5彼女は突然に現れた
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超次元存在、それは次元の中で生きる高次元知性生命体である。
それは、いつものように庭先から自分の部屋にいい香りがする星を集めるために腕を伸ばした。
その生体は動いた空間の法則書き換えである、手の形が伸びて行き、その瞬間その場が本人になり場の支配が空間に重なり今まで無かった高次元光子が通常空間へと流れる事に因って法則が書き換えが起こる、本来その空間に存在しないはずの物質が生まれ始めた、通常空間に彼女の巨大な手が形としてでなく無形の法則として現れはじめた、彼女はわきまえていた法則が直接星に接触すれば彼女の法則と大気の法則が反応して大気が乱れ星を運ぶほどの法則の圧力は大地を崩壊させかねない、ゆえに時間を停止すればいい大気ごと包んで運ぶのだ。
彼女はいつものように停止場を展開した。
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「はい、空君の取り分の9983無量大数だよ~。」
画面をちらりと見る相変わらず凄い点数だ、昨日と今日の分に別けておこう出来た、画面を視界の端に寄せつつ、すみれさんの谷間を見るのに忙しい。
すみれさんは腕を寄せて谷間を深くする。
「空君見すぎだよぉ~。」
分っかっていて見せてくれるようである。
「すみれさんが魅力的でつい見入ってしまいました。」
「空君可愛い~」
すみれさんの可愛い笑顔を見ていると。
瞬時に視線が切り替わる、目を開けて身体を起こすと天井まで伸びた水晶が淡い白い光を放ち半透明の木や花が内部から淡く光る壁が見える。
「分体接続が未知の方法で遮断されました。」
本体である私空間の部屋だ。
何が起こったのか画面を見る、未知とは一般的な人類の技術的に起こらない事で調べる方法は点数を使った超密度探査、自分が決める事は何点を使うかだけのようだ。
二つに別けてある点数を見る、今回の事は人類がはじめて遭遇する未知の自然現象が原因なのではないかと思う、前兆を察知できなかった事から高度な情報密度だとも予測できた、多少のことなら事前に対処可能なはずだ。
少ない点数では超密度探査が足りないのは明らか、どのくらいが丁度いいのかは規模の距離や調べる現象の複雑差で決まる。
丁度二つに別けてある点数だ使ってしまおうか。
すみれさんを思い出す、再生される動画はアノ水着であるアノ姿でプールで遊ぶ約束をしたのだ、顔は自然と笑顔に成るニヤリ。
我が前に恐れるものなし。
逸る気持ちが前に進む力になった、使ってしまうのだ『超密度探査、決定。』9983無量大数点消費。
本体と分体を繋ぐ次元線に人類初の無量大数の超密度探査影子が生成された、影子は時間停止すら無関係な時間に影響を与えない因子である。
本来の超密度探査では不可能な停止力場(作用点)を超えて行く、刹那の内に惑星内を満たし宇宙へ、ここで新たな力が加わった停止場は光子すら通していなかった、無量大数の影子が惑星規模で満たされ、なお溢れて行く、その無量大数の1惑星単位が停止場を出て1つの光子と反応して現実空間で消えて行き、それを無量大数回繰り返すのである。
人類観測史上はじめて影子は次元空間内で超加速していた、超加速してなおも次元空間にあふれんばかりに影子が増えて行くのである、すなわち影子の海が次元空間を占めていく、そうすると超次元存在の彼女の手に触れることになる、現実空間では新物質と成っていた高次元光子は次元空間内では、まだ何にも結び付いていなかった純粋高次元光子の流れに影子の海が触れた。
高次元光子(時間的差異)と反応した影子の海は初めて更に上の次元に到達した、新たな時間軸の到達である高次元影子の誕生である。
高次元影子の極一部分は本体に時間空間を超えて帰った、高次元影子を元に次元連結器は自己進化を始める、自己進化先は超高次元連結器である。
超次元存在の彼女は気ずけなっかた、停止場により影子は超加速してしまい現実空間では影子は消えて行くため認識不可能である。
更に次元内では高次元光子が刹那に影子と反応してしまい彼女の低次元の感覚器官が反応しなかった、低次元でも影子は消えて行くため認識不可能である。
更に超次元存在の彼女の元に有った次元内の高次元光子が先に低次元で影子と反応してしまい超次元存在の彼女の空間を飛び越して高次元影子になっていた。
超次元存在の彼女の居る高次元空間でも影子は消えて行くため認識不可能である。
無量大数の高次元影子は刹那に空間の自由強度の拡張性を確保して、自己学習、自己進化を開始、超高次元連結器を作製、ついでに超次元存在の彼女の全てを因構造から学習。
彼女の部屋に飾ってある、1億の惑星を確保、即座に本体に転移させる転移時間は本体が了解して空間の拡張が済んだ直後。
これから先の超次元存在の彼女の居る高次元空間からの現実空間の干渉を断つために高次元空間をずらす事に決定、点数行使。
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空間に画面が出た、調査結果が出たのかなーと見る、本体が進化しました本体は超次元存在、超高次元知性生命体に進化しました、機能の次元連結器は超高次元連結器に進化しました。
惑星を1億個確保しました、私空間の空間拡張を点数1兆点使って私空間を広げてください、点数250億点使って惑星に恒星を配置してください。
超次元存在彼女の影響を遮断しました。
えっ?である、資料を切り替えて見る、高次元知性生命体ねー、いつの間にか何か凄いことが始まって気づいたら終わっていた。
そんな事より自分には、すみれさんの水着が待っているのだ、さっさと終わらせよう。
思考する、点数1兆点使って私空間の『空間拡張、決定。』1兆点消費、点数250億点使って惑星を置く予定の位置に恒星を配置『決定。』250億点消費。
「私空間に1億の惑星転移を確認しました。」
大まかに思考した惑星配置は超高次元連結器が補助して自動で最適解の結果を出す、自分のする事は確認するだけだ、1億の惑星を意識すると、なんとなく全部の惑星の物質が構造ごと解る気がする。
画面を確認すると全部記憶されているらしい、私空間内部の存在は複製可能。
今はそんな事より、すみれさんに会いたい、1つ目の分体はペンギンソファーで横になって、2体目の分体に接続。
瞬時に視線が切り替わる、机に突っ伏していた起き上がり周囲を見渡す、すみれさんと、かえで君も机に突っ伏していた。
好機到来である、まだ2人は分体に接続してないのだろう、今なら、すみれさんの身体に触れられる。
画面が現れる、記録に残るので触った事は本人に解ります。
さすがに身体を触れた事が本人に解ってしまうのに触る勇気は無い、ならば残され手段は見るしかない、その場に佇みながら前の姿や後ろの姿を記憶していく、5分経ち20分経った。
動かない、すみれさんを充分見て満足したので、すみれさんの分体経由で情報を送る、本体が進化したようです1000無量大数点消費。
あっ!そうか、これは超高度な情報密度こんなに点数使うとは、うん、すみれさんだしいいかな。
更に15分経った、すみれさんがパチリと目を開ける、そして飛び跳ねてきた。
「凄いぃ~空君凄い~よぉ~。」
上機嫌の笑顔だった、弾む双球に目が行く。
「見てほら超高次元連結器が生み出す点数を目に見えて増えてくの~。」
何とか揺れている曲線から努力して目を離すと凄い勢いで増えていく点数が見えた、自分の点数も見た凄い勢いで増えて行く。
「急に1000無量大数点も消費するから何っ?!て思ったけど私も本体を超次元存在、超高次元知性生命体に進化したよぉ~むふ~。」
その顔可愛いです、思わず、すみれさんを抱きしめた、すぐに抱きしめ返された俺の身体をすみれさんが持ち上げてグルグル回す。
「あっはははは、はははは~。」
すみれさんの可愛い豪快な笑い声を聞いていると俺も楽しくなってきて自然と顔が笑顔に成る。
「今日は忙しくなるよ~」
回転を止めて抱き合ったまま見詰め合う。
「私にも1億個の惑星の情報頂戴、複製して管理するから。」
「1億個の惑星よく考えたら凄いですよね、これは銀河を持っているって言ってもいいんじゃないですかね。」
「うん、うん、銀河 空に銀河 すみれだね。」
「銀河 空、良いですね、銀河 すみれさん。」
すみれさんに情報を送る、100兆点消費。
「こんなに多い管理はどうやってするんですか?」
「大体は生命維持文化促進法則を大まかに組み込んで本体が全て記憶して自動管理してるから、その中から規定に達した面白そうな文化または技術が出来たら私にお知らせがくる感じで、
そこからは個別に判断して遊びに行くか何処かに技術を組み込むか考える感じかな。」
「その情報ください。」
「いいよ~。」
情報を受け取る、100万点消費。
「今日はすみれさんとのプール遊びが楽しみだったんですが、実物の惑星があるので早速この法則を設置したりするので本当に残念ですがプール遊びは無理ですね。」
「うん、私も点数増やすための行動はしなくてよくなったけど、この進化情報は人類には必要だからね共有しなきゃ。」
最初こそ今着ている素敵な水着のすみれさんプールで遊びたい気持ちが強かったが、すみれさんの嬉しそうな笑顔を見ていると自然と自分の気持ちが柔らかく成って穏やかな気持ちで1億の惑星の管理を優先したほうが良いのかなと思い始めた、余裕の在る格好良い大人の対応をして、すみれさんの好感度を稼ぐのだ。