これがガヤの、ストーリーに絡まない人間の力
この量の魔物を殲滅するには、本来最上級魔法か大規模範囲攻撃魔法くらいでしかできない。
それがこの世界の常識だ。
「知ってるか?」
「なんだ」
「俺は上級魔法までなら、神話級の精霊と互角レベルで繊細にコントロールできるんだ」
「何を言っている」
大事なことさ。
例えば、竜巻を起こす上級魔法のトルネードは普通に起動するときの威力を2だと仮定しよう。
そしてライトニングスピアが威力が5だとする。
魔力調節に長けているクレがその二つを同じ威力に調節するためにトルネードに込める魔力を調節しても、その威力は同じにはならない。
よくて5.3くらいの威力のズレが生じる。
しかし俺は寸分違わず威力を調節できる。
俺はこの6年間、最上級魔法を使う練習ではなく上級魔法までの魔法の魔力の調節に力を入れてきた。
その結果がこれだ。
「面白いもん見せてやる。名付けて複合魔法だ。ライジングトルネード」
複数の属性の魔法を使える人間のことを複合魔法使いからとってつけて見た名前だ。
実際に出来るのは精霊にだって無理なんだし、俺だけの固有の魔法使用法ってところだけど。
まぁ共あれはこれは協力だ。
ライトニングスピアを纏ってる竜巻、つまり殺傷能力の高い竜巻だ。
ミキサーの様に魔物達の血肉がぐちゃぐちゃになっていく。
時間にして10秒ほどで、血溜まりの完成だ。
「なっ・・・」
「言葉も出ないみたいだな」
ただこれ、気持ち悪くなるし色々デメリットもあるんだよ。
でも雷属性に追加の魔力を注ぐわけじゃないから、ある意味真空波で首斬るよりコスパはいいんだよな。
まぁ威力を弱くすることはできないから地面がえぐれちゃうんだよな。
おかげで血の湖の完成だ。
言っててなんかいやになる。
「それほどの力、神話級の精霊持ちか」
「さぁね。敵にそれを打ち明けるほど馬鹿でもないんでね」
「応える気は無いか・・・」
言葉を発している最中に大剣を俺に横から振りかざしてくる。
いや、普通話してる最中に会話相手を殺しに来る?
まぁ避けるんだけど・・・避けるだけじゃ芸がないな。
闘いにおいて相手の心を如何に乱せるかがポイントだ。
対人戦において、相手の虚を突くことが勝利のポイントだ。
だから俺は左から来る剣に対してちょっとのかがむだけの対応をする。
このままじゃ首が切れるな。
だが土魔法のウォールを使う。
地面から頭一個分だけ彼は浮かび上がる。
「ぐぉ」
「隙アリだ」
首筋を掴んでショックボルトを起動する。
これで意識を------
まずい!
俺は咄嗟に腕を引っ込める。
次には俺が掴んでいたら手があったであろう位置に、剣が振り下ろされていた。
「冷静な判断だ。今、貴様が首を掴んでいれば、確実に手を切り落としていたというのに」
「動揺を装い、俺に攻撃を誘うか」
「貴様は魔術師なんだろう。それもかなりの実力者。だが経験が少ない。違うか?」
たしかにこいつの言うとおり、俺は魔物との闘いの経験は人とは余り多くない。
イルミナとミラくらいなもんだ。
だがこいつ、俺とはさっきの一太刀しか交えてないのにどうしてそこまでわかった。
「ファイアボール」
「わかっていないようだな。ハァ!」
牽制で放っただけだ。
こいつとは近接戦はしていけないと判断した。
少なくとも対人経験からはこいつのが上だ。
だが距離を離そうにも、どんどん距離が詰められていく。
「ちっくしょ!スローウィンド」
魔法を放つ直後に、自分の大剣を突き刺し突風に耐える。
即座に剣を抜くが、それでも少しは距離を取れた。
まぁこいつの突撃は止まらないんだが。
「熟練の剣士は一流の魔術師を超える。それが例えどれほどの天才であろうとも、斬れない魔法など存在しないのだ!」
「斬れない魔法くらいあるだろ!ライトニングスピア!」
「やはり雷属性も使えるか。つまりわかる限り三属性使えるトリプルか。さっきの魔物を殲滅した魔法と良い、貴様を生かせば今後帝国を増長させかねない事態になりかねん」
ライトニングスピアまで斬り落としやがった。
あの剣に何かあるのか?
それとも剣術には魔法とも、格闘技とも違う何かがあるのかよ。
「こりゃあ被害を出す可能性とか言ってられないな」
俺がライジングトルネードを使わなかったのは、被害が想像できなかったからだ。
地面を抉るレベルの魔法を放つ方向でも間違えてみろ。
たちまち俺は悪者になる。
でもこんなの出てきたら、より被害が増える可能性があるだろう。
「ライジングトルネード」
「くっ!」
さすがに避ける態勢に入るか。
だがこの規模を避けることができるか?
ざっと3000近い魔物を一瞬で葬る魔法だ。
あいつは剣をまるでバッドの構えのように持ち直した。
「おいおい、嘘だろ?」
結果から言って、奴はトルネードに乗った。
大剣をサーフボードのように使い、ライジングトルネードを波として扱ってるかのように、優雅に上空へと飛び出した。
大剣を持ち直し、そのまま自由落下に身体を委ねながら剣を振り下ろしてくる。
「重力プラス剣の重さで、最悪の威力だろうな」
「うぉぉぉ!」
だがこれは甘い。
避けられない距離ではない。
間合いを見誤った?
わからないから、念には念を入れて、風の中級魔法である飛翔で離脱する。
浮遊魔法より、高速で空を飛ぶことが出来る魔法だ。
代わりに自分の魔法でも、酔うときがあるんだけどな。
俺の居た場所に剣が振り下ろされた。
そして彼の思惑もすぐにわかった。
剣が突き刺さった地面が変形し、彼と同じサイズの人形が生まれたのだ。
「それ魔剣かよ」
「魔剣を知っているか。ならこれがどういうことかもわかるな?」
魔剣は精霊契約とは別で、人間が魔法を使う方法。
最も、その魔剣によって能力は異なる。
あの魔剣はゴーレムを作る魔法のようだ。
ただ発動するためにデメリットが生じる。
それがあの高さから飛び降りて剣を突き刺すことだったのだろう。
まんまと俺は魔剣を使う機会をみすみす与えてしまったと言うわけだ。
そして魔剣は総じて、能力が異常だということ。
ゴーレムが急速に動き始める。
あんなのゴーレムの動きじゃねぇよ。
俺を挟むように前後で二人が剣を構える。
ゴーレムの方は土から剣を生成したようだ。
「2対1で貴様には負ける気がしないな。」
「あぁそうかい!最悪だよ」
俺は後方のゴーレムに気にしながら、前の男と闘わないといけない。
しかも魔物と違って高速で動ける。
それにさっきとは違って魔法を放つ隙を、目の前の彼がくれるとは思わない。
結構じり貧じゃねぇか。
まずは動き出したのが前の男だ。
まるで大剣が普通サイズの剣かの様に振るってくる。
しかも片手で。
「チッ!ウォーターカーテン!」
「下級魔法で俺を足止めしようとは甘いな!」
ウォーターカーテンは前方に大きな水の膜を作り出す魔法。
これで視界が悪くなり、水に飛び込んだところで後ろから迫り来るゴーレムを対処使用と考えていた。
しかし水のカーテンに突撃する前に大剣を投げつけてきた。
でたらめだ。
「あぶねぇ!」
「よそ見をしていていいのか?」
「ゴーレムならシールドだ」
シールドと土で出来た剣が拮抗する。
当然だ。
あの土の剣は魔法で出来た剣。
物理攻撃は全く防げないシールドだが、土で作った剣なら別だ。
本来はタダの土の集合体のためだ。
「片腕が塞がっていては、先ほどの規模の魔法は無理だろう!」
こいつ素手でも闘えるのかよ。
だけど、それはこちらも望むところ。
あいつが突きつけてくる拳に合わせて、蹴りを入れる。
マジかよ。
脚と腕で力が互角とか、こいつどんな腕の鍛え方してんだ。
何度か拳と脚が交差するが、脚では限界がある。
バランスを崩してしまった。
「隙だらけだな。喰らえ!」
「しまっ!」
ゴーレムが大剣を奴に投げてパスしたのだ。
俺は胸に大剣を振り下ろされた。
咄嗟に後方に飛び退いたから、即死は免れたけど、やべぇな。
血が止まらない重傷だ。
臓器が無事だが決して浅くはない。
「いってぇ・・・」
「休んでる暇など与えると思うか?」
「くそっ!」
縦に真っ二つになる位置で剣を振り下ろされれば、痛いのを我慢してでも動くしかない。
俺は更に飛び退こうとするが、痛みで上手く踏ん張ることが出来ず転んでしまった。
無理矢理身体を転がして、難を逃れる。
「無様だな」
「無様で結構だ。死ななきゃ良いんだからな」
俺は治癒魔法のヒールを使って傷を塞ぐ。
「聖属性まで使えるか。まさか貴様が帝国の聖女か?いや男だから聖人か」
聖魔法の一つの治癒魔法を使っただけなのにな。
まぁ聖女の噂を知っていると言うことは、聖女を亡き者にしようと来ていたのか?
或いは帝国を滅ぼしに来ていて、聖女を手に入れに来た可能性もあるな。
まぁわかんねぇけど。
「俺はどっちでもねぇよ。聖魔法が使えるくらい、そんな驚くことじゃねぇだろ」
「そうだな。神話級の精霊持ちならそれくらいできるだろう」
「神話級の精霊について知っている口調だな。あんたはヒャルハッハ王国の軍人か。諜報員って説もあるな」
結構当てずっぽうで言ってみた。
単純に最近神話級の精霊と契約した人物がヒャルハッハ王国に居ることを耳にしたから、適当に言ってみただけだが、どうやら正解だったらしい。
先ほどより目付きが鋭くなってる。
「貴様、最初から王国の手の者だと気づいていたのか?」
「さぁな」
「ますます生かしておけないな。貴様は強い分、発言力にも説得力が生まれてしまう」
はぁ、マジかぁ。
言ってみるもんだな。
でも王国の諜報員ってことは、帝国を滅ぼそうとしたことが主な目的だな。
仕方ねぇな。
「なぁ、俺はあんたを殺すつもりはないんだよ」
「それは甘いことだな。そして失礼なことだ。敵と相対する以上、相手を殺すつもりで闘うのが礼儀だ。無傷で俺を捕らえようとは思い上がりも甚だしい。彼我の実力差など、一度相対すれば把握なんて容易だ。そして俺は貴様を危険と判断した。殺すつもりだ」
普通は一度相対するだけでか。
俺にもそれができれば、もっと早くにこの決断が出来たのにな。
「あぁ、それはよくわかるよ。だが勘違いするなよ」
さっきまではたしかにただ気絶させれば良いと安易な考えをしていた。
でもそれは間違いで、反省すべき点だ。
だって、さっきの一太刀で俺は死んでいた可能性があったんだから。
俺はこいつに本来の闘いをさせなければ勝利だよな。
両手を地面について、頭を下げる。
土下座のポーズだ。
「なんの真似だ?」
「敬意だ。悔しいがあんたとは正攻法で闘っても勝てないみたいだからな」
次の瞬間、俺とこいつとゴーレムを囲うように土の壁が立方形で覆われる。
辺り一面真っ暗だ。
俺が選択したのは、この真っ暗な世界でやりたいことを一切させない方法だ。
「なにも・・・見えん」
「あんたは魔法は使えないみたいだからな。索敵魔法を持ってる俺と、この暗闇の中でどれだけ闘えるかな!」
それでもこいつは音とかで距離感を図りかねない。
それだけ俺はこいつ評価してる。
だから俺は闇属性の幻惑魔法であいつの視界を奪うのでは無く、物理的に暗い空間を作り出したんだ。
「ファイアーボール」
無意識に奴は、ファイアーボールの方を注視する。
この暗闇の中で灯りが灯れば、本能的にそこを見てしまう。
それが狙いだ。
「隙だらけだな」
「ぐぁっ!」
顔面に拳を振るう。
当然、吹き飛ばされていく。
ゴーレムも俺が見えなくて攻撃をしない状態だ。
おそらくあの男が操っているからだろう。
視界を奪われているから、どうしようもないってわけだ。
そして吹っ飛んでいる間に、後ろに回って背中に触れる。
「この情態なら避けようがないよな?ショックボルト」
「んぐぅう!」
背中に触れて電流を流しているため、身体が震えてるのがわかる。
このまま意識を刈り取れれば良いんだが、どうやらそうも上手くいかないらしい。
「ふんっ!」
「マジかよ。ショックボルトで気絶しない人間とかいんのか」
スタンガン張りの電気ショックだ。
一瞬なら痛みで済むかも知れないが、今のは一瞬じゃ無かった。
それなのに気絶しないとか、ミラみたいによっぽど雷に耐性があるのか、それとも単純に化け物か。
どちらにしてもショックボルトで意識を刈り取れれば良かったのにと言わざるを得ないな。
いや、大剣を地面に垂らしたまま。
全く効いていないというわけではないらしい。
半身麻痺ってところか?
じゃあもう一度ショックボルトを当てれば意識が刈り取れるはずだ。
「あんた、結構今ので来てるだろ?降参したらどうだ?」
「ハァハァ・・・誰が降参するか」
結構肩で息をしてる辺り、体力もかなり持って行かれたらしい。
これは俺が優位だよな
「これには欠点がある!ハァァ!」
ゲッ!?ここファンタジーだもんな。
索敵魔法で奴の大剣から、刃の部分だけが外れるようにこちらに迫ってきている。
要するに斬撃を飛ばすという行為。
当たらなくてもいい、この壁を崩して視界を取り戻そうという魂胆か。
「シールド」
「はっ!斬撃は魔法じゃない!」
「なるほどな。あんたが冷静じゃないと言うことがわかった」
しかし暗闇は冷静な判断力を鈍らせるようだ。
何故、奴が今まで斬撃を使わなかったかわかる。
それは隙ができるからだ。
それも闘い慣れしてない人間にも丸見えな。
「目に見えた隙を見逃すほど、俺は甘くないんでね」
「くっ!」
脇の締めが甘くなる。
斬撃を放つには力を入れるものなんだろう。
シールドを貼ってみたのは、それが魔法かどうかたしかめるためだったが、自らバラしてくれるとは思わなかった。
おかげでシールドを貼らずにすぐ避けることができた。
「お前は魔法使いに体術で負けるんだ。身体強化」
「身体強化!?今までは使っていなかったのか!?ま、待て!」
「誰がその要求を呑むんだ?」
あばらに思いきり膝蹴りを入れる。
プロボクサーだって脇腹にヒットすると意識が飛ぶ。
人間である以上、あばらは弱点だ。
「がはっ」
「自分の幕引きにこの暗闇の檻を壊すか」
こいつが倒れると同時に土の壁が斬れて崩れ始めたので、俺は魔法を解く。
結構泥混じりの土が降ってきたけど、まぁ言うほど多くは無いな。
「さすがに意識が飛ぶのは一瞬か」
俺は意識を取り戻す男の頭をアイアンクローで鷲づかみにする。
なんでこんなことするかって?
アイアンクローってなんとなく、強者感あるじゃん?
「なぁ、これでショックボルトをしたらあんたの意識は飛ぶんだが------」
「殺せ。敵の情けなど無用」
「え、やだよ。憂いは残したくないじゃん。面倒だよ?遺族から報復とか」
「貴様・・・どこまで敵を愚弄する気だ」
「愚弄ね。死ぬことが敬意なら、俺はいくらでも愚弄するよ」
結局どんな理由であれ、命を奪うことで生まれる縁って言うのはろくな物がない。
正直な話、命あっての物種ってよく言ったもんだと思う。
どんな報復もが来ようとも、こうして無傷で差し出せる人間がいれば、交渉という切符が手に入る。
だったら俺はどれだけ苦労しても、その切符を手に入れるさ。
現に大怪我したのに、俺はこいつの命を奪おうとはしなかったしな。
それはミラもイルミナも同じ。
この魔物大量発生が人為的なモノだった場合、俺達が魔物の相手をすれば実行犯が邪魔してくる。
それはできるだけ生きて捕らえるて、事前に話し合っていた。
アデルさんは難しい顔をしてたけどな。
まぁ俺の大切なものに手を出せば、半殺しくらいはしたかもしれないが、未遂だしな。
「絶対に次は殺してやる」
「頑張れ。次が無いことを祈ってるぜ。ショックボルト」
彼の意識をショックボルトで刈り取り、一件落着だ。
立ちくらみがしてきた。
気がつけば雨が止んでる。
俺もう倒れてもいいかな?
重力に身を委ねるが、地面へは一向にたどり着かない。
「リアス、大丈夫かい?」
「イルシア・・・先輩?」
なんでここにいるんだ?
魔力の補充があるから、国境ギリギリで陛下と一緒に待機していたはずなのに。
「君達が魔物を一掃したあと人影が三つ降り立ったからな。君達は恐らく倒すだろうとは思っていたから、三人の賊を連れてく役割くらいは担おうと思ってな」
「結構ギリギリでしたけどね」
一歩間違えたら命を落としていたかも知れない。
人間と闘うのは魔物と闘うよりキツいな。
「見てたさ。俺じゃあ、とてもじゃないけどそいつには勝てなかった」
たしかに土魔法で暗闇の中冷静さを失ったのは、俺の異常な魔法を先に目の辺りにしたおかげだ。
脅威となりえない相手では、例え暗闇でも冷静でいられた可能性が高い、
「褒めたって何も出ないっすよ」
「もう、もらってるさ。俺は命を救われたからな」
それは花そそのシナリオで、グレシアになにかあったときに返してもらおう恩だ。
ちゃんと返してもらうから覚悟しとけ。
『頑張りましたね。加勢に入ろうか迷いましたよ』
「クレ」
正直加勢に入ってほしかったってのはあるけどな。
でも結果的に勝てたわけだし言うことなしだ。
少なくとも、この現状を目にした子爵と男爵の次期を含めた当主達は、俺達にちょっかいをかけてきたりしないだろう。
「そのイタチがお前の精霊か。風神、神話級の精霊らしいな」
「えぇ、大事な相棒です」
クレは俺に治癒魔法をかけてくれている。
俺のヒールじゃ、完治はできないからな。
傷を塞いだだけだしな。
「精霊無しで魔法が使える上に、神話級の精霊まで・・・。最早敵対するのも馬鹿らしくなる力を君たちは提示した。陛下達は君に感謝をしていたぞ。よくやったな」
『リアス、作戦は成功しましたよ。概ねエルーザ達は良い意味であなたを畏れています』
「へへっ、やったぜ・・・」
ガヤポジションの俺がシナリオに、自分から頭を突っ込まない限り巻き込まれることは無いけど、慎ましく平穏に暮らしたいからな。
俺のやったことは正しかったと思いたい。
あぁ、クレに治癒魔法をかけられたら、少し眠くなってきたな。
でもまだ眠るわけにはいかない。
ミラとイルミナは負けてないと思うけど、どうなった?
こんなのが相手だったら、いくら二人
『眠いですか?ミラとイルミナは無事相手を無力化しましたよ。二人が心配だとしたら大丈夫ですよ』
「あぁマジか。イルシア先輩、少し眠たいので、寝ても良いですか?」
「これだけのことをしていて、眠くならないわけない。もう夜も遅いし、しっかり安め」
『ミラ達には言っておきますよ。安心して寝て下さい』
そう言われたら俺は意識を手放した。
長くも短い夜はこうして終わった。
リアス「やっと長い戦いが終わったな!」
ミライ「そういえば彼らの名前なんて言うんだろう?」
イルミナ「作者は敢えて出さなかったそうですよ。たしかに敵に名乗るってしないですもんね」
クレ 『誤字脱字みたいに忘れてただけだと思いますけどね』
ちなみに名前は敢えて出してなかったですw