夜の配信を始めるというクエスト
事情(発熱)により明日の更新は中止になります。ご迷惑をおかけしますが、今後ともこの作品をよろしくお願いします。
洞窟で魔物狩りを続けてしばらく経ち、そこそこレベルも上がったころ。そろそろ夜の配信を始めようと思ったが、現実世界で晩御飯を食べていないことに気が付いた。
いくらリアリティが高いとは言え所詮はバーチャル世界。現実の方でしっかり栄養を取らないと死んでしまう。そういうわけで、システムウィンドウを開きログアウトする。ちなみにしっかり洞窟から出た安全地帯でログアウトしているから入ってすぐに魔物に襲われることはない。
頭を覆うVRゲーム機を取り外し、俺はベットから起き上がる。このVR機器は脳から体に届く信号を全てゲームでの行動として扱うからな。当然現実世界での体は一切動かない。だから長い時間同じ体制でも平気なベットでゲームをやる人が多い。
まぁそんなことは置いておいて、俺は食事を用意しなければならない。なるべく早く配信も始めたいしな。
ここは手早くカップ麺で構わないか。いくつか買いだめもあることだしな。それを食ったらもう一度配信を始めよう。
カップ麺て簡単に用意できるのに美味いよな。俺は1人暮らしなだけあって自炊はしているが、たまに面倒になった時はこうしてカップ麺を食べる。
ずっと昔からあるものらしいが、VRゲーム機に並ぶ発明だと俺は思っている。
そういうわけでお湯を入れて3分待っている間にネットでのD2の評価を確認していく。どうやらおおむねかなり高い評価らしい。超有名なチャンネル登録者500万人を超える配信者さんも今夜配信する事を公表していた。
彼女は大手すぎるな、さすがに。俺が戦えるような相手ではない。
そんなこんなで見ているうちに3分が経った。カップ麺、いただきます。
うん、美味いな。俺はいつも醤油味を食べているが今日はシーフードだ。シーフードというのも悪くはない。
黙々と食べ続け、いつの間にか完食。また買ってこよう。そうしたらしっかりとゆすいでゴミ箱に捨てる。ゴミ捨てはしっかりしないとな。
そういうことでもう一度ベットに横になり、VRゲーム機を頭に装着する。
これでVRゲーム機のスイッチを入れて……。
そして俺はD2の世界に戻ってきた。森の中だ。一旦街に戻って配信を始めよう。
街の中心の噴水から少し離れた所に行って配信を始める。なんでかというと、噴水の広場は人が多すぎるからだ。
俺のチャンネルで配信を開始する。待機状態にしていたからか、既に40人近くの人が来てくれていた。
「ファクターだ。これから夜の配信を始めて行こうと思う。皆よろしくな」
コメント
『よろしくよろしく』
「さて、じゃあ早速だが皆に報告したい事があるんだ」
レベル上げの結果だ。俺のレベルはこの程度まで上昇した。
◆◆◆
ファクター
剣士:Lv.11
ステータス
HP 130/130
MP 65/65
STR 55 [+] <+10>
DEF 15 [+] <+10>
AGI 55 [+]
INT 10 [+]
VIT 15 [+]
DEX 10 [+]
ステータスポイント:0
スキル
<剣術Lv.2><暗視Lv.2>
◆◆◆
「報告したいのはステータスの事だな。裏作業でここまでレベルを上げてきた。夜の配信では次の街に向かう配信をしたいと思う」
まだメインストーリーと呼ばれるものを進めていないが、進める前に次の街までは行っておきたい。
コメント
『ガチ勢じゃん。今んところの最高記録は12だからまじの最先端だ』
「そういうこと。じゃあ今からアンケートを取る。どの方角から次の街に向かうか、投票で決めようか」
昼の配信の時に言われていたことだ。しっかりやらないとな。