Love for you in my dream
ーーーーー俺は夢を見ていた
「本当にバカだよね、私みたいな王様に忠誠なんて誓っちゃって、主のためとか言ってお互いに剣や、魔法で殺しあう…
わたしはそんなことを頼みたくはないのに…」
彼女は下唇を噛みながら言葉を紡ぐ
「もしかしたら、あの中に違う出会いをしていれば親友となれた人もいたのかもしれないのに…
この戦場のいる人間全てに待ってる人がいるのに…」
俯いて彼女は言う
「わたしは戦いたくない…」
俺はいつも心を傷つけながらも微笑み、戦う彼女を見てきた
多くの兵士からすれば彼女は勝利の女神であり、彼女の存在は不可欠
それを理解しているからこそ俺はこう言わなくてはならない
「それでも彼らの命も、忠誠も、そして民の平穏さえもお前が一身に担いでかなきゃならない…
お前が王である限り…」
慰めてやりたい。お前はもう闘わなくていいんだと伝えたい
でも、それを言うことは多くの兵への裏切りである
「すまんな、お前だけに背負わせて」
だから俺はこんな上辺だけの謝罪しかできない
「気にしないで、これが…王たるこの私の運命であり、使命だから」
「そっか…強いなお前は…」
俺は丘の上から遠くを見る
眼下に万を超すわが軍の兵と[円卓の騎士]6名
遠くぼやける地平線の黒山は恐らく敵であろう…。
戦いが始まる
でも、その前にこの言葉を彼女に伝えなければならない気がした
「でも、一人で担ぐのは辛いだろ?
だから、お前の命は俺が背負ってやるよ」
「本当に?
信じちゃうよ?わたし」
彼女は頬を薄く赤らめながら上目づかいでこちらを見る
「信じろ
俺は…俺の剣はこの命が果てるその時までお前のもんだ」
俺はその瞳をしっかりと見つめ宣言する
「うん…。」
更に赤みの増した彼女は顔を下げてしまう
「照れてるのか?」
意地悪く問う
「う、うっさいなぁ…」
「くくっ…お前が照れるなんてな」
「あぁー‼笑った‼ひっどー…。」
「すまんすまん、さて行こうぜ俺たちの戦場に」
俺は彼女に手を差し伸べる
「うん‼」
先ほどとは心意気の変わった彼女は元気に答えた。
二人は手を繋いで歩み出す。
-----------この時の俺たちに怖いものなんて何一つもなかったんだ




