赤の国
―赤の国―
「うーん、ここはここで凄い」
王宮に最先端の機械がいっぱい並んでいる。
ちなみにレオとファイナはお留守番。
「でも、体に悪そうだな」
「あ~そっか」
4人は勝手に城壁を越えて衛兵を気絶させて侵入者避けトラップもぶっ壊す。
「い、いいんですか?」
「いーのいーの。バレなきゃ」
「それ、バレたらダメじゃん。バレたらどうすんの?」
ライラがフィリアに尋ねる。
「え~と、セノーテは…あ、あった、ここだ」
フィリアはライラの質問に答えず、何処からか小型の機械を取り出し映っている地図の中から赤い丸を探す。
「い、いつの間に!ってかそれ何!」
「これはね…王家秘伝の宝~」
「ちがうだろ。そんなものない。何処から掏った」
ライがフィリアの頭を叩く。
「へへへ~さっき落ちてたの拾った」
「落としたの間違いじゃないのか?」
「…えっと、突っ込んでいいの?これ」
ライラがレンに聞く。
「ダメなんじゃない?」
「まいいか。それ、いつか返せよ」
「え~。じゃあ私はこっちに用があるからまた後で合流しよ」
フィリアが一人別の道へ行こうとする。
「困るよ!二手に分かれたら大変じゃん!!」
ライラがストップさせる。
「だって、バカが来るんだもん。面倒くさいし、逃げたい…」
ライラの手から逃れるとフィリアがダッシュで消えた。
「あ!待て!!」
ライラも追いかけて消える。
「…あいつらどうやって合流するつもりなんだろうか。はぁ…先が思いやられる」
ため息をつくライにレンは苦笑い。
「でも、フィリアさんなら大丈夫ですよ、きっと。それよりもセノーテを助けに行きましょう、ライさん」
「そうだな、あいつらなら平気だろう」
2人はフィリア達と別方向へ走りだした。
―フィリア達―
「ちょっと待てー!!」
ライラがフィリアに後ろから抱きついて止める。
「キャ…ラ、ライラ追いかけてきたの?」
「うん、なんか悪い?」
「だって、だって…ライラ、ライラのお母さんが…」
下を向いてフィリアはポツリと呟く。
「私のお母さんがどうかした?」
「…ライラ、何が有っても、誰が黒幕でも私の味方でいられる自信はある?」
「え?え、どういうこと?!」
「いいから、質問に答えてよ」
「いられるよ!フィリアが間違っているなんてあり得ないし」
「そっか…ありがと。じゃあ、行こっか」
フィリアは目の前に有った分厚くて深紅のドアを回し蹴りで破壊した。
「ええ!!フィリア?!」
「ん?」
「い、いいの?蹴っちゃったけど、壊れてるけど!」
「別に。どうせ気づかれているんだから」
中へ入ると人が一人立っていた。奥にドアが有った。




