思考少女は床の上 “関係”
誰か人と関わるとき。それはいつも恐怖の予約でしかなかった。どんな形であれ縁はいつか切れてしまう。それが怖くて仕方ない。人と関わっていれば、信じてしまえば、傷つくことは必ず来る。それが嫌で仕方ないから人と関わることを薄めた。
でも他人と関わるから、その誰かと幸せを共有できる。喜びを噛みしめられる。その素晴らしさを体験してしまっているから。わかっていても誰かと関わってしまう。
明日には、もしかすると数秒後には消えてしまうかもしれない。けれども今日の喜びを知ってしまったから。他人との関係を知ってしまったから。夜に怯えていても、明日もまた誰かと関わってしまう。誰かとの幸せを待ち続けて怯えている。必ず訪れる未来を拒みながら、明日を楽しみにしている夜。