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属する者  作者: 酒井順
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第48章 回路(10)

第48章 回路(10)


第1話 回路(9)


 イオンチャネルは、細胞の生体膜に存在する。

そして、受動的にイオンを透過させるタンパク質の総称である。

電荷を持つイオンは、疎水性の生体膜をほとんど透過できない。

生体膜の内外をイオンが出入りするためには、通路が必要である。

その通路がイオンチャネルである。イオンチャネルは、細孔ポアを持つ。

しかし、細孔にはゲートが存在する。

ゲートの状態は、開いているか、閉じているかである。

つまり、イオンの移動の可否は、ゲートの状態に依存する。


 イオンチャネルは複数存在する。

そして、ゲートの開いているイオンチャネルでは、イオンが移動する。

移動方向は、次の2つの総和によって、決定される。


① イオン濃度:濃い方から薄い方に移動する。

② 電荷特性:陽イオンは陰イオンに向かう。(クーロンの法則の適用か?)

       調べた説明では「陽イオンは負の電位方向に向かう」と記述されている。

       記述の方が正確だと思うが、理解の簡単のために上記とした。


 イオンチャネルの開閉の制御様式には、いくつかある。


① 電位依存性:膜電位に応じて開閉するもの(イオンポンプが電位差を作るのか?)

② リガンド依存性:分子の特異的な結合によって開くもの。イオンチャネル自体が受容体

③ 機械刺激依存性:チャネル分子に機械的変形や力が加わると開くもの。感覚に関係

④ 温度依存性:温度によるもの。種類によって、開きやすい温度が決まっている

⑤ 漏洩チャネル:通常開いており、少しずつ特定のイオンを漏らすように流すもの

⑥ リン酸化依存性:他タンパクからのリン酸化シグナルによるもの


 ②と⑥は似通っています。これは化学的シナプスと関係するのか?


 さて、全てではないと思いますが、イオンチャネルを幾つか列挙します。


① カリウムチャネル:神経細胞においては、活動電位と静止電位を調節している

② ナトリウムチャネル:活動電位の開始および伝搬に本質的な役割を担っている

③ カルシウムチャネル:イオンチャネル内蔵型受容体、電位依存性が存在する。


 他にも、イオンチャネルは存在します。

また、①②③を調べると、多くの情報があり、ここでは神経細胞のみに焦点を当てたいので、

取り敢えずスルーです。


 イオンポンプは、疎水性の生体膜を強制的に透過させているのだろうか?

いいえ、イオンポンプもタンパク質であり、それが通路となるのであろうと思われる。


第2話 脳機能局在論(5)


 レチノトピーは、視覚刺激に応答する神経細胞が持つ空間的な構造を表す。

眼は左右の2つがあり、それぞれ異なる視野を持つ。

脳は、この左右からの情報をサンプリングしてモザイクを作成する。

そして、視野上の地図 (map) を形成している。

これを、レチノトピックマップと呼ぶ。

そして、V1からV2,3,4,5と進むに連れ複雑化して行く。


 結論として、レチノトピーの性質はまだはっきりとは分かっていない。


第3話 ブロードマンの脳地図(5)


 20番は、視覚野

 21番は、距離の認知、顔認知、読み課題の際の単語の認知などの異なる処理に、

 関与しているとされている。正確な機能は未だ解明されていない。

 22番は、ウェルニッケ野と呼ばれる。音声言語処理を担う重要な領域。

 41、42番の一次聴覚野を係りを持つ。

 43番、48番~52番は欠番。

 23番~26番と29番~33番は帯状回。

 27番は、梨状葉皮質。古皮質とされる。

 28番は、嗅内野。

 34番~36番は、海馬傍回。

 37、38番は、側頭葉。

 39、40番は、下頭頂小葉。


 この話題は今回で終りにしたいと思います。

帯状回、梨状葉皮質、嗅内野、海馬傍回、側頭葉、下頭頂小葉などは、

脳機能局在論の話題として学びたいと思います。


第4話 クオリア(2)


 クオリア問題・意識のハードプロブレムについては、明確な実証はないようです。

以下の立場の研究者が、それぞれの主張を行っているようです。

僕は、科学的にも哲学的にも議論に参加する知識や考えを、持っていません。


① 物理主義的立場:クオリアは何か非常に真新しく、現在の物理学の中には含まれていない

  もののように見えるが、そんなことはない、すでに含まれているのだ、という立場。

② 自然主義的二元論:クオリアは現在の物理学の範囲内には含まれていない、と考える立場。

  つまり既知の物理量の組み合わせでクオリアを表現することはできない、という立場。

  この立場の研究者は、さらに次の2つの立場に分かれるようです。

  ・物理学の拡張によって問題は解決される

  ・そもそも私達人間の思考能力、認知能力の範囲内では、この問題は解けない

③ ニューミステリアン(新神秘主義):宇宙に関する見方を根本的に変えるような概念枠の

  変化がない限り無理だろう、と考える立場

④ 観念論的立場:客観的な物質概念を最初から前提している立場は、それが物理主義的立場で

  あれ二元論的立場であれ、そもそもの議論の前提がおかしいと主張する立場

⑤ 科学者:クオリアに関する存在論的な議論には直接関わらない立場

  クオリアについての議論は時期尚早であり、未だ研究する課題が多く残っている。


 1つ興味を持った問題がありました。

それは、クオリアが存在すると仮定した時、

受精卵→赤ん坊→子供→大人と成長する過程で、どの時点でクオリアが発生するのか?

そして、クオリアも成長するのか?

と、いう問題です。


 僕の興味はもう1つあります。

クオリアは物質との対比で議論されています。

仮にクオリア問題が解決された時、クオリアと精神(心)との関係はどうなるのでしょうか?


 僕の興味ではなく、アルコール依存症者としての立場から考えます。

脳であってもクオリアであっても、直接的に治癒に向かうのであれば、どちらでも構いません。


第5話 章の最期に


 ここ暫く「学ぶ」「調べる」に専念して、「考察する」機会がありませんでした。

理由は、2つあります。


① 僕の知識の足りなさを埋める必要がある事

② 考察したい事があるが、突破口が見つからない事


 考察を行っても「アイディアが浮かんでは否定する」の繰り返しになっています。

「学ぶ」「調べる」の中に突破口があればいいのですが。


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