レオ、チートです
今度こそ、チート!
やっとレオ、チートできたよ。
「ん?壁が動いた?」
ライラが呑気に呟く。
「やっぱ大丈夫じゃなかったじゃんか!!」
レンがフィリアを小突く。
「しょうがないじゃん。ライラみたいに勘が良い訳じゃないんだから、そう怒らないでよね」
全然悪く思っているように聞こえないフィリアにいつものメンバーはため息。
「えーと、それで結局どういうことなの?」
「えっとね。最初は本来の姿でこの学園に侵入してその後避難する場所を捜して化けて皆が集まるまでじっとして全員集まったらパクリみたいな」
「ひぇー!!」
講堂に集まっていた生徒の悲鳴が響いた。
「お?」
フィリアが首をかしげる。
「誰も話していない時に普通に話し始めたら皆聞くよね…」
セノーテがため息をつく。
ルーピンがフィリアとライラの頭に拳骨を落とす。
「いたっ」
「そういうことは言わない」
「えー、でもそこに…あれ?いない…」
フィリアが壁の方にいたカガラルトをルーピンに知らせようとしたが、カガラルトはすでにいなかった。
「いない…」
ライラも壁を見ていないのに気付く。
「ってことは紛れちゃった?」
フィリアとライラが顔を見合わせて結論を出す。
「そーだね」
ルーピンがフィリアの手を引っ張って立たせる。
「うわぁ…ルーピン先生カガラルト~」
フィリアが元の姿に戻ったカガラルトの手に握られる。
「フィリア!!」
ライラが叫ぶ。
「食~わ~れ~る~。誰かー」
緊張感のないフィリアにライラが聞く。
「へ、平気なの?」
30mくらいのカガラルトの、2mちょいの手に握られて苦しそうなフィリア。
「さすがに、握りつぶされるかと…」
「どーすりゃいいのかな…?」
みるとフィリアの口から血が流れていたり。
「フィリア、自力脱出をするか、助けてもらいたいかどっちか選べ」
レオがフィリアに聞く。
「えー、レオに助けられるのは嫌だけど…いざとなったら、ね」
ウインクしたフィリアにレオも笑みを返す。
「それでこそフィリア。じゃあ、俺は傍観しているからな」
「うん~。ええとね、カガラルトさ放してくれない?きついの」
フィリアはカガラルトに話しかけた。
『そうか?人の子はやわだな。だが食わないと生きていけないのでな、悪く思うなよ。青の第3王女よ』
「し、喋ったー!!しかも理性が有る!!」
ライラが驚く。
「あ、ばらされたよー…なんで知ってんの?」
ザワザワと講堂に生徒のざわめきが広がる。
『ただ食うにはその守り石が邪魔でな。外させてもらう』
「きゃー…レオ、助けてー。癪だけど、これだけはダメっ!!」
フィリアが棒読みの悲鳴を上げてレオに助けを求める。
「了解」
レオがカガラルトに向かって腕を横に振ると。
ヒュンと音がしてカガラルトの体が真っ二つになった。
「…そんなにあっさり終わるなら最初から頼めばいいじゃん」
ライラが見ていて呟いた。
「ありがと…ってレオ!!ペンダントも切ったぁ!!ひ、酷い…」
フィリアがストンと舞台に落ちてから傷ついているところを点検している途中に月を象ったペンダントが割れた。
「なんかいけないの?」
フィリアのもとに走って来たライラが聞く。
「あ…みちゃダメ!」
フィリアが咄嗟にライラの目をふさごうとする。
「ん?」
ライラが避けてフィリアを見ていると銀色の光が何処からか現れてフィリアの周りにまとわりついた。
「フィリア?!」
「大丈夫だ。心配するな、それよりもかわいからな。気絶するなよ?」
レオがフィリアの方に近づこうとするライラを止める。




