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鏡のない世界

作者: Suta
掲載日:2025/10/07

テーマ : 鏡のない世界について、書きました。


少し、重い内容になりましたが、個人的には、好きな内容が書けました。

是非、最後まで読んでください。



僕は、「鏡」というものを創造する。

それは、僕たちの世界があべこべに見えるものだ。


だからこそ、鏡は嘘つきである。

でも、この世界には鏡が存在しない。

鏡がないから、僕は自分の顔を知らない。


自分の表情すら、確かめられない。

髪を整えるときも、手探りの想像でしかない。

声だけが、自分の存在の手がかりだった。


写真はあるが、そこに映る僕は過去の僕でしかない。


今、この瞬間の顔は、僕にも分からない。


僕は支度をし、学校に向かう。


空は一面の雲に覆われ、光がやわらかくにじんでいた。

雲が広がり、太陽の位置さえわからなかった。

どこを見ても灰色で、空の奥行きがなくなったようだった。

歩道を歩く僕の影は、曇り空の光に淡く溶け、輪郭を失っていた。

人々の顔も、僕には遠い世界の存在に見えた。


教室に着く。

僕が入った瞬間、教室が妙に静かになった。


理由は、分かる。

僕は、下を向きながら自分の机に向かう。


……


机に文字が書かれている。

書かれていた文字を、僕は見なかったことにした。


僕は、その文字を消す。


……


学校が終わり、靴を履き替える。


その時、足に痛みが生じた。

痛いどころじゃない。鋭い痛みが指先から駆け上がり、背筋まで一瞬で凍らせた。

激痛だ。


足を見ると、画鋲が深く刺さっている。

靴に画鋲が入っていたらしい。


痛い、痛い、痛い、痛い、痛い......


……


……どうでもいいか。

__そんなこと


僕は住んでいるマンションの屋上に向かう。

僕は、どんな顔をしているのだろう。


屋上に着いた。

曇り空の下、灰色の街を見下ろす。

鏡があれば、顔の表情や微妙な感情の変化を確かめられたのかもしれない。

でも、鏡はない。


僕は自分の顔のことを知らない。

なにも、分からない。


屋上の塀を登り、僕は塀に立つ。


想像してしまう。

もし鏡が存在していたら、僕は自分を確かめることができただろうか。

そうすれば、こんな選択を……


でも、この世界には、鏡はない。


もしも、そんな話をしても意味がないのだ。


今の僕の顔は笑顔な気がする。

そう思うと、自分自身に不気味さを感じた。


………




主人公は、最後どのような行動をしたのか、想像にお任せします。


私は、意外とこういう物語が好きなんですよね、、やばいかな、、

誤字脱字などがありましたら、教えてくださるとうれしいです。


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重い話、大好物です!
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