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6 毒

 カッカッカッカッ今日のお姉さんのハイヒールはちょっと怒り気味。寝不足かな。


「こちらです」


 なんと、ノートパソコンです。これってその内パッドとかスマホになったらどうしましょ。いや、待て。ありうるぞ。豪華パソコンから一般家庭型パソコン、ノートパソコンときたわけで。順位が関係してるとか?順位って感想数?だとしたら既に最下位なわけで、泣けるけど同率最下位なわけで、これ以下はないってことだね。


 さて、感想に返信しましょ。ぐっすり眠ってスッキリした頭で見ると、随分と独り善がりな作者もいるもんだ、という作品への感想ということが見えてきました。


 四話目ですが、大改稿します。返信ですか?謝っちゃいました。お礼も入れて、今後も忌憚なきご意見を~なんて、本音は手加減して欲しいなと思いつつ書きました。だって一年も気付かなかったことに気付けたのは感想のおかげです。スゴいな、感想。


 ちゃーんと活かさねば、と改稿を始めたら、規定数に入りきらない!3000文字キビシイ。


 時に、集中のお邪魔をこれでもかとしてくるこの香り。カレーです!


 大ホールの前には待ち合わせでもしていたかのごとく、紳士と青年ですよ?笑ってしまいます。更にカツカレーか夏野菜カレーかで迷う俺の背後から180㎝男。腹を抱えて笑う俺につられて皆で一笑い。俺と青年の手にはカツカレー、180㎝男の手にはカツカレーと夏野菜カレー、紳士は夏野菜カレーです。


 紳士を除く三人で夏野菜カレーを分け合う。足りません!いくらでも食べられるよね、カレー。夏野菜カレーのおかわりを買ってきて再び三人で分け合う。大丈夫、取り合うようなことにはなりません。皆、大人ですから。


「感想が荒れてきていますね」


 食べ終わり食休みしていた紳士から暗い声が。頷く俺たち。


「毒者というそうですね」


 紳士がテーブルに指で毒者と書いて教えてくれる。エッセイとかでよく使われている言葉だとか。


「あー、自分の投稿が終わってからの待ち時間で他の参加者さんの感想ページ回ったんですけど、心を折りにきてるものが増えてますねえ」


 180㎝男はクリアした者の余裕ですかね、と思いきやお二人さんも同意していらっしゃる。なんなの?あなたたち。自分のことでいっぱいいっぱいなのは俺だけ?


「いえ、自分の元に届く感想がひどくて気になって、他の方はどうかな、とね」


「僕もです。昨日の夕方以降、割りと辛辣なものが増えて、今日は更に攻撃的というか感情的というか…」


 へえ。俺は今日まだ投稿してないからね。驚かれたけどね。いいの、いいの。最下位争いなんてしてない。皆で最下位だから。


 流されない、気にしすぎない、と助言を頂いてお部屋へ案内して頂きましたところ、パッド…


 ナーバスになってる暇はない。俺ってば重要なことに気付いた。今、まさに、俺の更新を待ってる奴が10人いるってことに。文章だけ見直して、省いたり纏めたりして3000字。投稿!


 そして感想、感想。急げ、急げ。更新順で並ぶトップページの100作品。下から10タイトルが感想9件です!お待たせしてすみません。一話~三話を流し読みして感想入れる四話目もハイスピードで丁寧に。無理です。すみません。全部流し読みして3人に、残る7人は四話目だけそれも流し読みしました。待たせるよりはいいかと方向転換したわけですよ。だって、読みすぎて他作品の内容と混ざってきちゃったんだもん。


『てめえカレー食ってんじゃないだろうな、と思いながら更新待ってたら、別人が書いたかと思うくらい良くなってる四話目が来て、目が覚めた。バトルの目的は切磋琢磨だと思い出した。ありがとう。感想入れるまで時間余ってるから、カレー食ってくる』


 書いた感想への返信です。ごめんなさい。カレー食ってました。イベント用の感想は良い点と気になる点の合計文字数100文字となっていて、一言の欄がないのです。普通なら一言に入れるコメントを返信に入れてくれたみたいです。


『急いで読んだな、と笑いました。他の感想で地の底まで叩き落とされてやさぐれてた気持ちが、少しほぐれました。頑張って良い点を見つけてくれてありがとうございます。やる気出ました。のんびりマイペースでいいんですよね』


 こんなのもありました。皆好い人でカレー食ってたのが本当に申し訳ないです。怒ってる人が一人もいなくて良かった。なんかよく分からないけど、10人の参加者を救ったみたいです。英雄?


 やる気出た。五話目修正して投稿準備オーケー。感想も届き始め、て、一気に来ました!皆さま、本当にお待たせして申し訳ありませんでしたー。更に気付きました。感想入れられなくて待っていた人と、感想来なくて待っていた人がいたことに。延べ人数にしたら何人の人に迷惑をかけてたんだと考えてる暇はない。急いで返信書き上げて送信、そして五話目を投稿


「お知らせします」


 なんでいつも人が投稿した瞬間を狙ってくるのよー。


「二人目のクリアです。中ホール前の回廊を開放します」


 パッドに未練はない。迷わず見学に行きたい、行きたいのだけど、さっき待たせた方々の作品を読み直す!だって、まだ追い付けないわけで、結局この方々に感想入れるわけじゃん?


 パッドいいわあ。コード抜けないようにしてあるけど、本体は固定されてないのだ。読むには最適。膝に置いたり、壁代わりのボードに立て掛けたり、それに合わせて俺も足を机に乗せたり(内緒だよ?)床にゴロゴロしたり。いやあ、楽チン。


 丁寧に感想入れました。さっきお待たせした中から10名様。頂きました。ハートフルで為になる感想。切磋琢磨だね。六話目も同じです。他の方々も修正入れてるみたいで、皆でのんびり更新してるからかもね。そして御手洗いで御用を済ませて新たなお部屋もパッドです!い、いいのいいの。気にしない。慣れてきちゃった。ハハハ


 七話目投稿!待ってみたけど館内放送なし。そろそろ来るかと思っ


「お知らせします」


 のわーっ!タイミングずらして来やがったか!


「二名の参加者がクリアしました。小ホールと小ホール前回廊を開放します」


 ふーん。へー。読者さん?俺のも読んでよ。

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