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蒼国物語  作者: 松谷 真良
第7章 やりすぎだろライラ
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体育祭1日目~クラス対抗リレー~


 ―体育祭一日目―


校長の長い演説が有って競技がいよいよ開催されます。


一日目に学年の代表リレーチーム決めが行われます。


「よーい…スタートォ~」


シリウスと言う魔法学、特に解呪系専門の先生がピストルをぶっ放す。


『第一走者フィリア・スィエルムーンがダントツ一位です!』


放送係の人がかなり迷惑な放送を始める。これは学園祭名物。


1組と2組の第一走者がこりゃ真面目に走ってちゃかなわんと思いワープをしようとした。


『おおっと!!一位のフィリア抜かれるかぁ!?』


「フフフ、甘いね!」


フィリアは不敵な笑みを浮かべると、走るスピードを上げる。


そして、ワープした1組2組の人よりも早くフィリアは第2走者の燎子にバトンを渡した。


『は、速い!!フィリア・スィエルムーン、ワープした奴らよりも速いぞ!!神速だぁ!!しかも可愛い!!』


「う、うるさい!!」


フィリアが褒められるのに慣れていないからか顔を真っ赤にして放送部が有る方へ怒鳴る。


『そういうところも可愛いぞ!!っと、1-3リ――ド!!あっという間に第3走者だ!!だが!差が縮まっているぞ?ポラル・ケレンス!』


「う、ううううるさいい!!ライラ!どうにかしろ!」


困った時のライラ頼み出たー!!と思ったフィリアでした。


「任せてっ!〝月詠!あんたたちから自由を奪う″!」



「何っ!どうなっているんだ!」


急に体の力が抜けた1組2組走者が驚いて叫ぶ。


「えっとね、多分あれは軽く神経を切断しているんだね」

「せーかい、はい。〝解けろー。あんたたちは自由になる″!」


ライラは半トラック分間があいたのを見て幻術を解いた。


『第4走者1-3またもや差を開いてリードっ!!ソフィー・ウィーズリー!噂では緑の第一王子が好きだとかっ!』


放送部の人が精神的ダメージをソフィーに与えた。


「うわーお!?あんな奴の何処が良いんだかっ!ソフィー頑張ってー!!一位になったらレオに話しといてあげるー!!」


フィリアが無責任な話をソフィーに持ちかけた。

これでソフィーのやる気は上がったがレオのやる気が下がった。


「うわ…レオが嫌そう。アイツ絶対手を抜くから先手を打っとかないと」

「ええと、うん。レオも頑張ってね!」


ライラに言われてフィリアがとびっきりの笑顔でレオに手を振った。


『おおおおお!!こ、これはデキテルぅ~と言わないといけないのではでは!!』


「違う!!」


放送部の厄介な放送だった。


「うわ~ん!!〝風、吹き荒れろォオオ“!!」


放送にショックを受けたソフィーが暴走して暴風を作りだした。


「うん、これはこれでよしっ!」


ライラがガッツポーズをする。


『1-3第5走者レン・カクラミラ!!セノーテとくっついた言うのは本当ですか!!』


またもや放送部の放送によるやっかみ。


「本、当だけど…そんな暇ないし。レオ君、ハイ」


レンが放送にめげずにレオへバトンを渡した。


『第6走者レオ・緑葉!緑の国第一王子だ!!』


「おー」


適当な返事をしたレオがこれまた適当に走り出す。適当に走っているんだけど速い。恐ろしく速い。あっという間に一周半の差をつけた。


「だっから、嫌なんだよ!」


フィリアがレオの速さを見て自分の本気より速いのに気付きふてくされた。


「まーまー、フィリアだって速いよ」


ライラがなだめる。


『第7走者レイン・ハブリント!1-3リードだぁ!!これは学年対抗リレーが楽しみだ!!』


放送の人が珍しくまともな放送をした。


『第8走者ライラ・クレイク!!幻術が得意でフィリア・スィエルムーンの後ろに居る奴!』


「だからどうしたっ!!」


ライラが全力疾走してゴール。


『1-3ゴォ~ル!!凄く速いし曲者ばかり揃っているぞ!!』


「あーもーどーでもいーわっ!」


だんだん迷惑を通り越して邪魔になって来た放送でした。


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