8宿へ
屋台の周りは人がいなっかった、2時位だ今の内に話を聞こう。
「ちょっといいですか?」
「何お兄ちゃん、今は暇だからいいよ。」
「この辺で美味しい甘い物って言ったら、どこのお店がいいですか?」
「そうだね~、ここから一番近いのは、ここをまっすぐ行った右側の甘味処みかんだねーみかんの絵が看板に書いてあるからすぐ分かるよ。」
年齢は大人で姿が子供店員が右手を指差す。
「分かりました、行って来ますね。」
別れ際に女の子店員に軽く手を振られたので、俺は気軽な気持ちで軽く右手を上げて応えた。
道を歩くと左側に蓮華が来る、黒髪のポニーテールが艶やかに揺れて大きな胸も揺れた、凛々しい立ち姿で背筋がまっすぐに伸びて立ち姿に華がある。
町行く人々も蓮華を見ているようだ、綺麗だしね見てしまう気持ちも分かる、自分の方は視線を集めていないようだ。
みかんの看板が見えてきた、瓦の色までみかん色だ、入り口は横に開ける引き戸だった。
暖簾を別けて店内に2人で入る、店内は明るく、おしゃれな感じに可愛い小物が随所に飾られている。
浴衣に似た服を着ている20歳くらいの女性の店員が近寄って来た、柄は可愛いみかんの木だ。
「いらしゃいませーお2人様ですかー?」
頷くと。
「お席にご案内しまーす。」
と案内される、店内には女性客が多く居た。
「お席は此方になりまーす、こちらが、お品書きになりまーす。」
店員さんは喋り終わると隣に待機していた。
2人で隣り合い席に座る、右の蓮華を見ると真剣な眼差しで品書きをみている。
身を寄せて一緒に品書きを見る、可愛い絵付きの甘味が書かれている、蓮華と同じ物でいいかな甘味には関心が薄かった。
蓮華が悩んで居るようなので助言する。
「全部頼んでも良いよ。」
蓮華は頷いて店員に注文した。
「端から端まで全部。」
あっ自分の注文考えてない、店員がこちらを向いて待っている、俺は無言の圧力を店員さんからなんとなく感じて勢いのままに半笑いで注文をした。
「端から端まで全部。」
「はい、端から端まで全部を2つー以上でよろしいでしょうか?」
女性店員さんの丁寧な可愛い声を聞きながら考える、最後の機会だ良いのか俺?甘味を全部食べるとか、抗いたい気持ちと、もう食べても良いんじゃないかという気持ちが交差した。
「以上で。」
「はい、かしこまりました。」
ふふっまっいっか、表情は変わらないが蓮華の機嫌も良さそうだ。
穏やかな時間を過ごして居ると、次々と甘味が並ぶ各種類の大福、団子、羊羹、ケーキはどうやら餡子系のようだ。
それと各種類のお茶で全部で40種類だ。
とりあえず大福を食べる、モチモチした食感で甘すぎず小倉の風味が感じられる此れは当たりだ。
画面を見て確認する、この大福が出来立てで複製可能だ、この大福だけ複製すると小山に成り食べきれないので、ほしい物表を作り全部で丁度いい量に成ったら創造しようと計画を立てる。
モグモグ。
でも食べたく成ったら複製しようかな、食べたい時に食べないのも本末転倒だし点数は余裕、食べ切れなくても保存すればいいが心情的に食べきれないのは、もったいないと思ってしまう。
多分小山の量を1人で食べきるには予想で数千年単位だ、モグモグ、ごっくん。
それとも創造する事にこだわらず此処で大福を買い占めるかな~お金も小山のように有るし、お金も使い切れないと思うし、うん買う。
2人でモクモクと食べる、お茶もいい感じに美味い、渋みと甘みの調和が取れてる。
団子の中には、しょっぱい系や辛い系が有り舌の気分を変えるに役にたった。
「ふ~食べたねー蓮華はどれが好きだった?」
「私は全部好きでした。」
全部か大福だけを買うわけにはいかないな、持てる量を考えると全種類で6つかな。
「そっか~店を出る時に此処の甘味を買って帰ろうか。」
「いいですね。」
店員を呼んで甘味を全種類6つ買う旨を伝えて大銀貨で会計を済ませた、4つの大きな袋を1人2つ持つ、店を出てから店と店の間の道で人の目線が途絶える場所で蓮華の指輪に甘味をしまった。
「そろそろ宿を探そうか。」
「そうですね、拠点はないんですか?」
「拠点は部屋が在るし一瞬で移動も出来るけど、この国を楽しもうと思ってね、だから普通の時は宿に泊まるよ。」
「そうなんですか、空の目的は何かありますか。」
「目的は無いかな?強いて言えば遊ぶ事だね、あとは出来れば大奥を作ろうと思う。」
「解りました、私も助力しますね。」
「うん、よろしく。」
蓮華も自由に転移が出来たら便利なんだけど、画面を見ると出来ますと書いてある、やり方は予め蓮華が使っていい点数を設定します、そうすると本体が補助をして擬似的に機能が使えます。
本体による自動防御、自動回復、緊急転移、自由転移、複製創造が使えます、これにより私空間では不老不死に成ります、基準宇宙では不老ほぼ不死です。
それって決定権が自分にあるとは言え便利さは殆ど俺の分体と変わらない、出来ない事は世界変化などの本体の私空間関連だ、考える蓮華は大事だ、うん、安全になるしいいかな、
蓮華に1000無量大数点数を使っていいと許可する決定、うん、此れで良い。
これだけ点数使うなら蓮華を次元派に出来そうだけど、画面が変化する、蓮華を次元派に出来ますが今すぐは無理です、蓮華は0歳で今の行動基準が方程式です、次元派になると、その方程式から開放されます。
つまり0歳の人です、そうなると長い年月をかけて大人になるしかありません、そうすると、その間は点数が生成されません、更に判断力は幼児並みです。
魂の記憶が成長し心だけで判断できる心力があれば今すぐ次元派の大人に成れるでしょう、今は心力が足りません、つまり此のまま魂の記憶が成長するのを待ったほうが心の成長が早いです。
一緒に居るのに次元派でも生体自動人形でも変わりは無いか考えてみる、方程式から開放されると性格の方向性の従者型も解除されるな、心が大人に成った時に次元派の蓮華は俺を選ぶだろうか?今は自信は無い。
今すぐ蓮華を次元派にしたら親子の関係になり、心が大人に成るのを待って次元派にしたら恋人か他人に成る、うーむ、自信が無いと生体自動人形の方が都合が良く思える。
蓮華の幸せはなんだろう。
蓮華を見ると静かにこちらを見て待っていてくれた、美しい顔だ。
今は生体自動人形のままがいいだろう、心が大人に成った時が考える時だ。
「蓮華に1000無量大数点数を使えるようにしたよ詳しいことは画面で調べてね。」
「はい。」
蓮華を見ると空中を見ていた、使い方を学んでいるのだろう。
蓮華に恋人に選ばれたらきっと俺は幸せだな~~良い気分で気楽に行こうと思った。
道行く美人の女性にに声をかけてみる、黒髪黒目で日本人と言っても違和感がない、薄手の白いシャツで胸元が見え、下は短めの茶色のスカート、2つ共に柄が何かの花で上に1つ下に1つある。
「お姉さん綺麗ですね、宿は、」
「何お誘い?お断り。」
こちらを一瞬見て立ち止まらずに、お尻をフリフリ歩き去ってしまった、難易度高い。
「空、私が宿の場所を聞きますよ。」
「うん、頼むね。」
蓮華を見ていると、美人の女性に話し掛け普通に会話して戻ってきた。
「宿の場所が分かりました、行きましょう。」
「うん、行こう。」
左手を繋いで一緒に歩くと心が癒される。
森の小川亭、一見すると唯の民家である、玄関に入り呼び鈴を看板の指示通りに鳴らすと美人の従業員がパタパタ音を立てて来る。
黒髪茶目に日本人風の顔、一枚の服が着物に見える下は短いスカートだ。
「いらしゃいませーお2人様お泊りですか?」
「泊まります。」
「では此方に名前を書いてもらって、夕食、朝食はお食べになりますか?」
「夕食は食べます、朝食は食べません。」
「では1人鉄貨6枚になります。」
名前を本体補助で自動で書き、銀貨1枚、鉄貨2枚を渡す。
「丁度になります、お部屋に案内しますので、お上がりください。」
靴を脱ぎ玄関横の棚にしまう、そのまま付いて行き、トイレの場所の説明を受けた、風呂は1つで時間内に順番で入れるらしい、2階に案内され部屋に着く。
「こちらがお部屋になります、ここに有るお茶は好きに飲んでください、ではごゆっくりー。」
部屋を見る、6畳の部屋2つだ、1つは畳の上に布団が敷いてあり、一つは畳の上に足の短い木の机が置いてある。
座布団に座る、蓮華を見た、足を伸ばしてゆっくりしている、太ももが白くて魅力的だ、従業員さんの足もなんとなく見てしまった、ついつい見ちゃうなー。
風呂はもう入れるらしい入ってしまおうかなー、座布団を枕にしてゴロンと横になる、ふう気持ちいい~、今日は歩いたからなー。
蓮華も横になっていた、蓮華の横顔は凛々しく綺麗だな~、畳が心地いい、良い気分だ少しゆっくりしよう。
時間がたった、俺は顔が笑顔に成るのを我慢して真面目な顔に成るように心で思って蓮華に声を掛ける準備をした。
「蓮華一緒にお風呂入ろっか?」
「はい。」
蓮華は真顔だ、俺は自然と顔が笑顔になった。
気分は上々(じょうじょう)で蓮華と手を繋いで風呂に向かう、脱衣所に着くと説明どうりに中から鍵をかける、これで外から誰かが入浴中だと分かり入れない。
2人とも一瞬で全裸になる、蓮華の身体を理想の女性に整えたとは言え見慣れない。
身体全体が美を体現していた、とても綺麗だ、髪は解かれ形の整った綺麗な大きい胸にかかっている色っぽい。
「お風呂に入らないのですか?」
「入るよ行こう。」
2人で浴室に入る比較的広い6人ぐらいは同時に入れそうだ。
2人でかけ湯をして、2人で2人の身体を洗い合う、頭髪、背中は泡を固定して手で持って洗い、前はお互い向き合って手で洗いっこした、蓮華の綺麗で大きな胸の膨らみが幸せな柔らかさだった、俺の笑顔が止まらない。
終始蓮華の顔は変わること無く真面目な顔で洗い終わると、お互いにお湯をかけっこしてから2人で風呂に入る、蓮華の濡れた肌は綺麗で艶があり俺の目を引き付けて離さない、ちょっと蓮華の身体を見すぎだ
と自覚して、視線を外し興奮を鎮める様にゆっくり浸かる。
しばらく湯に浸かり俺と蓮華は湯から上がる、水分を指輪で消し一瞬で髪を乾かす、服はゆったりした物の選んで一瞬で着替えた。
蓮華の服を見て、これから夕食はみんなで集まって食べるらしいので、蓮華に肌の露出の少ない服に着替えもらった。
脱衣所の鍵を解き2人で部屋に戻る。
「蓮華はしたい事はある?」
「おいしい物が食べたいです。」
「うん、おいしい物探しも目的に加えよう。」
部屋でゆっくりして蓮華とお喋りしていると、従業員がきて夕食に呼ばれた。
20畳くらいの部屋に長い机が置かれ夕食が乗っている、集団ごとに小分けされている、蓮華と向き合いに端の座布団に座る、おひつが置かれご飯は、おかわり自由のようだ。
おかずは焼き魚、刺身の漬け、焼肉、野菜炒め、梅干、味噌汁とちょっと豪華だ。
みんな好きに食べ初めているので食べ始める、なかなか美味しい、俺はご飯を2杯食べて蓮華は3杯食べていた。
食べ終わると、お茶を飲みつつ、周りを見る全員が女性で男は自分しかいない、この町の人々の顔は日本人と言ってもいいくらいに日本風だ。
蓮華も日本人顔だ、おそらく最初に調査して送り込む時に町に紛れ込ませるために調整したのだろう、好みの顔だ。
この町に来てから見る女性は、ほとんど美人だった、この部屋にいる女性も美人ばかりだ。
お茶を飲み終わると、賑やかな部屋を背にして自分達の部屋に戻る。
「蓮華は画面で好きな物を複製創造していいからね、指輪に入れきれないなら空間庫に入れていいからね。」
「はい分かりました。」
「2人の時はゆったりした服に着替えて良いよ、さっきは他の男に蓮華の肌をあまり見せたくなかったんだ、食堂を見た限り今は女性しかいないみたいだね。」
「なるほど独占欲ですね。」
「うん。」
蓮華も自分も画面を見ながら会話している、自分は、すみれさん動画と蓮華動画を作り保存した、ふふっ順調に集まってきた、俺の顔は自然と笑顔でニヤニヤした。
すみれさんに連絡をして蓮華の事を中心に話していく、すみれさんも1億の星から選んで遊びに行っているようだ、聞いた話が高度な科学技術が出てくるため別の星だろう。
蓮華を見ると本を読んでいた、自分も読もうと思い本を出す。