第7章 仮説開始
基本となる考え方
① 創発…部分の質の総和以外のもの(質)が、全体に現れる
定義
① 見えるもの
(1) 定量的に測定できるもの
(2) 測定する対象は、部分である事
第7章 仮説開始
第1話 細胞
前章で因子が大事だと述べました。
先程まで、忘れていました。
陥入の事を考える前に、因子としての細胞を考察する事から
始めたいと思います。
細胞を1つの集合体として考えた時、陥入に影響を与えるのは、
細胞の外側へ向けた「細胞の質」です。
これを「外質」と呼ぶ事にします。
細胞内で完結する事象は、考慮外としたいと思います。
この「外質」を因子分解して見たいと思います。
では、どのような「外質」があるのでしょうか?
最初に思い浮かぶのは、DNAの発現によるタンパク質の細胞外への
分泌です。
しかしながら、陥入する前にDNAの発現は、起こるのでしょうか?
「陥入を行う」と誰かが決定した時点で、DNAの発現が起こるのでは
ないでしょうか?
細胞分裂中に、DNAの発現が起こると考えるのは、不自然だと思います。
それが起これば、細胞が忙しくなり過ぎると思うのです。
忙しくなり過ぎれば、誤動作を起こす可能性が高くなります。
つまり、細胞分裂が終わった後に、陥入命令が何処かからくるのだと
考えた方が、自然であり、失敗の可能性を低くすると考えます。
では、何処から陥入命令がくるのでしょうか?
その前に、細胞分裂した細胞の全ては同じものなのでしょうか?
違うと考えます。
最低でも、2種類考えられます。
それは、表層とその内側です。
そして、陥入命令の発動は、閾値を考慮すれば可能です。
細胞分裂が終わった事を全細胞に伝える事が出来ます。
閾値は何か?
これは、現段階では分かりません。
可能性が無いのではなく、あり過ぎると考えています。
陥入の発動命令が降れば、次は陥入の動作です。
この陥入動作の手順(内容)は、DNAに組み込まれているのではないでしょうか?
陥入の発動命令が降った時点で、特定の表層の細胞にこの手順の発現が起こるのでは
ないでしょうか?
ここまでは、比較的簡単なコードでDNAに組み込む事が出来ると考えます。
それぞれの器官への分化をDNAに記述する事は、不自然だと考えます。
コードが複雑になり過ぎ、自然界に晒されている細胞が誤動作を起こす
可能性が高くなると考えます。
少ないコード(情報)で動作させて、後は、自然の法則に任せる事が、
自然の理に適うと考えます。
以上が、僕の仮説です。
そして、僕にはそれを確かめる事が出来ません。
あれっ、「外質」の因子分解から脱線してしまいました。
この事は、またいつかの機会に。
第2話 陥入
僕には、第1話の仮説が正しいとして、次に進む事しか出来ません。
もちろん、持論の撤回、修正はいつでも出来ます。
僕にとって、大切なのは、仮説が正しいと証明される事ではなく、
思考を前進させる事です。
あれっ、SFみたいな事になって来ました。
「それでも、いいか」
と思っています。
いえ、未だ「仮説モード」だと言う事にします。
陥入が起これば、最低3つの分化ができます。
そして、人(他の動物のいくつかも含む)では、最初の陥入の反対側に、
もう1つの陥入が起こるそうです。
そして、どの段階かでそれは繋がるそうです。
最初の陥入が肛門に、後の陥入が口になるそうです。
繋がった陥入同士は、管状になり、原腸になるそうです。
つまり、消化器官の始まりです。
ここから先は、形態形成と呼ばれ各器官に分化するそうです。
部分的には、誘導という作用が発見されているそうですが、
未解明な部分が多いそうです。
表層の任意の細胞に陥入命令が起こった時、必要な事があると
考えられます。
それは、他の細胞に陥入を抑制する命令を伝達する事です。
現段階の僕の考えでは、表層のどの細胞が陥入を始めても、結果に
影響を及ぼさないと思っています。
但し、複数の細胞が陥入を起こす事を避けなければなりません。
そうでなければ、肛門が複数出来てしまいます。
そのため、1つの細胞(あるいは近接した細胞群)以外に陥入の
抑制命令を出す必要があると考えます。
そして、対極にもう一つの陥入命令を出す必要があります。
この事は、比較的簡単に出来ると考えます。
問題になるのは、抑制命令ともう1つの陥入命令の伝達速度です。
陥入動作に命令伝達速度が追い付かなければ、思い通りの動作が、
完結しないと考えます。
第3話 閾値
生物を考える時、閾値は随所で必要になると考えます。
つまり、1つの例をあげるとDNAの1部を発現させるか、させないかは、
この閾値によるものと考えます。
閾値の正体を突き止めるためには、実験あるいは、観察が必要になります。
僕には、出来ない事です。
現在、この閾値が電位によるものではないか?
という事が、一般化されつつあるようです。
僕は、それを否定するつもりも、否定する根拠も持っていません。
ただ、電位を閾値として有効に活用するためには、必要なものがあると考えます。
それは、コンデンサに相当する部位の存在です。
もっと、簡単な機構でもいいと思います。
電位を一時的に蓄積できれば、閾値として有効に活用できると考えます。
実際に蓄積するのは、電位ではなく電荷になると思いますが。
細胞間で情報を伝達する事は、隣接する細胞間でのみ可能だと考えます。
1個飛ばしの情報伝達は、現段階で僕には考える事が出来ません。
そして、情報を素早く伝達するためには、端から伝えるよりも、細胞群の
中央に伝え、情報を拡散する事が圧倒的に伝達速度に有効です。
その発達した機構が神経細胞なのではないかと、予測します。
また、陥入が行われる時期にも原初の神経細胞に相当するものが、
存在するのではないでしょうか?
機能は、「情報を素早く多くの細胞に伝達する事」に限定していいと考えます。
陥入動作は、この操作も同時に行っているのではないでしょうか?
内部に向かって陥入するという事は、それだけ細胞間の情報伝達が素早く、
密に行われる事だと考えます。
つまり、形が情報伝達の速度や密度に影響を与えていると考える事ができます。
そして、形が象に連続的に影響を与え、生命体を構成するのでは
ないかと考えます。
第4話 猫
昨日、面白い事を観察しました。
僕は、母猫1匹と、子猫3匹と同居しています。
ある動画を見つけました。
それは、生後1週間前後と見られる育児放棄された子猫を保護し、その子猫に
ミルクを与えている動画でした。
動画の中では、子猫が鳴き声をあげています。
僕と同居している母猫が、それに反応したのです。
母猫は、僕のPCに乗りかかってきました。
3回試しました。
母猫の反応は3回とも同じでした。
画像に反応したとは、考えられません。
おそらく、子猫の鳴き声に反応したのだと思います。
この事が何を意味しているのかは、分かりません。
いつか、説明のつく日がくるかもしれません。
第5話 獣医
僕は、高校の1年生までは、獣医志望でした。
それも、牛専門の獣医になりたかったのです。
ですが、ある事情でそれは諦める事になりました。
元々、学校での授業には興味がありませんでした。
それが、獣医になるという目的が外れてから拍車がかかりました。
当然、学力、偏差値という基準から見れば、それは見る間もなく、
低下して行きました。
僕の本性として、「興味か目的がないと、学ぶという行為をしない」
という事に最近、はっきりと確信を持つようになりました。
つまり、何か僕を繋ぎ止めるものが無いと「心」自体が、
何処かに行くようです。
性格が偏り過ぎているのだと思います。
その結果が、アルコール依存症として現れたのだと思っています。
しかしながら、アルコール依存症そのものは、「目にみえるもの」に
属しません。
「目に見えるもの」は飲酒を再開した時から、僕の身体と心に襲いかかってきます。
恐怖と死を伴って襲いかかってきます。
現段階で分かっている事は、僕の「心」を繋ぎ止めるものがあれば、
病が「目に見えるもの」に転化しないと言う事です。
保留項目一覧
優先レベル1
① 「創発」の源は、何なのか?
② DNAに対し「発現せよ」と命令するのは誰か?
最低でも、分化が行われる直前にいくつかの発現が必要だと思います。
器官が完成する前に発現が終了している必要があります。
③ 細胞⇒器官へと分化、成長させる原因子は何なのか?
優先レベル2
① 開始コドンについて
② DNAを介在させないでタンパク質(酵素も含む)を産生する事が可能か?
優先レベル外
① DNAの構造について
② 肝動脈と門脈から受け取る栄養の中身は何なのか?
③ 肝臓外に流れる血流に乗る細胞外基質は何なのか?
④ 胆管に流れる細胞外基質は胆汁だけなのか?
⑤ 肝細胞と小葉が内部的に行っている機能は何なのか?
⑥ 細胞内基質を細胞内に産生しているのではないか?