2 愛とはなんだ
拓也「どぉぉしてだよぉぅ!?なぁんでだよぉう!?」
朱里「落ち着け拓也。叫んでも何の解決にもならないぞ」
拓也「お前はなんでそんなに落ち着いていられるんだよ?お前の数学のノート、もう哲学のノートじゃねえか」
朱里「そうだな。『愛とはなんだ』、『なぜこの世には差別があるのか』、『なぜ人は他人を見下すのか』。他にもいろいろ書いてしまった。授業中はやめろと言ったはずなんだがな。私はもう開き直って、数学のノートの表紙に『哲学』と書き込んだぞ。油性ペンで」
拓也「なるほど、開き直ったからそんなに落ち着いていられるのか。じゃあ俺も開きなお・・・」
俺「愛とはなんだ!?なんなのだ!?」
拓也「無理だ。開き直れない。どうしてこうなった?『人はなぜ争うのか』、『人はなぜ傷付け合うのか』という問いは解決したはずだ」
朱里「どうやら山田は、問いの答えを見つけてはまた新たな問いを見つけてしまうようだな。仕方ない。今日もまたくだらない話に付き合うとするか。なあ、拓也?」
拓也「何故俺に話を振るんだよ!?この前の話、めっちゃ退屈だったわ!二度とあんなつまんねえ会話・・・」
俺「なぜ人は愛し合いそして争い傷付け合うのだ!?愛することもあり憎しみあうこともあるのはなぜだ!?なぜなのだ!?」
拓也「OK。『愛とはなんだ』。これが今回のテーマだな。では鈴田朱里くん、意見を言いたまえ」
朱里「その言い方ムカつく!まあ良いけど。愛は恋とは違って純粋なものだと思う」
拓也「それは、恋が汚いものだということか?」
朱里「うーん、愛に比べたら綺麗とは言えないわね。だって恋には嫉妬とか、そういうドロドロしたものが絡んでくるでしょう?愛はいつだって澄んだ青空のように綺麗だわ。人を愛するというのは、常にその人の幸せを願うことだと思うの」
拓也「俺も同じだ。愛は自分ではない誰かの幸せを願い、他人の幸せを実現しようとすることだと思うのだ」
俺「とても良い意見が聞けた。ありがとう。俺は愛を、恋以上に揺ぎないものだと定義する。失恋という言葉は良く聞くが、失愛なんて言葉は聞かないだろ?愛は熱を帯びやすく、そして冷めにくいんだ」
拓也「今回の話はなかなかおもしろかったぜ。でもこれっきりだぞ?」
朱里「うーん。私はもう一回やってもいいけど。拓也がやるなら」
拓也「俺は嫌だ。そういうのは君たちだけでやってくれたまえ、スミス君」
朱里「嫌なのか?」
拓也「・・・まあ、そこまで言うなら俺も参加する」
朱里「これで決まりだ。面倒くさいかもしれないが、これこそ山田の中二病を治す唯一の方法かもしれない」
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