為ならばっ!!」


ライラの前にはライの背中。


「抜かせる訳ねーよ、よっしゃ〝イリュージョン月詠″!!」

「何っ…」


ライラが半ば自棄で幻術を使う。ライが見事に引っ掛かる。というかライラ、学校全体に幻術をかけた。

ともあれ1位のライを抜きライラが1位に。そしてゴール直前で


「〝とけろぉ″!!」


叫んで幻術を解いた。


『ゴ、ゴォ~ルっ!!学年対抗リレー優勝は1-3です!!ってかライラ・クレイクは有り得ないから…』


放送の人もあきれている。


「ぜーはーぜーはー」


学校全体に幻術をかけたライラは息が上がっている。


「あー…」

「アハハ、大丈夫かぁ?」


何気なくライラの幻術の対象外になっていたフィリアがへたり込んでいるライラに声をかけた。


「だから…アンカーになったのですのね」


リンゴが納得してライラの手を取った。


「うん、良い案だった」

「ってゆーか学校全体にかけるって…」

「うん、すごく疲れた」


ライラの息も整ってきた。


『優勝は1-3です!!今年の1年は凄いですねぇ』


放送部の人がちょっと呆れた感じで言う。


『イヤーそーですねー。特に幻術使うのは凄いですけど…どうかと思いますがまあ…』

「うっさい!!゛イリュージョン月詠"!」

『ウワー』


放送部のけちにむかついたライラが幻術でおしおきをする。


「…」


1-3の人は触らぬ神に祟りなしって感じでなにも言わない。


『このあとは、障害物競走っス!皆さんファイトォ!!』


幻術から逃れた放送部の人が言う。


「復活するの早…」


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