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蒼国物語  作者: 松谷 真良
第26章 最終的に
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ガールズトークだよね!

そして夜。

テントの中で布団を引いて中央に集まったフィリア、ライラ、リンゴ、セノーテ、ソフィーは、寝る気などないようでガールズトークを始める。


「お泊りと言えば!!」

「ヒューヒュー!」


テンションが高いリンゴにつられてライラも騒ぎ出す。


「定番の!」

「定番の?」


リンゴがいったことをフィリアは繰り返す。


「アレがありますの!」

「アレ…?」

「ああ…」


ライラはピンと来たようで、目をキラキラと輝かしだす。


「コイバナですの!」

「キャーキャー!!」


ライラの野次は置いといて。

フィリアはしばし沈黙した後、ひきつった笑顔を浮かべる。


「…ア、アハハハハ!!そ、そんな恐ろしいモノが!私にできると!?」


コイバナとか何話すの!?とフィリアは叫ぶ。


「今までのレオ君との話が全部恋バナだと思うけど!?」

「うんうん」


ソフィーとセノーテがやっと口をはさむ。


「ちょ、バカなことをっ!」


ワタワタとフィリアは両手をバタつかせ2人の言葉をかき消そうとする。


「レオ君のどこがいいの?」


この瞬間、フィリアを集団でいじり隊が始動した。


「えっ!?えっ…別に…婚約者だし…」


困ったようにフィリアはソフィーに答える。


「レオのいいところって、俺様とか、黒いとか、ドSとか、強いとか…ハッ!フィリアってM!?」


ライラが指を押しながらレオの良いところを羅列していって、ハッとして興奮気味に叫んだ。


「違う!!…なんか傷ついた」


強く否定するとフィリアは、俯いて肩を震わせる。


「ご、ごめん、フィリア!!嘘だよ、そんなこと本当に思ってないよ!!」


ライラは慌ててフィリアを慰める。


「ライラはほっといて。ほんと、どこが好きなの?」




「え?え、えっと…ドSに見えて実は優しいとこ?…っ!なに答えてんの!?私!?」


セノーテにサラッと聞かれて普通に答えてしまったフィリアは自己嫌悪して頭を抱える。


「どこを好きになったの?最初に好きになったのどっち?」

「は?いや、レオだし、しょうがないし、最初っから結婚前提だったし」


早口でフィリアは答えると、プイとソッポを向いてしまう。




「チッ…よし、作戦会議だモノ共!作戦Time!」


4人で輪になって作戦を練る。


「結果!」


ライラが時間をおいてから3人に尋ねる。



「1,フィリアに自白剤飲ませるー」

「副作用の影響とか、兄姉が怖いんで却下!後、どうせフィリアそういう薬には大勢あるし無駄!」


セノーテの案はすぐさま却下された。



「2、お酒飲ませるー」

「…保留で」


他の案次第では採用と言ったところ。



「3、素直に聞くー」

「それで教えてもらえなかったんだよね!?」


ソフィーののんびりとした案にライラは頭を抱えたくなる。



「フフフ…と、4.弱みをつかみますですのー」

「それ、何処に落ちてるの!?」


リンゴの案は即座に却下された。



「というわけで、2のお酒を飲ませるに決定」

「いえー!!」


ヒューヒューパフパフーと効果音がなり響く。


「…飲酒できるのは二十歳からで」

「王族の人って、もう飲んでるんだよね?だって、耐性ないと困るっしょ?」

「ぐっ…」


正論とはいえないものの、何とも否定できないのでフィリアは言葉に詰まる。


「そーれーにー。これアルコール度数200だから」

「死ぬから!?」


ライラがポケットから取り出したビンを、フィリアは奪おうと手を伸ばす。

が、ライラに避けられたうえにアレストをリンゴにくらわされ身動きが出来なくなる。


「くぅ…」

「流石銑川家秘伝の酒!!」

「そ、それもう…お酒じゃなくてアルコールだから…」


ヒィとフィリアは小さく声をあげると抵抗しようと体をよじる。


「甘いよフィリア。さあグッといっちゃえ!!グッと!」


危険です、良い子は真似をしないでください。

後、法律違反です。悪い子も真似をしちゃいけません。


「フィリア、どう?」


コップ一杯飲まされたフィリアは垂れてきた液体を拭い、サムズアップをして清々しい笑みを見せる。


「…まだ、大丈夫!!問題ない!」

「嘘だっ!?」

「嘘じゃないもーん」

「次!」


ライラはフィリアにもう一杯飲ませる。


「っ…フ、フフ…」


怪しい笑みを浮かべてフィリアは耐える。


「ライラさん、あんまり飲ませて急性アルコール中毒になられてしまっても」

「そしたら魔法で治すから。こう見えても私、治癒魔法のエキスパート」


グッ!と親指を立てるとライラは次々とフィリアに飲ませていく。


「くっ…フェカがつぶれた!役立たず―」


十数杯飲みほしたところでフィリアは叫んだ。


「そういうからくりかっ!!」

「そういうからくりなんだよ」


使ったもん勝ちだよね、とフィリアは余裕ぶった笑顔を作る。


「そりゃ酔わねーよな、フェカ神様だし?いや、酔っぱらってたけど」

「いいの!!」

「でも酔っちゃったんでしょ?」

「うん…」

「じゃあこっちの勝ちだ!」


勝ち誇ってライラはフィリアに銑川家秘伝の酒を飲ませていくのだった。


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