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乙女ゲーのガヤポジションに転生したからには、慎ましく平穏に暮らしたい  作者: 茶坊ピエロ
二章 入学式と転生者の秘密
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シナリオと現実は全く違う

 宮殿へと向かう最中、人力車をしていた所為でか目立っていた俺たちは宮殿近くに来たので、スピードを落として帝都を走行している。

 道端で一部の貴族が同じことをしろと、従者に頼んでいたが、身体強化魔法に通常の三倍の魔力を込めてやっとできる代物で、魔法を精霊を介さずに使えて、魔力が多いか循環率が高くないと真似なんて到底出来ない。


「うぇ、気持ち悪い」


「この馬車は内部は人力車用に改造してあるけど、外部は基本的に普通の馬車だ。サスペンションが付いてるから、わりと揺れは少ないと思ったんだけどな」


「速度が問題だ!速度が!どこの世界にシルバーウルフ並みの速度を出す馬車があるんだ!」


「あ?その速度のおかげでお前はいつもより少し早い程度の寝覚めで済んだんだろうが!感謝しろよ!」


 シルバーウルフとはBランクの魔物で、速度に特化してる。

 速度はそれこそ新幹線並みに出るのではないだろうか。

 しかしそんな速度が出せるのは驚異でありながらも、群れを作らないことと、速いだけで攻撃性もあまりないからBランクとされている。


「そりゃ普通に起きたらもう1時間は早く起きないといけなかったけどよ!」


「本当は御者を雇ってもよかったんだぞ!」


 実際アルザーノ学園から宮殿までは、普通の馬車で1時間の距離だ。

 それが俺が人力で馬車を引けば10分弱で着く。

 けどこれが疲れるんだよなぁ。

 魔力と体力を同時に消費するから、できればやりたくない。

 クレのやつも風で手伝ってくれればいいのに、中でおそらくぬくぬくしてる。


「なんでだ?馬だけでいいだろ、こんな高性能な馬車があるんだし」


「これはお前が思ってるより重いんだぞ?馬に引けるわけないだろ」


 なにせエアコンにソファ、ベッドにシャワールームまで積んであるからな。

 おそらくこの世界一重い馬車だろう。

 いろんな意味で。

 外部に俺の前世の知識を漏らして、無駄に集られたくないから、この馬車にロマンを詰め込んでいる。

 そのうち自動車に改造する日も近いかもしれない。


「馬車の概念が壊れそうだ」


「夢とロマンを詰め込む以上仕方ないだろ」


「夢とロマンって・・・馬車の中は一体何が・・・」


「そんな気になるなら入ればいいだろ」


「あ、あとで。あとで見せてくれ!」


「え、やだよ。出し入れめんどくさいし」


「いいだろケチ!」


「はいはい。ほら着いたぞ」


 馬車を止めて、扉をノックする。

 全員満足そうな顔をして出てきた。


「リアス!この馬車はすごいわね」


「涼しい空間に、快適なソファ、まるで屋敷にいる気分を味わえたよ。これ売れるんじゃないか?」


「イルシア、こんなの販売したら馬車の製作を受け持ってる商店が赤字になるだろう」


「イルシア先輩、バルドフェルド先輩。リアスくんが作ったこの馬車は馬が引けないと言うデメリットがあってかなり重いんです」


「え、じゃあそんな馬車をリアスは動かしたって言うのかい!?」


「そう。リアスくん以外だと引けるのはイルミナくらいじゃないかな」


「恐縮です」


「貴族の馬車ってこんな豪華なのねー」


「ミルム先輩!?これは兄貴が特別だからですわよ!?」


「たしかにこんな技術も持っていて力のある人間の頼み、私が皇帝でも損失は国家規模と認識するわ。それにずる賢いときた。どうしよもないわね」


 それぞれ称賛を言いながら馬車から出てくる面々。

 ミルム先輩だけ遠い目をしてる。

 まぁ仕方ないよな。

 初めて見たときはミラとイルミナとアルナも、同じ顔してた。


『快適でした』


『ちゃんと精霊用の部屋も用意してるリアスはさすがブヒィー』


『フェリーがうらやましがってました。この馬車はフェリーも気に入ってるから』


『すごかったけぇなぁ。アチキも公爵家の馬車を見てきたが、こんなに乗りやすい馬車はみたことあらへんよぉ』


『・・・眠い』


「すごいよー!広かったよー!」


「うんすごい!グレシア感謝!」


 精霊、聖獣達も馬車については満足のようだ。

 まぁ精霊用にベッドルームも備え付いてるからな。

 

「え、やっぱり内部めちゃくちゃ気になるんだけど・・・ちょっと覗いて良い?」


「良いけど早くしろよ」


「へへっ、やったぜ」


 グレイが馬車の中に入ろうとするが、まるでそれを邪魔するかの如く騎士が俺達に駆け寄ってくる。

 と言うよりターニャ兄妹の方にか。


「ぐ、グレシア様!?それにイルシア様もこんなに早く来て下さるとは。先ほど伝達を出されたばかりだと言うのに」


「は、え?ブレイニュード!?」


 グレシアに名前を呼ばれた騎士を俺は知っている。

 彼の名前はニコラ・ブレイニュードで、攻略キャラにこそ入らないが主要人物だ。

 ニコラはアルバートルートで始めた二周目で、グレシアに別の婚約者としてあてがう人物だ。

 彼は幼い頃からアルバートの皇子付きの騎士だったのだが、アルバートが学園に入ると同時に気に入らないと言ったために後宮勤めにされてしまった。

 グレシアとアルバートが婚約してから、学園に入学するまでずっと二人を見ていて、グレシアの境遇に疑問府を浮かべアルバートに告げ口したほどだ。

 しかし皮肉にも、それが理由で皇子付きを外されてしまったのだが。


「グレシア様、彼は?」


「あ、ごめんなさいアルナ。みんな紹介するわ。彼は宮殿の後宮にお勤めしている騎士でニコラ・ブレイニュードよ。去年まではアルバート殿下の皇子付き騎士だったほどの男よ。幼い頃から私達を見てくれていたのよ」


「ニコラです。よろしくお願いします」


 俺達はそれぞれ自己紹介をする。

 グレイとグレシアとイルシア先輩とバルドフェルド先輩は昔なじみで挨拶は不要だが、俺達は初対面だからな。

 でもシナリオの主要キャラって事もあって、実質ニコラを知らないのはアルナとミルム先輩だけだが。


「ニコラ、お前はまるで俺達が宮殿に来ることを知ってるみたいだったな。どういうことだ?」


「あれ?イルシア様達は城からの伝令があって足を運んで下さったのではないのですか?」


「いや、こちらにも色々と事情があったからだ。そちらの言伝は受け取ってはいない」


「そうだったのですか。これは飛んだ勘違いを」


「それでなにがあった?俺を陛下の住む宮殿に呼びつけると言うことは、それなりのことが合ったんだろう?」


 そうだ。

 次期当主とは言え、城へと呼ぶ伝令は緊急のモノ。

 じゃなければパーティの招待状くらいでしか、公爵家と言えど出向くことはないだろう。


「はい。訃報にございます。今朝方、ゾグニ・フォン・ターニャ様はお亡くなりになりました」


「なにっ!?」


 なんだと!?

 このタイミングでゾグニが死亡する!? 

 シナリオではグレシアが処刑されるときにともに処刑されるはずだ。


『これは驚きました。今まで多少のシナリオとのズレはありましたが、まさか登場人物が、シナリオでの役割を前に死亡するケースは初めてですね』


 クレの言うとおりだ。

 ゾグニが死んだところで個人的には何の痛手もない。

 寧ろありがたいくらいだ。

 だが、ゾグニは幻惑魔法を使う精霊と契約している。

 つまり不正を暴かれる術がない。

 故に、殺される理由や動機がわからない。

 だからこそグレシアを理由にそのまま処刑したとみていたわけだが、まさか違うのか?

 判断材料が少なすぎる。


「父上が・・・ニコラ、伝令を出したのは?」


「もちろん皇帝陛下でございます。すぐにご案内致します」


「あぁ、こいつら全員同行してもらっていいか?」


「構いません。どうぞ」


 俺達はエルーザ陛下が公務を行っている玉座の間へと案内される。

 前は陛下の私室だったが、今回は公共の場だ。

 一応礼節を持って接しなければならない。

 玉座の間の扉の前へと案内される。


「陛下、イルシア様とグレシア様、並びにそのお供の方々をお連れしました」


「許す。入れ」


 扉を開くと玉座に座るエルーザ陛下とその横に宰相のアデルさん。

 後ろに控えるゴードンと青年の姿が見える。

 あの青年もみたことあるな。


「げっ、なんでリアス達までいるんだい!?」


「ご無沙汰してます陛下、こちらにも事情がありました故・・・」


「そ、そうか。ニコラ、後ろに控えて休め」


「はっ!」


 ニコラはそう言うとゴードンの左隣に腕を後ろに組んで並び立つ。


「まずはイルシアよ。お前の父の訃報は聞いておるな?」


「はい」


「然らば。今日お主の父が、屋敷で首だけの姿になって発見された。被害はそれだけに留まらず、屋敷にいた側近騎士を含めた三名を除き死亡。死亡していない騎士を含めた使用人はすべて行方不明だ」


「え・・・」


 イルシア先輩が呆然とするのも無理はない。

 幼い頃世話をしてくれた使用人もすべて消えたのだから。

 そして恐らく生き残った理由も余りよろしくないだろう。

 公爵相手にそんなことするような奴らはロクな連中じゃない。

 頭の螺子が外れて居なきゃそんな真似は出来ないからだ。

 現に貴族を殺す方法は毒殺か暗殺で秘密裏に行われる事が多い。

 何故なら、そんな公に事を知られれば皇帝を含めた帝国貴族達に、命を狙われてしまう。

 ご丁寧に頭部だけを切り取って居たなら尚更だ。

 国に喧嘩を売ってるに等しい行為をする奴らに捕まっている使用人も奴隷にされるか、人体実験のサンプルにでもされてるだろう。


「突然の事で驚いただろう。しかし貴族としての義務は果たしてもらわないとならない」


「はい・・・」


「イルシア、お前をターニャ家の当主代理とする。正式に来年度の卒業後に引き継ぎし、ターニャ家当主となる。受けてくれるか?」


「謹んでお受け致します」


 これは何とも言えない。

 ターニャ家を狙っての出来事か、それともゾグニ本人を狙っての出来事かはっきりしてないうちに当主代理となってしまうのはあまりよろしくない。

 これは単純にお前は囮になれと言われているのと同義だ。

 まぁイルシア先輩もそれを承知で引き受けたんだろうが。

 

「よろしい。次はリアスは余に何の用だ?」


「陛下に頼みがあったんですが、その必要はなくなったため何の用もございません。忘れて下さると助かります」


 イルシア先輩がターニャ家の名誉を傷つけずに、当主代理になれた以上俺からは言うこともない。

 そもそも不正を明かしに来たのに、その不正本人が死んでいては今更明かす意味も無い。


「必要がなくなったとはどういうことだ?言え」


「かしこまりました。元ターニャ家当主のゾグニの不祥事の証拠を持ってきておりまして、ゾグニを裏から内密に処理して、ゾグニの悪事を表沙汰にせずに、ターニャ家の評判を落とさないままイルシア様に当主を受け渡してくれるように願いでようと思った次第でございます」


 俺が頼み込もうとしていた事を淡々と述べる。

 自分で言うのもなんだが、結構な無理難題を押しつけていることはわかる。

 そしてそれを断るに断れない事柄なのをわかっているのか、メンツを見渡して俺にジト目を向けてくる陛下とアデルさんとゴードン。


「お前・・・」


「どうしました?」


「無礼だね君。まぁ僕はそう言うの嫌いじゃないよ」


 後ろに立つ青年騎士が俺に向かっておちゃらけに話しかけてきた。

 なんか女遊びしてそうな騎士だな。


「ジノア、発言を許した覚えはないぞ」


「スミマセン陛下」


 ジノア?

 ジノアって第三皇子のジノアか!

 通りで見たことあるような顔だ。

 でも廃嫡になったジノアがどうして陛下の後ろに立ってる?

 騎士になったとか?


「全く、我が愚息達はみな誰に似たんだ」


「僕は親父殿だと思いますよ」


「ジノア!」


「苦労しますね陛下」


「やかましっ!お前も原因なんだよリアス!お前アタシが断れないようなメンバーで来て全くとんでもないよ!今すぐにでも公爵の爵位授与をしてやろうか?あ?」


 おいおい、いくら側近騎士しかいないからって口調------え?

 陛下が俺に爵位授与をするって脅しを駆けた途端、ニコラの目が変わった。

 俺をまるで睨んでいるような。

 公爵に何か恨みでもあるのか?

 ニコラにそんな設定あったっけ?


『ニコラという男に悪意を感じます。敵意と言うほどじゃありませんが気を付けて下さい』


 クレが警戒してるってことは、結構ヤバいな。

 普段こんなことクレは言わない。

 魔力が比較的高い相手で、俺に対して害のある視線を向けた奴にはこうして俺に教えてくれる。

 つまり彼は騎士でありながら、魔力が高い人間。

 もし、精霊と契約している場合剣術と魔法どちらも使える厄介さを兼ね備えていると言うわけだ。

 でもシナリオではウェディングエンドの時も登場するくらいだし、良い奴だと思うんだけどな。

 

「まぁ陛下。リアスの非常識さは今に始まったことじゃないですよ」


「チッ」


 アデルさん酷い言い方。

 ていうか舌打ちすんなよ。

 あんた一応この国のトップだぞ。

 他に人が居ないからいいけどさ。


「ところでリアス。貴方に1つお願いと1つ依頼をさせて戴きたいのですが」


「俺はここに来たことを今更ながら後悔しています」


「そんな難しいお願いでもないですよ。証拠の品を提供して貰えないかなと思いまして」


 依頼の方は難しいって取れるんだけどそれ。

 まぁこの証拠は元から渡そうと思っていたモノだし、別に構わないけどな。

 俺はビデオカメラをアデルさんに渡す。


「ほぉ、これはビデオカメラですか」


「俺の実家の領地の特産品ですからね」


 アデルさんがゾグニの側近騎士が元側近騎士を殺害する映像を投影する。

 それを見ただけじゃ、これのどこが証拠なのかわからないだろう。


「たしかにこれはゾグニの側近騎士ギルスの殺人の証拠ですが、ゾグニが行ったモノかどうか判断が付かないので証拠とまではならないです。貴方には驚かされてばかりですが、年相応のミスもするようです」


「あ、アデル宰相。この映像を撮影したのはオレなんですけど・・・」


「グレイくんでしたか。しかしそれでも証拠として提出したのは彼ですよ。責任は彼にありま------」


「まぁ待ってください。俺が精霊を介さないで魔法が使えることは知っていますよね?」


「はい。あれには驚かされました。それがどうかしましたか?」


「俺は精霊が居なくても魔法が使えると言うことが重要です。精霊を介して魔法がどうして使えるかわかりますか?」


「それは、精霊が私達の魔力を魔法が使える魔力に変換しているからですよね?」


 たしかに人間達はそう思って居る。

 しかし事実は異なる。

 魔法を発動させているのは精霊なのだ。


「違います。実は人間は魔法を発動させているわけじゃないんですよ。精霊が人間の代わりに魔法を発動させているだけなのです。それを知っているから俺は自分で魔法を学びました。それが証拠にクレが居なくても魔法を放てるでしょう?」


「にわかには信じがたいです」


「論より証拠です。アデルさんは契約している精霊はいますか?居たら出してもらえますか?」


「はい。来い、リンドウ」


 リンドウって日本人かよ。

 出てきたのは緑色の小さなカエルだ。

 

「ではリンドウに好きな魔法を放ってと言って下さい」


「それが何になるんです?」


「何か魔法を放てば、それは精霊が魔法を使ってることになりますよね?」


「それはそうだが・・・」


 この世界の人間は精霊が魔法を放ってるとは夢にも思っていない。

 じゃなければ、自分達が魔法を使えてるなんて勘違い起こさないだろう。

 でもそれが常識だと言われたら仕方ない。

 植え付けられた常識って言うのは中々剥がれ落ちないモノだからな。


「もしこの実験が成功したとしたら、さっきの映像の側近騎士の肩にいる精霊が、魔法を使えることになりますよね?そしてこの精霊は誰の精霊ですか?」


「これはゾグニの・・・なるほどわかりました。ではリンドウ、好きな魔法を五秒後に放って下さい」


『了解ー』


 え、すごい。

 ツンデレが似合うあの女性声優にそっくりの声だリンドウの奴。

 名前に似合わないなおい。


『それじゃあ行くゲロ!ウォーターカーテン!』


 水の下級魔法ウォーターカーテンか。

 でもちゃんと放ったからこの実験は成功だよな。

 というか、成功しないはずがないんだけどさ。


「ほ、本当に魔法が放たれた・・・私は何の指示も出してないのに」


「言ったとおりでしょう?そしてこの映像の肩にはゾグニ様の精霊がいる。ゾグニ様の得意魔法は幻惑魔法です。つまりゾグニが近衛騎士のギルスが殺人を行っているときに魔法を放つよう指示をしておけば・・・」


「で、ですが、彼が幻惑魔法を使ってるとしたら、ビデオカメラに彼が映っているのはおかしくないですか?」


「このビデオカメラは幻惑魔法を使用してもカメラには映像として残るんですよ」


「な、なんですって!?もしそれが本当なら証拠も残さずにこの場を後にすることが出来ますね」


「幻惑魔法でグレイの姿を消しました。しかしビデオカメラを通せばこの通り」


「ほ、本当だ!これは不正を監視するときも応用が効くぞ・・・」


 隠蔽工作が誰にもバレることなく、簡単にできてしまう幻惑魔法だったが、たった今その常識は崩れ去った。

 それは、今までもそう言ったことで証拠を消し去っていた人間にとっても痛手だろう。

 

「すごいです!その情報とこのビデオカメラを組み合わせることができればありがとうございます」


「アリバイは崩れ去りますけど、隠蔽済みの証拠まではどうしようもないですけどね」


 結局俺達もこの情報はおまけみたいなもので、ゾグニが関わっている殺人事件だからどうにか失脚させて欲しいって頼み込もうとしていただけだからな。

 それ以前の証拠なんてどうでも良い。


「いえ、ビデオカメラには幻惑魔法が効かないと言うことと、隠蔽のために幻惑魔法を使っていたとすれば、このビデオカメラを監視目的で設置すれば、不正をある程度緩和させることが出来ます!ありがとうございます」


「さすがこの帝国の誇る宰相様です。俺が提供した証拠から使い方の応用までしてのけるとは」


「まぁこの証拠は貴方の言うとおりたしかに意味は無いですね。肝心の当人がこの世に居ないのですから」


 ゾグニは少なくとも死亡している。

 近衛騎士の方が行方不明だから、現れた時殺人容疑の証拠として出すことが出来るし、彼が生存していても二度と帝国で暮らすことはできないだろう。


「えぇ。まぁ証拠の提供したのでお願いは終わりですよね?依頼の方について教えて下さい」


「そ、そうでした。お願いだというのにこうして実演までさせていただきありがとうございます。それで依頼の方なのですが------」


 依頼についてアデルさんが話し始めたとき、ジノアとニコラの視線が気になってしょうがなかった。

 お前らそんな俺のことみてくるなよ。 

リアス「今回小難しい話が多いぞ!」

ミライ「読み飛ばしたい気分になったよね。作者もう少し考えて書きなよ!」

イルミナ「深い話にしようとしたようですが、総集編に近いですよねこれ?」

リアス「まぁ次回からテンポ良く進みそうだし、許してやろうぜ?」

ミライ「ネタバレはよく無いよリアスくん」

イルミナ「高評価とブックマークを下さると嬉しいと作者が言ってました。どの口が言うんですかね」


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