お父さんでしたか
「知らないよ…聞いてみれば良いじゃない」
「や、やだよ!」
「あ~もう。ねぇ、フェルオールはさ、子供いる?」
焦れたフィリアがライラの代わりに聞きました。
「ん?我にはフウラ・クレイクとの間に子供がいるらしい。が、プリラが言うには死んだと…」
「エートその子供の名は…」
恐る恐る混乱から立ち直ったライラが聞く。
「生きて入ればライラ・クレイクと名のるだろうが…そうだ聞き忘れていたな。そなたの名はなんと申す?」
「ラ、ライラ・クレイク。多分あなたの子です…」
「本当か?」
「マジです。同じ金髪黄眼が証拠です」
「し、しかしプリラは死んだと…」
驚いているフェルオール。リィはちゃっかりフィリアを膝に乗せて座っている。
「ちょ、リィ?!は、放してよ!」
「やだねっ!」
龍の腕力は強いので抜け出せないフィリアであった。
「母、フウラは私をペガサスに預けました。3歳の時です」
「本物のライラかっ!!」
フェルオールが感動した面持ちで嬉しそうに確かめました。
「はい、そうです」
ライラは普通に頷きました。少しばかり顔が何回も言ってるだろ!的な感じにひくひくしていたり。
「会いたかったぞっ!!ライラァ~!!!」
フェルオールはライラに飛びつこうとしています。
「はい、えーと…有難うございます」
立ち上がって一礼し避けるライラ。
「なんという瞬発力。さすが我が娘」
感動するところが微妙にずれているフェルオール。
「放せっ!!リィのムガ」
バカと言おうとしてリィにフィリアは口をふさがれた。
「バカじゃないしぃ。それよりフィリアさ~たまには遊びに来いよ。俺がさぼ…休めるし」
「サボれるって言おうとしたでしょ!!」
「気のせー気のせー」
ライラがフィリアとリィを見てちょっと引いています。
「で、あのフォルティナールっていう龍…」
空気を呼んでライラは何も言いませんでした。そして話を元に戻しました。
「我の忠実な部下だ。呼んであげよう、我が娘の為ならばっ!!フォルティナール!」
カチャっとドアが開いて黄髪黄眼のドラゴンが入って来た。
「はい、ここに」
「はやっ!来るのはやくねっ!」
ライラが驚きました。
「我が娘の悩みを聞いてやってくれ」
「承知しました」
「我は忙しいので帰る。後は頼む。リィルナントゥリア殿、明日はちゃんと会議をして下さい」
「わーってるって~」
フィリアはやっとリィの腕から解放されました。
「了解」
龍って気楽ですね。フェルオールが部屋から出て行ってのを見るとフォルティナールはライラの方を向いた。
「で、お悩みは何でしょうか、ライラお嬢様」
「おっ…」
「それはない」
ライラにお嬢様はありえない。
「普通にライラって呼んで。お嬢様をつけるならフィリアに…」
「やめろっ!!てーせい!訂正して!!今のはなしっ!」
ライラがフィリアに流し眼をすると、フィリアが慌てて叫んだ。
「えっとね、クラスで大変なことになってるの」
クラスの皆の目が(以下略)の事を話した。
「私が思うに赤の国の仕業だと…」
「ややっ!!あなたは青の国の第3王女ですよね」
フィリアが説明を締めくくると、フォルティナールが叫んだ。
「はぁ……」
「今頃気づいたんかい!」
「青と赤は敵対していますよね」
「ええ」
「え~と」
淡々と話しだすフィリアとフォルティナールに戸惑うライラ。
「王様に言いました?」
「いいえ」
「そのー」
「ここに来ることは?」
「いいえ」
「…関わりたくないんだね」
「そうです!!」
「おい!」
リィはフィリアが逃げるときに気絶させていた。やっと起きて、とりあえずフォルティナールに叫んでみた。
「理由は?」
「ありますとも!はい」
「どうぞ、言っちゃって下さい」
ライラがうながす。
「フェルオール様との契約者は緑の国の者でして、イヤーまーつまり、勝手に判断できなくてー。それから」
「ライラ~我が娘よ!」
「うわっ!!なんですか?」
ノックもなしに入ってきたら誰でもうわって言いますよね。
しかも叫びながら。
「すまん。大切なことを言うの忘れた」
「フェルオール、仕事は?」
リィが偉そうにフェルオールに聞いた。偉いんですけど。
「終わってから来ています。どこぞの誰かさんのように、サボっている訳じゃないんです」
「ふぅん」
火花が2人の間に散りました。
「バッカバカしい」
フィリアが大きな声で言いました。
「何!何処がだ!!」
リィが真っ先に反応して叫びました。フェルオールはポカンとしています。
「そ、それより忘れていた。ライラ契約をしよう」
「は?」
「父と子で契約?」
不思議そうな2人にフェルオールは鼻でフフンと笑って言う。
「娘が困っている時に助けに行けるだろう」
「さすが、お父さん!!」
「それから、ライラにプリラを探して欲しい」
「お母さんを?」
「最近全く呼び出されない。死んでしまったという気配もない」
しばらく考えたライラは了承する。
「分かりました」
「よろしく頼んだ。用が有る時は呼べ、てきとーに」
「オイ!!」
2人は契約書にサインしました。
「それで…あの…」
フォルティナールが話を聞いてもらえなくて泣きそうです。
「緑の国にそういう専門的な人がいるんで、母上殿を探すついでに行きませんか?」
「う~ん」
渋る2人。というか、フィリアが渋る。
「緑の国に行きませんか」
結局フォルティナールのひと言で決定した。




