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蒼国物語  作者: 松谷 真良
第26章 最終的に
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恋ばな。

アルコールを無理やり飲まして酔わせたフィリアに、ライラたちは質問を投げかける。


「質問!レオのいいところ!」


セノーテが真っ先に投げかけた。


「んー…かっこよくて、強くて時々優しくてたまにシャイなとこ」


ぐったりとしたフィリアは、素直に暴露させる。


「おー!すげー!!お酒の力っ!!」


ライラが感動してフィリアに抱き着く。


「んーと…どこが好き?」

「いつも一緒にいてくれるところー」


上機嫌でフィリアは回答していく。


「してもらいたいところはですの!」

「え?え…え…えぅえぅ」


リンゴの問いかけにフィリアは、頬を上気させてモジモジと指を突っつける。


「くぅ…かわいすぎるっ!!…レオの嫌なとこ!」

「むぅ…んぁ?ないよぉーレオのこと全部好きだもん」


ライラの問いかけにフィリアはエッヘンと胸を張り答える。


「「「「おおおおお!!」」」


言い切ったよこの子!と4人は興奮して叫び声をあげる。


「じ、じゃあ悪いなって思ったことは、ですの!」


深呼吸してから、リンゴはフィリアに勢いよく聞く。


「素直に好きって言えないとこかなぁ?」


ちょっと首を傾けるとフィリアは迷いながら答える。


「キスされたときは?」

「嬉しーよぉ?」


ドキドキ、とソフィーが質問するとフィリアはニコッと笑った。


「他はなんかある?」


今ならいけるっ!!と思ったライラはフィリアに全部暴露させようともくろむ。




「あー…ライラもす」

「ストォォオプウウウウ!!それ言ったら私死ぬ!殺されるぅうう!!レオにぃいい!!」


ギャーと悲鳴を上げてライラはフィリアの口を塞ぐ。


「レオはそんなことしないよぉ。優しーもん」

「び、美化されてる!?」


ムゥと頬を膨らまして怒ったフィリアにライラは鼻血を吹きだしかけて耐える。


「ライラさん。ティッシュですの」


気が利くリンゴにティッシュを差し出されたライラはありがたそうに受け取り、鼻にあてる。


「ライラぁー好きーすっど一緒―」

「ギャアアア!!はい、私死んだー!!人生オワタ―!!」

「でもね、えとね!レオはね、愛してるの!大好きっ!輝いてるんだよ!!」


表情を暗くして叫んだライラと対照的に、フィリアは瞳を輝かせてレオへの愛をさけびだす。

























ちなみに男子テントでは。


「フ、フフフフフ」


男子テントは女子テントの隣にぴったりとくっついて張られている。


「なんで俺がムサイ男と一緒なんだとか思ったけど撤回。フフフフ」


不気味な笑い声を立ててレオは聞き耳スキルを継続させる。


「変態に見えますよ、レオ様」


そんなレオに声をかけた強者、またの名を勇者が。


「あ?…ラックは気になんないか?コイバナ」


ニッと口角を吊り上げて笑うとレオはラックも悪の道へと引きずり込む。


「…聞きたいです。ぜひ」


ライラのコイバナかー気になるなー、とラックは進んで引きずり込まれる。


「《音》」

「な、ななななにしてるんだよ!?」


わわわわ、と慌てたシベリスが無謀にもレオに突っかかる。


「盗聴だけど、フィリアの。今酒飲まされて滅茶苦茶暴露してる」


ご愁傷様です…とラックは思う。


「というか僕らまだ未成年…フィリアさんも、お酒飲んじゃダメなはずなんですけど」


レンが正論をぶつける。


「俺らは酒飲めないと外交できないからな。銑川家秘伝の酒は…飲まされそうになったら逃げた方がいいぞ、とだけ言っておこうか。マジで死ぬぞ。二日酔いが」


どうやら飲んだことがあるらしいレオは遠い目をして、レンにからめ手を使う。


『レオのこと全部好きだもん』


響いてきたフィリアの言葉に、レオ除く男子は顔をちょっとだけ引きつらせる。

何言わせてんだよ、ライラ!?、と。


「フィリア様、かわいそ…」

「何か言ったか、ラック」

「いえなんでも!」


地獄耳のレオにつぶやきを拾われたラックは慌てて否定する。


「っていうか、レオはなんでそこまでフィリアさんにこだわるの?その身分ならより取り見取りでしょ?美女美少女」


レンが素朴だけど、あえて誰も触れなかった部分へ大きく踏み込む。


「あのな、レン。美女美少女をより取り見取りして楽しいのは、一瞬だけだぞ。それが過ぎたら飽きる」

「やったことあんのかよ!?」


レオの答えに、シベリスが思わずつっこみを入れた。


「あるが、何か」

「それでフィリア様に弱みとして握られてるんですから…」


ラック、本日2度目の失言。


「別にいいだろう?嫉妬するフィリアは貴重なんだぞ」

「ああ、そうですか…」



『レオはね、愛してるの!大好きっ!輝いてるんだよ!!』


気まずい空気が落ちてきた。


「ライラ、とりあえず殺そうか…」

「ちょ、やめてくださいレオ様!?良いじゃないですか、ライラの前振りがなかったら出てこなかった言葉ですよ!?」


必死でラックはライラをかばう。


「冗談だ」

「明らかに本気…いえ、なんでもありません」


口走りかけたラックは咳払いをしてごまかした。


「さて、お休み?」

「えええ、お休みなさいませ」


というわけでさっさと寝る。


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